当ブログは広告を掲載しています

星座のギリシャ神話

てんびん座のギリシャ神話: 女神アストライアの持つ正義の天秤

日本でも親しまれている西洋占星術の

てんびん座

9月23日〜10月22日生まれの人がこの「てんびん座」生まれになります。

そんな誰しもが知っている「てんびん座」ですが、

「てんびん座」にまつわるギリシャ神話は意外と知られていないようです。

そこで今回は簡単に、

「てんびん座」にまつわるギリシャ神話をご紹介します!

てんびん座生まれの方もそうじゃない方も、ぜひ一度、この「てんびん座」にまつわるギリシャ神話を読んでいってくださいね!

てんびん座ってどんな星座?

それではまず、西洋占星術でおなじみの

てんびん座(Libra)

って、一体どんな星座なのかということから、簡単にご紹介します!

この星座は、夜空では

おとめ座と、さそり座とに接する形で輝いています。

実は「てんびん座」はもともとは、さそり座のハサミの部分だと考えられていたそうなのですが、

その後に切り離されて、「てんびん座」単体として認識されるようになりました。

そのため、「てんびん座」では

α星は「南の爪」

β星は「北の爪」

という名前が付けられていて、もともとは「さそりの爪(はさみ)」だったことが分かります!

しかし、今の独立した「てんびん座」ではこの

α星とβ星は天秤の棒

そしてそれぞれその下に位置する

γ星とσ星が天秤のお皿

と考えられているのだそうです。

同じ星たちでも、どんなふうに見るかによって、全く違ってくるのですね!

てんびん座のギリシャ神話

さて、それでは、この

「てんびん座」にまつわるギリシャ神話

をご紹介していきましょう。

てんびん座(Libra)

とは、

女神アストライアの持つ天秤

を表していると考えられています。

女神アストライアってどんな女神?

それではまずこの

女神アストライア

ってどんな女神なのか?

というところから、ご紹介します。

女神アストライアはその名前を直訳すると

「星乙女」

という意味になります。

(*ギリシャ語で「アストロン」は、「星」という意味です。)

父は最高神ゼウス

母は女神テミス(掟)

と言われています。

この女神テミス(掟)とは、ウラノスとガイアの娘で、ティタン神族になります。

女神テミス(掟)は予言の術に優れていて、もともとはデルポイの支配者だったのですが、その後アポロン神に主人の座をゆずっています。

アストライアの姉妹としては、

ホライ(季節)

モイライ(運命)

エイレネ(平和)

などの女神たちがあげられています。

正義とアストライアの天秤

さて、そんな

女神アストライア

ですが、

姉妹であるホライ(季節)女神たちの一人である

ディケ(正義)

と、ほとんど同一視されてたようです。

そのためアストライアとディケの神話は混同されてしまっているのです。

女神ディケ(正義)は、人間たちの不正を裁くのが役目でした。

その不正を計るため、手に天秤を持っていたのです。

そのため、アストライアも混同されて、

女神アストライアも天秤を持っている姿で考えられていた

というわけなのです。

そんなわけで、

天秤座の「てんびん」は、人間の罪をはかる天秤

ということですね!

黄金時代からの人間の堕落とアストライア

さて、そんな

女神アストライア

(*=女神ディケ)

は、「黄金時代」には人間とともに、地上に住んでいたということです。

この「黄金時代」というのは、

クロノス神が支配し、人間たちは老いも知らず、労働もすることなく豊かな実りを受けて、幸せに暮らしていた時代です。

しかし、その後、「銀の時代」に入ります。

この時代の人間たちは、分別もなく、暴力的になり、神々を軽んじるようになりました。

さらに次の「青銅の時代」に入ると、人間たちは恐ろしい暴力を振るうようになり、青銅の武器を用いて、お互いに戦って滅びの道を進みました。

この時に女神アストライア(=ディケ)は、人間たちがすっかり堕落してしまったことを嘆いて、天に帰って行ったということです。

そうして、

女神アストライアは天にのぼって、おとめ座になった

ということです。

ようするに、おとめ座のアストライアが手に持つ天秤がてんびん座、ということですね!

*このおとめ座の「乙女」は、アストライアだけではなく、女神デメテル、あるいはその娘のペルセポネだという説もあります!

>>詳しくはこちらの「おとめ座」のページをどうぞ

ところで、女神アストライアが去った後、地上に残された人間たちは・・・

次には「半神の時代」となり、この半神たちはトロイア戦争などで英雄的に戦いました。

トロイア戦争について詳しくはホメロスの『イリアス』を読んでみてくださいね!

この半神たちの一部は、英雄など神に選ばれた者が死後にそこで豊かに暮らすという「浄福者の島」に住むことを許されているとのことです。

そして最後に「鉄の時代」がやってきて、今私たちが生きている現世はこの時代なのだそうです。

この時代では、人間たちは労働に苦しみ、人間同士心を通わすこともなく、悪事と暴力がはびこっている時代。

私たちの生きている時代がそんな絶望的なものだったなんて、ちょっとガッカリですね?

これを「五時代の説話」といい、ヘシオドスの『仕事と日々』を見ると詳しいですので、興味ある方はぜひ読んでみてくださいね。

西洋占星術の「てんびん座」はどんな星座?

さて、そんな神話を持つ

てんびん座

ですが、日本でもすっかりおなじみになった西洋占星術では、一体どんな星座でしょうか。

9月23日〜10月22日生まれの人がこの「てんびん座」生まれになります。

天秤座は男性、活動、風の星座。

この星座に生まれた人たちは、

バランス感覚に優れていて、社交的と言われます。

全体的に公平で、思考を重んじる傾向にあり、

ゆえに時として優柔不断に陥ってしまうこともあるようです。

一方、完璧主義な面もあり、

観察眼にすぐれることから、

美に対しても優れた感覚を持っているようです。

こういうてんびん座の人たちの基本的な性格は、

ギリシャ神話ではその「てんびん」が、

正義の女神ディケと同一視される女神アストライアの持つ「てんびん」

と分かると、よく理解できるような気がします。

正義の天秤ですから、公平で、しっかりよく見て判断しなくてはいけませんね。

天秤のはかり方は、どちらか片方がドスーンと下に落ちてしまうようだと計ることができません。

両方のはかりがユラユラとバランスを取りながら、

その傾きを見極めて慎重に測っていくんですもんね。

そんな「てんびん」のあり方が、「てんびん座」生まれの人たちの性格にも、影響しているような気がしませんか?

てんびん座のギリシャ神話も思い出してね!

ということで、

日本でも親しまれている西洋占星術の

てんびん座

9月23日〜10月22日生まれの人がこの「てんびん座」生まれになりますが、

そんなおなじみの

「てんびん座」にまつわるギリシャ神話をご紹介しました!

ギリシャ神話では、

正義の女神ディケと同一視された女神アストライアが手に持つ「てんびん」は、人の裁くためのもの。

きとんと公平によく見て考えた末に、裁定を下すための「てんびん」ですから、

今もこの星座に生まれた人は、公平でバランス感覚に優れているのかな。

次に夜空に「てんびん座」を見つけたら、そんな女神の姿を思い出してあげてくださいね!

*この記事の西洋占星術の部分は、次の本を参考にしました!とっても分かりやすかったので、興味のある方はぜひ読んでみてくださいね!

-星座のギリシャ神話
-, ,