ギリシャ神話

アマゾン族って一体どんな人たち?

いよいよ8月25日から公開になる

映画「ワンダーウーマン」

この映画に登場するのは、

ギリシャ神話のアマゾン族!!

主人公のダイアナはアマゾン族のお姫様

って設定なのですが、

なぜか悲しいことに、日本版の予告編やホームページでは、アマゾン族の「ア」の字も出てこない!

ってことは、日本で「アマゾン族」があんまり知られていないせいなのかな〜

と思ったので、本日は

ギリシャ神話の女性だけの戦士集団「アマゾン族」を徹底解説するよ!

これを読めば、映画「ワンダーウーマン」が倍面白くなるかも?!

女だけの民族、アマゾン族!!

それではまずはじめに、

アマゾン族って一体なんなのか? ご説明しますね〜

アマゾン族は、ギリシャ神話に登場する、女性だけの民族です!

なぜ女性しかいないのかというと、

子供を産むときだけ、よその国の男と交わって、子種を授かるんですね。

そして、子供が生まれると、女の子しか育てなかったそうです。

だから、女性だけの民族が成り立っていたのですね!

映画「ワンダーウーマン」

の中では、アマゾン族のプリンセス・ダイアナが、

男を初めて見て驚く、というシーンがありますが、そういう理由でアマゾン族には女しかいなかったのです!

そういうギリシャ神話を知らないと、あのシーンの意味も「?」になっちゃいますから、ぜひここは押さえておいて下さいね〜!

映画『ワンダーウーマン』本予告【HD】2017年8月25日(金)公開

戦いの神アレスから生まれたアマゾン族!

というわけで、ギリシャ神話に登場するアマゾン族は、

女性だけの戦士集団!

それもそのはず、彼女たちの祖先は、

ギリシャ神話に登場する軍神・アレス!

と考えられていて、

屈強な戦いの神の血が、彼女たちを女ながらも強力な戦士集団にしたのですね!

この軍神アレスと、ニンフのハルモニア(調和)との間に生まれた子孫が、アマゾン族です!

ちなみに、ギリシャ神話の軍神アレスは、ローマに受け継がれて

「軍神マルス」

になりました。

この神様の名前を英語読みにすると

「マーズ」

そう、火星の「マーズ」です。

*ギリシャ神話の戦いの神「アレス」について詳しくは、こちらの記事もご参照ください!

あ、話をアマゾン族に戻しますね。

そういうわけで、

アマゾン族とは軍神アレスの血を引く強力な女戦士軍団!

弓、槍、馬術に長けていたそうです。

特に、弓が得意で、右手で弓を引くときに右胸が邪魔になる、という理由で、

右の胸を切ってしまっていたそうですよ!!

そのためにギリシャ語の「ア」(否定詞)+「マゾス」(乳)の合成語で、

「アマゾン(Ἀμαζών)」(乳無し)

と呼ばれていたそうです。

ちょっとショックな呼び名!!

名前の意味を知ると、ちょっと複雑ですよね〜。

まあ、こういうふうに、アマゾン族が馬術に優れて弓がうまい、と語られているために、

北方の騎馬民族が神話のモデルになったのではないかと言われています。

映画「ワンダーウーマン」でも、アマゾン族たちが馬を操り、弓を放つシーンがありますので、注目です!

そして、この映画の中のアマゾン族キャストたちの、鍛えっぷりには、

ギリシャ神話のアマゾン族もこうだったろうな〜と納得させられますよ!

すごい筋肉!!

戦場では男性の戦士たちにも恐れられていたアマゾン族を、リアリティたっぷりに再現してくれました!

Training Amazons 'Wonder Woman' Featurette

アマゾン族の悲劇の女王ペンテシレイア!

そして、このアマゾン族では、神話でとても有名な女王がいます。

その名は、

ペンテシレイア!

トロイア勢とギリシャ勢の間の10年に及んだ大戦争・トロイア戦争では、

女戦士集団・アマゾン族も、トロイア勢の応援に駆けつけたと言われています。

そして、

かの有名なギリシャの英雄・アキレウス

このギリシャ勢最強の戦士と、

アマゾン族の女王ペンテシレイアは戦場で相対し、

女王ペンテシレイアはアキレウスに討たれてしまうのですが、

その亡くなる時の顔のあまりの美しさに、アキレウスは恋してしまった!

とのことですよ!

え〜、もう、命とってから恋に落ちるなんて、皮肉な話です!!

この古代ギリシャのつぼ絵は、その瞬間を描いていると言われるものですが、

アキレウスが、女王ペンテシレイアの胸に剣を突き立てています。

そして、その瞬間、アキレウスとペンテシレイアの目が合っているんですね。

この瞬間に、アキレウスは恋に落ちていたのです!!

しかし、もちろん、この瞬間にアキレウスはペンテシレイアの息の根も止めているのです。

なんという悲しい、一瞬だけの恋!!

ヘラクレスとアマゾン族との戦い!

こういうわけで、ギリシャ神話中の最強の女部族がアマゾン族なのですが、

ギリシャ神話の英雄ヘラクレスも、

アマゾン族と戦ったと言われています!

ヘラクレスは12の実現不可能と思われた難題をこなす、いわゆる「12功業」の中で、

9番目に、アマゾンの女王ヒッポリュテの腰帯を取りに行く、という難題を与えられました。

この女王ヒッポリュテが持っていた腰帯とは、

アマゾン族の先祖である軍神アレスのもので、アマゾン族の中でも最強の者が持つことができました。

ヘラクレスに「12功業」を命じたエウリュステウス王の娘が、このアマゾン族の腰帯を欲しがったので、

ヘラクレスはこれを手に入れるためにアマゾン族の国に出かけていくことになったのです。

女王ヒッポリュテは、ヘラクレスの頼みを聞いて、アレスの腰帯をあげることを約束してくれましたが、

ヘラクレスを憎む女神ヘラの仕業により、

女王ヒッポリュテがヘラクレスに連れ去られる!

と思い込んでしまったアマゾン族が、武装してヘラクレスの船に殺到!!

ヘラクレスはこれを、女王ヒッポリュテの策略であったと勘違いし、

女王を殺して腰帯を奪い、出航したということです。

そういうわけで、女王ヒッポリュテは、ヘラクレスに殺されてしまいました。

せっかく親切にしようとしたのに、アマゾン族の女王ヒッポリュテの神話は、最後は哀れですね〜・・・

*ヘラクレスと戦うアマゾン族のつぼ絵

*ヘラクレスについてはこちらの過去記事もどうぞ!

英雄テセウスとアマゾン族の戦い

そして、アマゾン族と戦ったのは、ヘラクレスだけではありません。

アテナイ市の英雄テセウスも、アマゾン族と戦った神話があります!

テセウスは、ヘラクレスと一緒にアマゾン族の国に攻め込み、

アマゾン族の女性を連れ去ったということです。

これを怒ったアマゾン族は、アテナイ市へと攻めてきて、

アレイオス・パゴスの丘

に陣を張りました。

*現在のアレイオス・パゴスの丘

この時、アマゾン族とアテナイ人たちは激しく戦い、最終的にはアマゾン族は敗れ去りました。

テセウスはこの時連れ去ってきたアマゾン族の女性との間に、

ヒッポリュトス

という男の子をもうけた、ということです。

このヒッポリュトスは、大変な美青年に成長し、

テセウスがのちに結婚した後妻のパイドラに恋されてしまって、そのために哀れな最後を迎えることになります・・・

*パイドラとヒッポリュトスについては、下記の過去記事をご覧ください!

守護神はアルテミス!

そんな、ギリシャ神話の中でも数々の戦いを繰り広げた女戦士集団・アマゾン族!!

彼女たちの守護神は、

狩猟の女神アルテミス

だったと言われています。

アルテミスは予言の神アポロンの双子の妹で、

弓と狩猟を得意とした女神です。

アルテミス女神の怒りを買うと、その弓で射られて殺される!と恐れられてもいました。

そして、男性の夫を持たない処女神でもありました。

こうしてみると、アルテミス自身もアマゾン族みたい!

あ、ちなみに、「ワンダーウーマン」の

主人公の名前「ダイアナ」

の由来については、

ギリシャ神話のアルテミスがローマでディアナ女神と同一視されていたんですが、

「ディアナ」(Diana)を英語読みすると「ダイアナ」

となるわけです。

うん、だから主人公のネーミングもちゃんと、ギリシャ神話のアマゾン族にちなんでいるんですね〜!

ローマ神話経由になっちゃってるのが、ちょっと残念ではあるんですけど!

*アルテミス像

ついでに言うと、映画の中でこの主人公ダイアナのお母さんは

ヒッポリタ

将軍であるおばさんは

アンティオペ

という名前で、どちらもちゃんと

ギリシャ神話に登場するアマゾン族の名前なんですよ!

ヒッポリタは古代ではヒッポリュテと言って、神話上のアマゾン族の女王です。

そして、その妹がアンティオペという名前なのです。

ヒッポリュテが持っていた腰帯を、英雄ヘラクレスが12功業の一つとして取りに来て、

その時にヒッポリュテはヘラクレスに殺されてしまったということです。

また、別の伝承では、

妹アンティオペが連れ去られ、ヒッポリュテは取り返すために英雄テセウスと戦い敗れた、とも言います。

そのまた別の伝承では、ヒッポリュテは敗れた英雄テセウスとの間に、ヒッポリュトスを産んだ、とも伝わっています。

ま、いろんな神話が伝わっているのですが、それくらい、このアマゾン族の姉妹の名前はギリシャ神話では有名なんですよ〜!

アマゾン河の名前の由来

そして、多くの方たちがお気づきでしょうが、

このギリシャ神話の「アマゾン族」とは、

南米の大河「アマゾン河」の名前の由来

と言われています!

スペイン人のフランシスコ・デ・オレリャーナが、1541年からアマゾン川流域を探索した時に、

現地の女戦士に襲撃されたことがあったそうです。

そのため、ギリシャ神話の女戦士集団・アマゾン族から名前をとって、

「アマゾン河」

と呼ぶようになったということです。

インターネット通販サイトの巨人Amazonだって!!

そして、もうここまでくればみなさんお気づきでしょうが、

インターネット通販サイトの巨人

Amazon (アマゾン)

この名前だって、もとをただせばアマゾン族の名前。

正しくは「アマゾン河」の名前をとって社名にしたそうですが、

(*ウィキペディアのページ参照してみてね!)

こちらもギリシャ神話の女戦士集団・アマゾン族に由来しているわけですからね!

私もこちらの通販サイトのヘビーユーザー。

今や「アマゾン」なしの生活なんて、考えられないけど、

そういえばこの名前の由来の「アマゾン族」について、ほとんど考える機会がなかったなあ〜

ごめんね、アマゾン族!!

ちなみに、今一番アマゾンで欲しい商品はこれだよ!

でもこれを導入しちゃうと、どんどん映画ばっかりみて廃人化が進むなあ〜・・・ 悩ましい!

アマゾン族が主人公の映画「ワンダーウーマン」もよろしくね!

というわけで、

ギリシャ神話のアマゾン族

今や私たちは生活のいろんなところでおなじみになっているのですが、

最後に忘れちゃいけない、

こんなギリシャ神話の最強の女戦士軍団・アマゾン族のプリンセスが主人公の映画が、

「ワンダーウーマン」

なんです!!

8月25日(金)からいよいよ公開!!

実写版のアマゾン族の活躍に、ぜひ胸を熱くしてくださいね〜

予告編の戦闘シーンも、すごくかっこいい!!

WONDER WOMAN – Rise of the Warrior [Official Final Trailer]

追記:『ワンダーウーマン』DVD&ブルーレイ発売中ですよ〜!

このギリシャ神話のアマゾン族が登場する映画

「ワンダーウーマン」

ただいま、DVD&ブルーレイ発売中!

映画館で見逃した方は、ぜひこちらでどうぞ〜!

追記:『ワンダーウーマン』各種動画サービスでも配信中!

そしてもちろん、各種動画サービスでも配信中です!!

動画配信なら、今すぐ見れるのがいいですよね!!

ご自宅のテレビをネットにつないで、さあどうぞ!!

U-NEXTの『ワンダーウーマン』のページへ


(本ページの情報は2020年2月時点のものです。最新の配信状況は U-NEXT サイトにてご確認ください。)

*この記事に興味を持った方は、こちらもどうぞ!




-ギリシャ神話
-, , ,