映画界が注目しているギリシャ出身の才能
ヨルゴス・ランティモス監督
エマ・ストーンを主演に迎えた最新作
『哀れなるものたち』
アカデミー賞で4部門受賞の快挙を成し遂げました!
すでに多くの映画賞を獲得してきた作品ですが、アカデミー賞でも高い評価を受けることになりました!
これまではアカデミー賞ではノミネートされても受賞数は少なかったのですが、
今回は初の複数獲得で、確実にランティモス監督の評価がハリウッドでも高まっていることを実感しました!
『哀れなるものたち』アカデミー賞4部門受賞!ヨルゴス・ランティモス作品快挙[アカデミー賞2024]
ということで、
ギリシャ出身の映画界が注目する才能
ヨルゴス・ランティモス監督
現在はイギリスに拠点を置いて英語の映画を制作していますが、
エマ・ストーンを主演に迎えた最新作
『哀れなるものたち』
この作品はすでにヴェネツィア国際映画祭では最高賞の金獅子賞、ゴールデングローブ賞2冠などの賞を獲得し、
今回の第96回アカデミー賞では11部門ノミネートでその結果が注目されていたのですが・・・
4部門受賞の快挙を達成!
これは監督の前作
が、10部門ノミネートで1部門受賞という結果を大きく塗り替えた快挙です!
見事な快挙ですね!
ランティモス監督の作風から言って、ヨーロッパの映画祭などでは評価は高くても、
ハリウッドでは受賞は無理なのかと思っていたのですが、
結果的に新作でさらに評価を上げての4部門制覇となりました。
しかし私としては、これまで見たこともないような独自の映像世界を繰り広げた本作はもっと評価されても良かった!と思うくらい。
受賞を逃した撮影や音楽なども、オリジナルで他に類するもののない素晴らしさ!
そしてもちろん、この唯一無二の世界観をまとめ上げたランティモス監督の手腕も何個受賞してもお釣りがくるくらいの素晴らしさでした!
監督の次回作にまた期待したいですね!
この映画『哀れなるものたち』の詳しいレビューは、こちらの記事もあわせてどうぞ!
主演女優賞:エマ・ストーン
それでは、今回アカデミー賞を受賞した4部門について、それぞれご紹介していきます!
まずは、主演を務めた
エマ・ストーンが主演女優賞獲得!
ランティモス監督の前作『女王陛下のお気に入り』から引き続いての出演で、
前回はノミネートされるものの受賞は逃していましたが、
今回は見事獲得!
おめでとうございます!
主人公ベラが、まだ生まれたての脳を持つ状態から、
少しずつ学んで成長していく変化を見事に演じ切りました!
自身としては2度目のオスカーということで、ハリウッドでの地位を不動のものにしましたね!
美術賞:ショーナ・ヒース/ ジェームズ・プライス
そしてこの映画
『哀れなるものたち』
を唯一無二のものにしているのは、スタッフというかアーティストチームの眼を見張る仕事ぶり!
ランティモス監督はそんなアーティスト軍団を率いた隊長なのですよね。
ですので、今回そのアーティストチームから3部門受賞できたのは嬉しかったです!
まずは、この映画に登場する架空の世界の街並みを、
ブダペストにあるスタジオに実寸大のセットで作り上げてしまったという
ショーナ・ヒース/ ジェームズ・プライスの二人が美術賞受賞!
そのセットは隅々まで凝りに凝った、とんでもない美術作品!
映像で見るだけではもったいなくて、展示して中を歩き回れるようにしてほしい・・・!
このセット美術を見るだけでも映画を見る価値は十分にあります!!
この二人が美術賞取れなかったら、選考はいったいどうなってるの?って疑問に思ったはず。
二人の仕事ぶりがオスカーで正しく評価されて、本当に良かったですね!
衣裳デザイン賞:ホリー・ワディントン
そして、この映画の舞台は架空の19世紀ということで、
その時代の衣装の特徴を取り入れながらも、現代の素材を使ったりと工夫を凝らした衣装で
映画のビジュアル面を独自なものに昇華させた
衣装デザイナーのホリー・ワディントンさんが衣装デザイン賞受賞!
これも、他では目にしたこともないような、見事な造形的な衣装の数々で、
本当に衣装の数々を見せてもらえただけでも映画チケットのもとは取れたと思う・・・
というのが大袈裟でないくらい、素晴らしいものでした!
オスカー獲得は当然と言えば当然!
この人ももし今回でオスカー取れなかったら選考の正当性を疑うレベル。
おめでとうございます!
メイクアップ&ヘアスタイリング賞 ナディア・ステーシー、マーク・クーリエ、ジョシュ・ウェストン
そして、この映画では
まるであの「フランケンシュタイン」のような風貌を持つゴドウィン・バクスターのメイクアップなど、
これも独自の映像世界を作るのに大きな貢献を果たした
ナディア・ステーシー、マーク・クーリエ、ジョシュ・ウェストンの3人がメイクアップ&ヘアスタイリング賞受賞!
このチームの受賞も本当に嬉しいですね!
天才外科医「ゴッド」の風貌は、怖いんだけどどこか物悲しい、憎めないものに仕上がっています。
あれほど顔中を覆った作り込まれたメークなのに、ちゃんと表情が動いて表現できているのがすごいですよね。
そして次第に成長を遂げていくベラの変化もメイクで見事に表現していました!
これも嬉しい受賞、おめでとうございます!
『哀れなるものたち』アカデミー賞4部門受賞記念でまた観よう!
ということで、
映画界が注目しているギリシャ出身の才能
ヨルゴス・ランティモス監督
エマ・ストーンを主演に迎えた最新作
『哀れなるものたち』
アカデミー賞で4部門受賞の快挙を成し遂げました!
これまでランティモス監督作品は、アカデミー賞ではノミネートされても受賞数は少なかったのですが、
今回は一気に4部門制覇で、確実にランティモス監督の評価がハリウッドでも高まっていることが分かります。
しかし映画を見た身としては、4部門でも全然足りない!
それくらいこの映画は、撮影も音楽も編集も、他のどの映画でも見たことがない独自の美しさを見せてくれていました!
そして何より全てをまとめあげて一つの作品として完成させたランティモス監督の手腕は、今世界中を見ても並ぶもののない独自の芸術性を持っていると思います!
まだランティモス監督の国際デビューは4作目。
快進撃はまだまだ始まったばかりですので、これからのランティモス監督のさらなる活躍を注目していきたいと思います!