話題の映画
『パラサイト 半地下の家族』
観てみました!
だいたいこんなお話なんだろうな、
という予想通りの滑り出しから、二転三転して予想外の方に転がっていく展開はお見事!
噂通り面白い!
でも、この映画をもう一回見ろと言われたら、いやちょっと・・・
って尻込みしちゃうような、重めのパンチが効いてる映画でしたよ!
『パラサイト 半地下の家族』アジア映画初の快挙達成!
さて、この超話題の映画
『パラサイト 半地下の家族』
配信で観てみました!
映画館で見ようかと思ってるうちに見逃しちゃって、気になってた映画です。
韓国の名監督で、すでに国際的に活躍しているポン・ジュノ監督の最新作。
韓国映画の大スター、ソン・ガンホが主演です。
この映画の話題はなんといっても、
アジア映画として初めてアカデミー賞作品賞受賞!
という快挙を成し遂げた映画ということ!
アジア映画として初めて、というか、外国語映画として初めてアカデミー賞の頂点に輝いた映画なので、本当に快挙でした!
よくぞアカデミー会員も非英語映画に栄冠を与えましたね!
さらには、
カンヌ国際映画祭でパルム・ドールの受賞!
という快挙も!
世界の映画界で高い評価を受けた作品なのです!
そんなに高く評価されているこの映画とはいかに?
と、観てみたのですが・・・
感想をネタバレなしで言うと・・・
「ああ、そうなるの」「えっ、そうなるの?」「ああっ、そうなるの?!」「えー、そうなるの?!」
の連続です。ええ。
事前に聞いていた評判通りの滑り出しから、その後は「え?」「ええ?」という以外無い予想外の方向に二転三転していって、
見事に転がされてしまいました!
確かにこれは面白い!
こんなお話はこれまで観たこともないし、斬新!
しかも、ほぼ家の中で撮影されている密室劇なのに、ストーリーの展開だけで観客を全く飽きさせない!
ぐいぐい引きつけて、気がついたら終わってる、って感じです。
しかも全編132分の長丁場なのに。
さすがにこれは話題になるだけのことはありますわ!
『パラサイト 半地下の家族』のあらすじ
それではこの映画
『パラサイト 半地下の家族』
の、あらすじをざっとご紹介しておきますね。
キム一家は全員失業中で、半地下のアパートに住んで生活に苦しんでいました。
ある日、一家の長男で大学浪人中の息子ギウは、今は大学生の友人ミニョクから、裕福な家庭の高校生の娘の家庭教師の代役を頼まれます。
ギウは在学証明書を偽造して、大学生のふりをしてこの仕事を受けることに。
家庭教師の依頼先のパク一家は、高台の豪邸に住む富裕層。
ケビンという偽名でまんまと家庭教師の仕事を手にしたギウは、
そこから妹のギジョンもパク一家の息子の家庭教師に推薦することに成功。
次々と「計画」を立てて父と母も一家の仕事にあてがうことに。
こうして貧しいキム一家はパク家に寄生する「パラサイト(寄生虫)」となるのですが、
全てが「計画」通りにいくはずもなかった・・・
というお話。
頭のいい息子ギウと娘ギジョンが次々と立てる「計画」に、人のいい両親もいつの間にか巻き込まれて・・・
気がつけば予想外の方向にどんどん転がっていってしまう怒涛の展開に
時間も忘れて夢中になって観てしまうこと間違いなし!
この観る側の想像を超えてくる脚本は、
ポン・ジュノ監督本人と、ハン・ジンウォンさんの共同脚本。
いや〜、よくぞこんなお話思いつきましたね〜
と拍手を送る以外ない、よくできたストーリーなのでした!
『パラサイト 半地下の家族』が描く貧困・格差・詐欺・・・
というわけで、映画の出来としては確かにお見事!の一言に尽きる
『パラサイト 半地下の家族』
でも自分は、「この映画もう一回見たい?」と聞かれたら、
「う〜ん、もういいです。」
とお断りしてしまうかもしれません・・・
それくらい、この映画のテーマ
- 貧困
- 格差
- 差別
- それに伴う犯罪・・・
って、見ていてずっしりと重かった・・・
キム一家も、最初からパク一家をだましてやろうとまでは思っていなかったはずですが、
生活苦から抜け出すために、お金が有り余っているパク一家から、次々とむしりとる方向に暴走していってしまうんですよね。
そこには、どうしようもない貧富の差と、
豊かなパク一家へのうらやましさと、
そして貧しい人たちを見下すパク一家への嫉妬というか、怒りというか、そんなものもあって・・・
手を伸ばせばすぐ届くところに、簡単に獲れるところにお金がどっさりあったら、
なんとかして奪ってやろうと思ってしまう、これは生存本能というべきものかどうか・・・
で、結局元に戻る道が分からないくらいに詐欺行為の深みにハマっていってしまう。
しかもこれって、貧しいながらも普通のキム一家がハマってしまった地獄で、
パク一家みたいに恵まれた家なんてほんの一部なんだから、それ以外の誰もがハマってしまう不安のある地獄みたいなものですよね。
今、コロナで経済も不確かだから、誰もがいつ、キム一家みたいになるかも分からない不安の中で暮らしてます。
自分だって、コロナで仕事も一切なくなってしまったら?
明日の食べるものにも困るようになったらどうしよう?
って心の隅にあるような恐怖心を絶妙に刺激してくるようなお話なんです。
作品のトーンは違うけど、テーマとしては、こないだ見た
『ハスラーズ』
と似ているところがあるように思いました。
*『ハスラーズ』も面白かったです! この映画の方はウォール街のカネに寄生する人たちのお話。
そんなわけで、この映画のテーマはすごーく重たくて、観た後には自分もすっかり、疲れ切ってしまいました。
この後には、何か軽ーい、面白いものを観たい!と思って、
思わずおバカコメディ『ブルックリン ナインーナイン』を観て気を取り直してしまいましたよ!
*『ブルックリン ナインーナイン』おバカでサイコー!
それくらい、何か気分をあげるものが無いと安心して夜も眠れそうにない映画なので、
この映画をもう一回見たいか?
って言われると、うーん・・・と考えてしまう。
一回で十分、重いパンチが入ったんで、もういいです、って言いたくなるような。
もう十分教訓は得ましたから・・・これ以上は勘弁してください・・・
『パラサイト 半地下の家族』2回は見れない映画!
というわけで、話題の映画
『パラサイト 半地下の家族』
観てみました!
だいたい予想通りのお話の滑り出しから、どんどん予想外の方に加速していく驚きの展開!
確かに話題になるだけある面白い映画でしたが、
この映画をもう一回見ろと言われたら、いやちょっと・・・って尻込みしちゃうような、
扱っているテーマは実は重ーい、人々の不安感をあおるような映画でした。
でもこれは間違いなく一度は見ておく価値はある映画だと思うので、
まだ見たことがない方は、ぜひ一度見てみることをオススメしますよ〜!
*『パラサイト 半地下の家族』は現在、DVD&ブルーレイ、そして各種動画配信サイトで観ることができます!
*『パラサイト 半地下の家族 モノクロ版』もあります!
U-NEXTの『パラサイト 半地下の家族 モノクロ版』のページへ
本ページの情報は2024年4月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。
おまけ:この映画のタイトル「パラサイト」の語源はギリシャ語!
最後におまけですが、
この映画のタイトル
『パラサイト』
は実は、ギリシャ語が語源の言葉なんですよ!
映画を見たらついでに、タイトルの語源も見ていってね!