5月から6月にかけて北の空に輝く
かんむり座
にまつわる、ギリシャ神話をご存知ですか?!
え? 「かんむり座」なんて聞いたことない?
という方もひょっとしたら多いかもしれませんが、
でもその神話は、有名なアリアドネの神話にまつわるものなんですよ!
ということで、「かんむり座」のギリシャ神話を簡単にご紹介します!
「かんむり座」ってどんな星座?
さて、ではそのギリシャ神話を紹介する前に、
かんむり座
ってどんなものなのか、簡単にご紹介しましょう!
この星座は、5〜6月の初夏の時期、北の夜空に姿を見せてくれます。
「かんむり」って言っても、王冠みたいに円形のものを多くの方がイメージするかと思いますが、
実は半円形!
どちらかというと、「ティアラ」みたいな形でしょうか。
こじんまりとしたささやかな星座で、7つの星からできています。
α星は アルフェッカ (Alphecca)
これは「皿の輝くもの」という意味で、アラビアではこの半円形が欠けたお皿に見えたんですね。
そしてこの星が星座の中で唯一の2等星。
残りの6つは全て4等星で、
β星は ヌサカン (Nusakan)
です。
そして夏になると、南の空で、英雄ヘラクレスの「ヘラクレス座」の足元にちょこんと見えるようになります。
ヘラクレスとかんむりって、ミスマッチのような気もするけど、こんな取り合わせも意外性があっていいかも?!
「かんむり座」はアリアドネへの贈り物!
さて、この夜空を彩る
かんむり座
これにまつわるギリシャ神話は、ちょっとほろ苦いもの。
かの有名な
これを手助けしたのが、
です。
英雄テセウスは、一度足を踏み入れたら二度と出てくることのできない迷宮(ラビュリントス)へ、怪物ミノタウロスを倒すために足を踏み入れたのですが、
テセウスに恋したアリアドネは、妻にしてもらう約束で、迷宮脱出の秘策を与えます。
それが有名な
テセウスに糸玉を渡して、迷宮に入る時にはその糸を垂らしながら進み、
怪物ミノタウロスを倒した後にはそれを伝って戻ってくるように知恵を授けたのです。
この作戦で、テセウスは見事迷宮から生還!!
アリアドネは妻としてテセウスと一緒にアテナイ市へ向かう
・・・はずでした。
が、しかし!
アリアドネは、その旅の途中のナクソス島で、
女神アルテミスに殺されたしまったという話もありますし、
テセウスに置き去りにされた、とも言われています。
え〜、テセウス、置き去りにするなよ! かわいそうだろ!
と思いますが、これも実はですね、
アリアドネに恋したディオニュソス神が、テセウスにアリアドネを置いて去るように命じた
という説もあるのです。
そして、置き去りにされてしまったアリアドネを
ディオニュソス神が妻にした
という神話が残されているんですよ!
で、その時に結婚の贈り物としてディオニュソス神がアリアドネに送った「かんむり」が天にあげられて、
「かんむり座」
となった、ということです。
ということで、この星座は、結婚の贈り物だったんですね〜
そう考えるとロマンチック?
*アリアドネの糸について詳しくは、こちらの記事も合わせてどうぞ!
アリアドネのかんむりを見つけてみてね!
ということで、
5月から6月にかけて北の空に輝く
かんむり座
のギリシャ神話を簡単にご紹介しました!
不思議な運命をたどって、ディオニュソス神の花嫁となった
アリアドネのかんむり!
夜空での輝きはささやかですが、印象的な物語が詰まった星座。
ぜひ夜空で探してみてくださいね!