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ギリシャ神話

ギリシャ神話のヘスペリスたちは夕暮れの娘たち!

ギリシャ神話では天空にまつわるだけでも神話はたくさんあって、その奥深さを感じます。

というか、いっぱい神様がいすぎて、覚えられない!

そんな神様の中から

ニュクスの娘・ヘスペリスたち

についてご紹介します!

この女神たちは「夕暮れ時の娘たち」という意味なんですよ。

そんな夕暮れ時の空にまつわる女神たちについて簡単に解説しますので、

興味ある方はぜひ読んでいってくださいね!

ヘスペリスたちは夜の女神ニュクスの娘たち

ギリシャ神話に登場する夕暮れの女神たちは、

ヘスペリスたち

(*単数形は「ヘスペリス」 (Ἑσπερίς)、複数形だと「ヘスペリデス」(Ἑσπερίδες))

と呼ばれています。

一番古い記述では、

ヘシオドス『神統記』

に登場し、この中では、

ヘスペリスたちはニュクス(夜)の女神が夫を持たずに一人で産んだ

とされています。

このニュクスの娘であるヘスペリスたちですが、

ヘスペリス「たち」と言うだけあって、複数名の姉妹たちだったと考えられていました。

でも実は、その人数は伝承によってあいまいで、

三人だったり四人だったり、もしくはもっと多くて七人だったり、

と、わりといい加減です。

たぶん、それほどメジャーな神様じゃなかったので、いろんな伝承が中途半端に伝わったんだろうな、と思います。

名前もバラバラで、

三人なら・・・アイグレ、アレトゥサ、ヘスペリア あるいは アイグレ、エリュテイア、ヘスペラレトゥサ

四人なら・・・アイグレ、エリュテイア、ヘスペリア、アレトゥサ

って、も〜、覚える気なくすわ〜・・・

しかも、どの親から生まれたかについても諸説あって、

夜の女神ニュクスばかりではなく、

ゼウスと掟の女神テミスとの間の子、あるいはポリュキュスとケトの間の、

あるいは天を支えるアトラスの子供だ、という説もあります。

ちょっと統一してよ・・・

と言いたくなりますが、これもギリシャ神話はずっと口伝えで伝わってきたので、

まあその時々でみんな話が枝分かれてして変わってきちゃったんでしょうね!

そんなところも、ギリシャ神話らしい?!

ヘスペリスたちは黄金のリンゴを守る!

さてそんな、親の伝承もバラバラ、本人たちの人数もよく分からない

夕暮れ時の女神・ヘスペリスたち 

ですが、一致している伝承は、

彼女たちは女神ヘラの「黄金のリンゴ」を守っている

ということ!!

これはヘシオドスの『神統記』から書かれているので、古くから伝わっていた伝承なんでしょうね。

この「黄金のリンゴ」っていうのは何かというと、

ヘラがゼウスと結婚した時に、

祖母にあたるガイア(大地)がお祝いに贈った、というものなんです。

このリンゴを植えたリンゴの園があって、そこをヘスペリスたちが守っていたんですね。

ヘスペリスたちの他に、竜のラドンも一緒に守っていた、とも言われています。

しかし、いったい何でヘスペリスたちが「黄金のリンゴ」を守ることになったのか、

その点までは神話は詳しく書いていないのですが、

美しい乙女たちが「黄金のリンゴ」のまわりにいる、って想像すると絵になる!

やっぱりビジュアル重視の神話なのかな?

でも、竜のラドンはちょっと怖いですけどね!

フレデリック・レイトン「ヘスペリデスの園」 (1892年)

ヘスペリスの園にはヘラクレスもやってきた!

このヘスペリスたちの守っていた「黄金のリンゴ」については、いろんな伝承があるのですが、

英雄ヘラクレスが12功業の一つとして、

ヘスペリスの園にリンゴを取りに行く

という難題もあったのです。

そういうわけで、ヘラクレスは「黄金のリンゴ」を取りにやってきたのです。

ただ!

プロメテウスの助言で、ということなんですが、

ヘラクレスは自分自身では「黄金のリンゴ」を取りには行かなかったんだそうです。

じゃあ、誰が「黄金のリンゴ」を取りに行ったの?

ということなんですが、それは神話によると、

天を支えるアトラス!!

ヘラクレスは、天を支える仕事を代わってやる、とアトラスに近づき、

自分が天を支えている間に、アトラスに「黄金のリンゴ」を取ってきてもらいます。

で、アトラスは「黄金のリンゴ」を取って帰ってくるのですが、

いざ戻ってきてみると、もう天を支える仕事は嫌だと。

うん、その気持ち、よくわかる。重いからね。

そういうわけで、アトラスは本当は、もうヘラクレスから天を受け取るのは嫌だったんですが、

ヘラクレスが、ちょっと頭の上に円座(クッション的なもの?)を乗せる間だけ天を持ってて、

と持ちかけたら、アトラスは意外とあっさりもう一度天を受け取ったので、

そのままアトラスに天を担がせて、ヘラクレスは「黄金のリンゴ」を持って帰って行ったと。

なんか・・・

ヘラクレスってズルい奴!!

・・・と思った人がいたせいかどうかはわからないけど、

別の伝承ではヘラクレス自身が「黄金のリンゴ」を取りに行った、というのもあるそうです。

ヘラクレス、せっかく力持ちなのに、アトラスを騙してリンゴを手に入れてるんじゃ、ちょっとカッコ悪いですもんね!

ここら辺の詳しい話は、アポロドーロスの『ギリシア神話』を読んでみてくださいね!

*アトラスにはついて詳しくは、次の記事も合わせてご参照ください!

>>アトラスってなんで地球を支えているの?そのポーズの由来の神話とは?

黄金のたそがれ・・・ヘスペリスたち

というわけで、

夕暮れ時の女神・ヘスペリスたち

にまつわる神話について、簡単にご紹介しました!

マイナーな女神たちなので伝承もまちまちですが、

美しい女神たちが「黄金のリンゴ」を守っている姿って、想像するとトキメキませんか?

やっぱり美人も、一人よりは三人、四人と人数いた方が、相乗効果でより美しく見えるという?

かどうかは分かりませんけど、たそがれ時の空が黄金色に染まっているところを見て、古代ギリシャの人たちは

美しい乙女たちと「黄金のリンゴ」

を想像しちゃったのかもしれませんね!

あなたはたそがれの空を見て何を思う?

まさか夕飯のおかずだけじゃないよねっ?!

次に夕暮れ時の黄金に染まる空を見たら、「黄金のリンゴ」を守っている乙女たちを思い出してくださいね〜

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