現代でも地球最大規模のスポーツイベントの一つ、オリンピック!
そんなオリンピックのもととなったのは、古代ギリシャで行われていたオリンピア祭でした。
そんな古代のオリンピックの人気種目で
格闘技種目の最高峰・パンクラティオン
その激闘について、ご紹介したいと思います!
古代で大人気だったこの競技、一体どんな戦いだったのか?!
パンクラティオンは古代の総合格闘技!
古代のオリンピックの格闘技系種目の中で、
最後に登場したのが、総合格闘技
パンクラティオン
競技種目に加えられたのは紀元前648年のことと伝わっています。
最後に登場し、その激しさは最高峰だったのが、このパンクラティオン!
なんといっても、
禁止技は二つだけ!!
・嚙みつき
・目つぶし
つまり、これ以外なら何をやってもいい! というのが、パンクラティオンなのです。
ですから、パンチ、キック、組み技、投げ技、締め技、何でもOK!!
あらゆる手を使っても、相手を倒したものが勝者となる
それがパンクラティオン!
古代オリンピックの格闘技種目では、ボクシングもレスリングも現代に比べて格段に激しかったのですが、
一番最後に登場して、最も過激で過酷だったのが、この競技ということになりますね!
パンクラティオンは古代オリンピックの人気競技!
古代の総合格闘技、パンクラティオン!
噛みつきと目つぶし以外は何をしてもいい、という過激ぶりで、
古代オリンピック種目の中でも、人気を誇った格闘技!
今で言えば、レスリングと、ボクシングと、キックボクシングと、柔道と・・・
いろいろ合わせたのがパンクラティオン、といったところでしょうか。
古代ですから、当然時間制限によるラウンド制もなし。
レスリングのように、フォールで勝ち負けを決めることもなし。
あらゆる手を使って、相手が「まいった」と降参するまで戦い続けるのがパンクラティオンの戦いです!
ああ、なんて厳しい競技!
古代に男性として生まれていたら、絶対やりたくない競技だったな。
これほど厳しい戦いなので、パンクラティオンの選手というのは、
古代でもこれを専業としたプロみたいな選手が多かったと考えられています。
そりゃそうですよね、素人がうっかり参戦したら、死んじゃうよ!
締め技・関節技も使ってよし
パンクラティオンは、噛みつきと目つぶし以外は何をしてもいいルール。
ですので、人間の急所を攻める
締め技・関節技も当然ながら使ってよかったのです
腕の関節とか取られたら、痛いな〜〜・・・
と思うのは、人間として当然なので、
古代オリンピックではソストラトスという選手が手の関節技を得意としていて、
これを武器に勝利を重ねた、という話も伝わっています。
いやな選手だな、とつい思っちゃいますけど、ルール上はOKだったのです!
そして、柔道みたいな締め技もあり。
でも、古代は絞められても、自分が「まいった」をしない限り試合は続行だったので、
不運だったアラキオンという選手の伝説も残っているくらいです。
アラキオンは、パンクラティオンの試合中に、締め技をかけられて、
意識がもうろうとしてしまったそうです。
柔道でいう「落ちる」の寸前ですね。
でもここで、アラキオンは、相手の足の指の関節を攻めます。
この痛さに、対戦選手は思わず「まいった」をしてしまったのですが、
その時にはすでにアラキオンは、締め技で亡くなってしまっていたのだとか・・・
試合としては、亡くなったアラキオンの勝利、と認められたそうです。
なんだかかわいそう・・・
これも、古代のパンクラティオンの戦いの激しさを物語るエピソードですね!
現代によみがえるパンクラティオン
そんな古代の総合格闘技・パンクラティオン
オリンピックでは多くの古代の競技が今も受け継がれていますが、
このパンクラティオンはすたれてしまって、今はオリンピック種目には入っていません。
やっぱり試合が厳しすぎるからかな・・・
でも、実は、このパンクラティオンのオリンピック復活を目指して、
「国際パンクラチオン連盟」も設立されて今も競技は行われています!
実は日本にも、「日本パンクラチオン協会」があります。
現代でも、パンクラティオンの激しい試合を行っている人たちがいるとは、
歴史を考えると感慨深いものがありますね!
あ、でも今のところ、パンクラティオンがオリンピック種目に復活するめどは立っていないようです。
残念!!
パンクラティオンがオリンピック種目に復活はあるのか?
というわけで、
古代オリンピックの格闘技種目の最終形態
パンクラティオンは古代の総合格闘技だった!
というお話でした。
今でも、総合格闘技は人気が高いですけれど、
一通りの格闘技種目が出そろうと、それを合わせた総合格闘技に行きたくなる、
というのは人間の性かと思っちゃいますね!
残念ながら現在のオリンピックではパンクラティオンは見ることはできませんが、
復活を目指している動きもあることから、いつかそういう日がくることもあるかもしれません?!
そういう歴史を思い出しながら、
現代オリンピックの格闘技種目を観戦してみると、また楽しいかもしれませんよ!