日本にいても大好きなギリシャを楽しむために、ギリシャ旅行、ギリシャ神話、ギリシャ語、ギリシャの歴史、ギリシャの人々について紹介していきます

日本でもギリシャ

ギリシャ神話 ギリシャ神話が題材の映画 ギリシャ関連映画 映画

[ギリシャ神話]戦いの神アレスってどんな神様?

更新日:

RescueWarrior / Pixabay

ヤーサス! イレーネです。

ギリシャ神話のアマゾン族が主人公の映画

「ワンダーウーマン」

もうご覧になりましたか?

その映画の中で、アマゾン族の主人公ダイアナが倒すべき相手として口にするのが

戦いの神アレス!!

この神様は割と日本では知られてないんじゃないかと思ったので、

本日はこの神様を解説しますね!!

アレスは戦いの神!

さて、映画「ワンダーウーマン」

ご覧になった方にはすっかりおなじみになったかと思います

戦いの神、軍神アレス!!

この映画の中では、

すべての戦いの原因はこのアレス神で、

この神さえ倒せば戦いは終わる!

と言われています。

そ〜なんだ〜

と思った方も多いんじゃないかと思いますが・・・

ギリシャ神話の方では特にそういうことはありません(笑)

どっちかっていうと、戦いの前線に登場してかき回すイメージで、

戦いそのものをどうこうする権限まではないカンジですかね。

戦いを起こす、というより、戦いがあると喜んで暴れまわるタイプ。

しかも、礼儀正しくキレイに戦う、っていうより、凶暴で残虐なタイプ。

アレスが連れているお付きは

「デイモス」(恐怖)と「ポボス」(敗走)

という名前ですからね。

これでも、だいたいどんな神様か想像つきますよね?

だから実際のギリシャ神話を知っていると、

映画「ワンダーウーマン」の中では、いい役もらったね!!

ってイメージですわ。ホント!

*この映画「ワンダーウーマン」はすごく面白いので、オススメですよ!

映画「ワンダーウーマン」予告よりも面白い5つのポイント!

アレスはゼウスの息子

さて、そんな

「戦場の暴れん坊」軍神アレス

ですが、

生まれはちゃんとしていて

父は最高神ゼウス、そして母はゼウスの正妻ヘラということになっています。

だから生まれとしては、神様の位は高いんじゃないか、と思われますが、

ギリシャ神話の中のイメージは、さっき書いたように「暴れん坊」「凶暴」な戦いの神、

ということですので、ギリシャ神話の中でのポジションはそんなに高くなかったりします。

父親である最高神ゼウスも、凶暴な性質のアレス神を、ちょっと疎ましく思っていたところがある。

同じ自分の子でも、知恵と戦いの女神アテナをかわいがっていたのとはエライ違いですね〜。

というのも、軍神アレスって、腕っぷしは強くても、頭はちょっとアレだったりする。

女神アテナが知恵で戦いを勝ち抜く女神なら、

軍神アレスは腕力だけで勝ち抜こうとするタイプ。

ん〜、なんか残念!

でも、アレスは腕っぷしも強いから、美しい筋肉質の肉体を持つ美青年、ってことだったので、

アレス像って大抵、キレイな男性美を表していますから、女性には目の保養?!

でも、それに対して知性が足りない、ってやっぱりなんだか残念なんだな〜・・・


(Ludovisiのアレス像。紀元前320年頃のギリシャ彫刻のローマン・コピー)

凶暴でも最強ではないアレス

というわけで、戦いの神アレスは、

腕っぷしは強いんですけど、知性においてはそうでもない

というか、ちょっと足りない・・・

って思われていた、ちょっと残念な神様なんですが・・・

ということは、つまり、負けることも多いってことですよ。

頭使わないで戦ったって、負けるに決まってますから。トホホ。

だから、

凶暴な戦いの神なのに、決して最強じゃないんです!

『イリアス』の中ですと、女神アテナが手助けしてる英雄ディオメデスに襲いかかるんですが、

女神アテナに逆襲にあい、傷をおってしまう、というシーンがあったりします。

なんだ〜、アレスって、暴れん坊なわりに、女神アテナより弱いじゃん、

とがっかりされるかもしれません。

しかも、その傷を受けた時に、兵士1万人分にも相当する叫び声をあげた、ってことですよ。

コラ〜!! 戦いの神なら、多少痛くてもガマンしなさい!!

ギリシャ神話ではどうせ、神様は死なないんだかならねえ〜

さらに残念なことに、それをお父さんの最高神ゼウスのところに言いつけに行っちゃったそうですよ。

情けない!!

女神アテナに負けた上に泣き言ですよ!!

って、なんだか、アレスって残念なエピソードが多いです・・・


(女神アテナ像。アテナは賢いから、アレスに一泡吹かせてやることができるんですねっ!)

女神アプロディテと浮気・・・

と、こんな残念なカンジのただよう軍神アレスではありますが、

ギリシャ神話の中では肉体派イケメン神様でもあります!

(頭の中身はさておいて・・・)

ですので、実はギリシャ神話中でも指折りの美女アプロディテと、甘〜い恋の神話(?)もあるんです。

甘〜い!

・・・とは言っても、実はその時、アプロディテ女神は鍛治の神様ヘパイストスと結婚していたので、

軍神アレスは不倫相手だったのです!

そう、今流行りのゲス不倫・・・

伝統的な日本語で言えば、軍神アレスは「間男」です!

夫のヘパイストスが留守の間にしのびこんで、美の女神アプロディテと愛を楽しんでいました。

これに気がついたヘパイストス神は、ある日出かけたふりをしておいて、

ベッドの周りに目に見えない網を仕掛けて、隠れて二人の様子をうかがっていました。

それを知らずに、夫が出かけたと思ったアプロディテは、さっそくアレス神とベッドになだれ込み・・・

と思ったら、たちまち目に見えない網にとらえられて、二人は動けなくなってしまいました!!

するとそこへ、出かけていたと思った夫ヘパイストスが現れて、妻の浮気に大激怒!!

腹いせに、神様たちをこの部屋へと呼んできて、恥ずかしい姿をさらしものにしてしまったということです!!

うわ〜、情けない!!

というわけで、肉体派イケメン軍神アレスは、こ〜んなふうに、ゲス不倫現場を押さえられた神様として有名なんです。

や〜ね!

ちなみに、このティントレットの名画は、その神話の場面を描いているものです。

ベッドに艶かしく横たわる美の女神アプロディテ(ヴィーナス)の体を調べる鍛治の神ヘパイストス(ウルカヌス)と、

物陰に隠れて頭だけが見える戦いの神アレス(マルス)!

この神話のエピソードを知ってると、結構笑えますよ!

浮気現場を抑えられたアレス神、焦って隠れてるんだな〜


ティントレット「ウルカヌスに見つかったヴィーナスとマルス」
*ウルカヌス=ヘパイストス、ヴィーナス=アプロディテ、マルス=アレス)

*ここらへんのエピソードは、ホメロスの『イリアス』で読めますよ!

ローマでは軍神マルスへ!

と、こんなわけで、

ギリシャ神話の中では軍神アレスは、

なんともちょっと情けない、肉体派イケメンなんだけどなんだかちょっと残念なキャラクターで、

当然ながらあんまり人気もなかったんですよね〜

そうなんです、古代ギリシャでは、頭がよくて戦いに勝つ、女神アテナのような神様のほうがありがたがられたからなんです。

確かに、頭脳が冴えてて、相手を出し抜いて勝つ、できれば戦わずに勝つ、っていう方が、戦争としては優れている気がしますよね。

そんなわけで、女神アテナはアテナイ市(現在のアテネ)の守護神として、とっても大切にされていたんですが、

その点アレスはねえ・・・

しかし!

その後、ローマへとギリシャ神話が受け入れられて、

ローマの軍神マルスと同一視されるようになったら、その状況は一変しました!!

軍事大国ローマでは、軍神の地位はギリシャでは考えられないくらい高いものになったんです!

そのため、ローマでは、

ユピテル(=ゼウス)、クイリヌスとともに、主神の一角を占めるようになりました!

よかったねえ〜アレス・・・いや、ローマではマルス!

ここらへん、ギリシャとローマの違いがよく現れていますよねえ。

そして、ローマの暦では、

3月は「マルスの月」(Martius) とされていて、これは現在の英語の「マーチ」March の語源でもあります。

こうして、ギリシャでは冴えなかった軍神アレスは、ローマに行って一躍人気者に!!

軍神マルスは人々の尊敬を集める存在となることができたということです。

ローマに行って、本当に良かったね! アレス!


(サンドロ・ボッティチェッリ「ヴィーナスとマルス」1483年)

火星の名前はアレス=マルスから

こうして、ギリシャのアレス神からローマのマルス神へと引き継がれ、

その性質もかなり変わってくるようになったわけですが、

このマルス神の名前を継いだのが、

私たちもよく知る「火星」

Aynur_zakirov / Pixabay

そう、英語では「マーズ」(Mars)と呼ばれる星です!

だからマルス神の名前をそのままつけてもらってるんですね。

ギリシャ神話の「アレス」のままだと、なんとなく情けないようなイメージですが、

ローマの「マルス」となると国家でも重宝された軍神ですから、そのありがたみも増すというもんです。

火星といえば、太陽系の中でも我らが地球に近い星ですが、

その環境はとても人類の生存には向かない厳しい星です。

その点では軍神アレス=マルスの名前にふさわしい?!

でも、人類は次には火星有人探査を目指していて、果たして私たちの生きているうちに火星に人類が降り立つ日が来るのかな??

楽しみです!

 

NASAのアレス計画!

さて、そんなギリシャ神話の神アレスですが、

アメリカのNASA (アメリカ航空宇宙局) には、

この神アレスの名前を持つロケット開発計画があるのです!

宇宙船を打ち上げるための大型ロケット計画で、

月面探査、そして火星探査を目指していました。

「アレスV」まで計画が勧められましたが、現在は打ち切り状態とのこと。

残念!

でもきっと、人類が火星探査に着手するのは、そう遠い将来のことでもないはずです!

WikiImages / Pixabay

 

火星探査がテーマの映画『オデッセイ』

火星探査といえばですね、

マット・デイモン主演の映画『オデッセイ』は、火星探査で一人火星に取り残されてしまった男性のお話でした。

これを見ると、火星探査も怖いよ〜! と思うかも?!

ちなみに、タイトルの『オデッセイ』は、

ギリシャの『オデュッセイア』から付けられたタイトルで、これもギリシャ神話とは切り離して考えられませんね!!

オデッセイ [Blu-ray]
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン

映画「オデッセイ」はギリシャ神話由来のタイトル!

ギリシャ神話のアレスと、映画の中で比べてみてね!

というわけで、本日は、

最新映画「ワンダーウーマン」で、主人公の敵役として登場する

ギリシャ神話の神様アレス神

についてご紹介しましたよ!

こうやって元ネタのギリシャ神話を知ると、

映画の中の軍神アレスの扱いはずいぶん良かったじゃないか・・・

と気づくことになるかもしれません!!

ぜひ、実際のギリシャ神話のアレスと、映画の中のアレスを比べてみてくださいね〜

映画「ワンダーウーマン」ギリシャ神話と違う3つのトコ

映画「ワンダーウーマン」4DX? MX4D? IMAX 3D? どれで見る?

*この記事に興味のある方は、こちらもどうぞ!

映画「ワンダーウーマン」はギリシャ神話のアマゾン族!

映画「ワンダーウーマン」予告よりも面白い5つのポイント!

映画「ワンダーウーマン」シーアSiaの主題歌がカッコイイ!!



-ギリシャ神話, ギリシャ神話が題材の映画, ギリシャ関連映画, 映画
-, , ,

Copyright© 日本でもギリシャ , 2018 All Rights Reserved Powered by STINGER.