どうも! イレーネです!
本日は、ギリシャ美術のお話。
クレタ島にはギリシャ本土に先駆けて、豪華絢爛な文明が花開いたのはご存知の通り。
そのクレタ文明を代表する遺跡が、かの有名なクノッソス宮殿。
そのクノッソス宮殿は、色鮮やかなフレスコ画で彩られたクレタ美術の結晶のような場所でした。
その中でも異彩を放つのが、美しい横顔の美少年を描いた
「百合の王子」と呼ばれるフレスコ画
わたしも大好きなこのクレタ美術の傑作を、本日はご紹介します!
クノッソスを彩るフレスコ画たち
というわけで、クノッソス宮殿の傑作壁画をご紹介したいのですが、
その前にクレタ文明とフレスコ画について。
フレスコ画は、クレタ美術の大きな特徴の一つ
クノッソス宮殿は、そこらじゅうが色鮮やかなフレスコ画に埋め尽くされていたと考えられています。
残念ながら、現存の保存状態はとても悪く、現在の私たちは修復作業によってどうにか往年の華やかな姿を想像するのみです。
というのも、フレスコ画というのは、建物の壁の漆喰が乾かないうちに急いで描かれたもので、とてももろいものなんですよね。
ですので、残った壁画は破損が激しいのですが、それでも現代まで残ってくれだけでもありがたいです!
発掘された壁画の現品は、保存のために現在はイラクリオンにある考古学博物館に収蔵されています。
クノッソスの遺跡には、復元されたコピーが飾られていますが、そのカラフルで鮮やかな壁画がクレタ文明の時代に描かれていたなんて、とても信じられないですよ!
明るくて、ポップで、かわいらしくて、美しい壁画が続々!
わたしは個人的に、このクレタのフレスコ画が大好き!
見てるだけで、ウキウキするような躍動感と、色彩のマジック!
それがクレタ文明のフレスコ画なのです!
「百合の王子」はクレタ壁画の傑作の一つ!
そんな美しい色彩と、躍動感ある構図で現代の私たちも魅了する、クレタの壁画。
そんな傑作ぞろいの壁画の中でも、その優雅な姿で一際目を引くのが、
通称「百合の王子」と呼ばれるフレスコ画
クノッソス宮殿の「行列の廊下」と呼ばれるところを飾っていました。
現在はイラクリオンの考古学博物館に収められています。

「百合の王子」紀元前1550年頃(イラクリオン考古学博物館蔵)
この横顔を見せる美少年の姿、とても優雅ですね〜
でも、よーく見ると、顔の部分などほとんどが修復・・・
オリジナルは本当にパラパラとジグソーパズルの作成途中くらいしか見えない。
このフレスコは平面じゃなくて、絵に合わせてフレスコを盛り上げてレリーフ状になっているので、その分剥落も激しかったのでしょうね。
これが完成した当時には、さぞ美しかったでしょうね・・・
今は想像するしかないですが・・・
この「百合の王子」はクノッソスの「プリースト・キング」、要するに司祭としての宗教的な役割も請け負った王、を表していると考えられています。
でも、この王子の肌はとても白く、通常は白は女性を描くために使っていたんだそうですよ。
美しい美少年を表したかったのか?
でも本来の顔の部分は破損してしまっているので、今は想像するばかり。
そうやって想像をかきたてられるのも、この王子のにくいところです。
「百合の王子」を落書きしてみた
そんなわたしをひきつけてやまない
「百合の王子」
最近覚えた procreate の落書きで、さっそく書いてみた。
往年のカラフルな姿はどうだったんだろう??
想像するしかないけれど・・・
しかも壁画の写真をいくら眺めても、眉毛ないし・・・
ド派手な孔雀の羽をさした百合の帽子は、もはやいくら目を凝らしても解読不可能!
それでも、優雅なポーズを決める王子は、やっぱり美しかったのでした。
ぜひ実物も見てね!
ということで本日は、
クレタ文明を代表する遺跡・クノッソス宮殿を彩っていた、
色鮮やかなフレスコ画の傑作
「百合の王子」
をご紹介しました!
でも、こうしてご紹介するだけではとてもその魅力を全てお伝えすることはできません・・・
できたら、ぜひ、実物をクレタ島のイラクリオンの博物館で、目撃してくださいね!
クレタ美術の偉大さを伝える多くの美術品もわんさかですので、一見の価値がありますよ〜!
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