
ついに堂々完結です!
約10年の長きにわたって連載され、古代ローマを舞台に変人学者の活躍を描いた
『プリニウス』
ついに最終第12巻が発売されました!
いつかは終わると知ってはいたけれど、ずっと楽しみに読んでいたマンガなので、完結は正直寂しいですが・・・
これほどまでに古代ローマの世界を生き生きと描いた作品は後にも先にもこれだけなのでは?
と思わせられるほど、精密な絵柄で丁寧に描き込まれた作品は、
長く描き続けるのはものすごく大変なことだったと思うので、
最後までこの世界を描き切ってくれて、作者のお二人には本当に感謝しかありません。
長い間、ありがとうございました!
『プリニウス』最終第12巻刊行!古代ローマを舞台にした名作ついに完結!
ということで、ついに、本当にこれで最終巻です。
『プリニウス』第12巻
この第1巻が発売されたのが、2014年のこと。
連載開始はその前の2013年ということですので、
およそ10年という長い時を経て、ついに完結ですね!
古代ローマの時代に活躍した博物学者・プリニウスが主人公
という前例をみないような意欲的な作品であるこのマンガ。
古代の街並みや人々の生活など、精密な絵柄で丁寧に描き込まれていて、どのページもすみずみまで見るのが楽しみな作品でした。
主人公のプリニウスも、偉い学者さんなんだけど、どこかとぼけていてズレていて、
お付きのフェリクスさんと書記官のエウクレスも、なんだかおマヌケで可愛らしいキャラクターたちでした。
そして歴史上有名な、かのネロ帝、セネカ、ウェスパシアヌス帝など、
個人の悩みも深い人間的な人物に描かれていて、読んでいて親近感も感じました。
特に、ネロ帝の描写は、これまでの歴史解釈にも一石を投じるような、新しい視点を取り入れていたと思います。
これまでも、日本のマンガでこれほどまでに古代ローマの世界を生き生きと描いた作品は存在しなかったと思うし、
これからもそういう作品が登場することができるのか?と思うと、
本当にマンガ史に残る作品だと思います。
ともかく描くのが他の現代のマンガより圧倒的に大変でしょうから。
もうすでに滅びた世界を描くわけですし、下調べも作画も、かけなくてはいけない労力の度合いが違いますよね。
そういう作業を、およそ10年も続けてくれたのかと思うと、
作者のお二人には頭があがりません。
長い間楽しませてもらって、本当にありがとうございました!
この歴史マンガ『プリニウス』のスゴさについては、こちらの記事で詳しく書いていますので、よかったら合わせて読んでもらえると嬉しいです!
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『プリニウス』最終第12巻の見どころ
それではここで、いよいよ完結となった
『プリニウス』第12巻
その見どころを簡単にご紹介していきますね!
プリニウスの晩年
まず、この第12巻は、主人公プリニウスの少年時代を描いた第11巻から一気に時代は飛んで、
プリニウスの晩年が描かれます
時代としては、第1巻の冒頭の時代に戻る、ということで、
いよいよあの、ポンペイを沈めた火山の噴火の時に向けて話が進んでいくのですね。
この構成は、本当に上手いなあ、と思いますし、この冒頭と結末を最初から目指して10年間描き続けてきたのか、と思うと感慨深いものがあります。
途中で連載が打ち切りにならなくて、本当によかった・・・
プリニウスの『博物誌』編纂
そして、いよいよ現代にも伝わるプリニウス先生の大著
『博物誌』も編纂作業に移ります!
お恥ずかしながらまだこの大著を読んだことがなくって、
これを機にチャレンジしてみようかな。
ウェスウィウス火山の大噴火!
そしてこの最終巻では、第1巻の冒頭に時間が戻ります。
その第1巻の冒頭に描かれていたのは・・・そう
ウェスウィウス火山の大噴火!
この噴火でポンペイは火山灰に埋もれてしまったという、あの歴史上の大事件です。
第1巻では途中になっていた、その当時のプリニウスの詳しい動きも詳細に描かれていきます。
そしてこの大噴火の模様の描写は、とにかく圧巻!
マンガ作品でこれほどの画面を見ることはそうそう無いくらいのすさまじい描き込みのレベル!
これは全国民、一度は見て欲しい、圧巻の描写。
まさに最終巻にふさわしい、見事なフィナーレになっています!
『プリニウス』最終第12巻、名作のフィナーレをぜひ読んでね!
ということで、ついに堂々完結を迎えた、
古代ローマを舞台に変人学者の活躍を描いた
『プリニウス』最終12巻!
いつかは終わると知ってはいたけれど、ずっと楽しみに読んでいたマンガなので、完結は正直寂しいのですが、
これほどまでに古代ローマの世界を生き生きと描いた作品を、
同時代でリアルタイムで読ませてもらって、本当にラッキーでした。
精密な絵柄で丁寧に描き込まれた作品は、長く描き続けるのはものすごく大変なことだったと思います。
古代ローマ社会のリアルな描写では、これから先も唯一無二のものとなりそうで、
10年の長きにわたってこれだけのクオリティーの作品を発表し続けてくれた作者のお二人には
本当に感謝しかありません。
長い間、ありがとうございました!
また時々は読み返して、これからも大事に読み続けていきたいと思います!