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ギリシャ旅行

世界遺産・エフェソスの遺跡は古代ギリシャの植民都市!

世界遺産にも指定されている

エフェソスの遺跡

歴史好きではなくとも一度は行ってみたいと思う方も多いと思います。

この遺跡は現在はトルコ領になっているのですのが、

実は古代に栄えたギリシャ人の建設した植民都市だった歴史があります!

そんな数奇な運命をたどった古代ギリシャ人の遺した大遺跡、

簡単にご紹介しますので、興味ある方はぜひ読んでいってくださいね!

古代ギリシャ人の築いた都市エフェソス!

さてそれでは、世界遺産にも指定されている

エーゲ海岸沿いの古代都市・エフェソス

についてご紹介していきますね!

この遺跡

エフェソス ( ギリシャ語では Έφεσος )は、

現在はトルコ領になっていますが、

もともとは古代ギリシャ人の土地で、

古代ギリシャ人によって建設されたギリシャの植民都市の一つ。

ローマ期に入ってもその良港を生かして発展を続け、

『新約聖書』にも『エペソ人への手紙』で登場する、古代有数の都市です!

現在はトルコ領に入っているので分かりにくいですが、

地図で見ると一目瞭然、ギリシャのサモス島は目と鼻の先!

ここのエーゲ海周辺一帯は古代からずっとギリシャ文化圏の地域で、

エフェソスはその重要都市の一つでした。

その古代都市エフェソスは、現在は広大な遺跡都市として私たちを驚かせてくれています!

現在残っているのは、ほとんどローマ期の建物ですけどね。

エフェソスはローマ帝国の傘下に降った後にも、

重要な港湾貿易都市となり、現代の私たちが見てもびっくりの豊かな暮らしを送っていました。

古代都市・エフェソスの主な遺跡

さてそんな

世界遺産にも指定されている

エーゲ海岸沿いの古代都市・エフェソス

その遺跡は都市が丸ごと残されているという大規模なもので、その目玉は、

巨大なセルシウス図書館

二階建て前面部が再建されていて、訪問者を圧倒していますよ!

古代にこんな立派な図書館があったなんて、当時の発展ぶりに驚き!

この図書館は、アレキサンドリアの図書館、ベルガモの図書館と並ぶかつての世界三大図書館の一つに数えられていたのだとか。

エフェソスの繁栄ぶりがよくわかりますね!

しかも、この遺跡の見どころはこれだけじゃない!

現存の古代劇場としては最大級の円形劇場も圧巻!!

なんと、5万人も収容できたのだそうですよ?! 東京ドーム並み!

港に続くメインストリートを歩いていると、古代の人たちの活気が伝わってくるみたい!

街中には、当時の生活を思い起こさせる、モザイクや、住居・店舗の遺構、中にはおトイレなどがあふれていて、見ていて飽きることがないですよ!

おトイレには、ついつい座って確認したくなる?!

そしてこの遺跡の中には、

クレオパトラの妹の墓

と言われるものもあります!

エフェソスは古代世界でも有数の都市でしたから、

実はいろんな有名人が滞在していたりするんですよね!

かの有名な、絶世の美女クレオパトラご本人も滞在したことがあるそうです。

そして、ここから発掘されたお墓の中の骨の解析を進めたところ、

クレオパトラ7世の妹であるアルシノエの墓である可能性が高いそうです。

これが本当かどうかはまたこれからの研究結果によっても変わってくるかとは思うのですが、

この遺跡の中をあのクレオパトラと妹が歩いていたのかと思うと、感動もひとしおです。

こんなふうにエフェソスは、いろんな遺構があって、

1日歩き回っても、全然飽きないくらい、すごいワンダーランドな遺跡!!

何よりも、実際に現地を歩き回って、この壮大さを実感して欲しいところです!

エフェソスのその他の見どころ

そしてこの世界遺産にも指定されている

エーゲ海岸沿いの古代都市・エフェソス

古代には大いに栄えた大都市だっただけに、周辺部にも見どころがたくさんあります!

エフェソスのアルテミス神殿!!

このエフェソスの都市遺跡から少し離れたところには、「古代世界7不思議」の一つとして名を馳せた、

アルテミス神殿

があります!!

残念ながら、このアルテミス神殿は崩れてしまって、現在その遺跡は残っていません・・・

自分も跡地を訪ねてみたのですが、湿地に作られていたため、遺跡も水が溜まってしまって、全く往年の姿は想像できませんでしたね。

わざわざ出かけていっても、がっかりされる方も多いかも・・・

でも!!

古代にはここに、すごい神殿が建ってたんですよ!!!

規模も豪華さもとにかくすごかったんだとか。

なんといっても、

「古代世界7不思議」

の一つだったんですから!

一応、「古代世界7不思議」というのはなんだったというと、

古代の観光名所のベスト7みたいなもので、一度は見ておくべき素晴らしい建造物が挙げられていたんですよね、

・ギザの大ピラミッド

・バビロンの空中庭園

・オリンピアのゼウス像

・ハリカルナッソスのマウソロス霊廟

・ロドス島の巨像

・アレクサンドリアの大灯台

といった、すごい建物の中に、この

「エフェソスのアルテミス神殿」

がランクインしていたのですから、往年はさぞや素晴らしかったんでしょうね。

残念ながら、今は想像するしかないですけどね!


(16世紀に描かれたアルテミス神殿の想像図)

エフェソスの不思議なアルテミス!!

そして、エフェソスでは、他のギリシャ世界では見られない

ちょっと変わった

アルテミス信仰

でも有名ですよ!

エフェソスは古代から、アルテミス信仰が盛んな土地でした。

アルテミスを信仰する

アマゾン族

がこの都市を建設した、って言う説もありますよ。

*アマゾン族とアルテミスについては、以下の記事もご参照ください!

>>アマゾン族って一体どんな人たち?ギリシャ神話の女性だけの戦士集団

そんなふうに、エフェソスでアルテミス信仰が盛んだった背景には、

ギリシャ人が入殖する前のその土地固有の女神信仰も関係しているんじゃないかと言われています。

そして、このエフェソスのアルテミス信仰で一番面白いのは、

エフェソスの考古学博物館に収蔵されているアルテミス像を見ると、

こんなふうに、胸がいっぱい?!

の、なんとも不思議なものなんです!

え? 気持ち悪い?

分かります、分かります。

自分も初めて見たときはギョッとしましたもん!

通常のアルテミス像と言ったら、こういう美しい少女像が一般的なんですよね・・・

これと比べると、エフェソスのアルテミス像がいかに普通じゃないかが分かります。

一体、あの、胸がいっぱいついてるみたいに見えるのはなんなのか?

一説には、単なる装飾品で、胸じゃない、とも言われているのですが・・・

未だにはっきりしたことはわかっていませんよ。

まだまだ、謎に包まれているエフェソスのアルテミスです。

エフェソスの衰退の原因は・・・?

さて、こんなふうに、

港湾都市として栄華を極めた

古代都市エフェソス

その繁栄は、ローマ期に入っても続きました。

しかし、やがて忘れ去られて、都市の遺跡をそっくり遺したまま衰退することになるのですが・・・

この原因としては色々なことが考えられますが、

同じくエーゲ海沿岸で、

現在「イスタンブール」と呼ばれている

古代ギリシャ人が築いた植民都市「ビュザンティオン」

の繁栄が原因の一つとして挙げられます。

ここに、ローマ皇帝コンスタンティヌス1世が交易の要衝としてのこの街の価値に目をつけて、

自分の都として新たに整備したのですね。330年のことです。

ですので、この都市は以降

「コンスタンティノポリス」(「コンスタンティヌスの都市」という意味)

と呼ばれるようになりました。

いわゆる

「コンスタンティノープル」

ですね!

で、こちらが東ローマ帝国の首都として発展していったわけです。

この都市は、1453年に東から攻めてきた「オスマン=トルコ帝国」が陥落させて、東ローマ帝国は終焉を迎えました。

これ以降、この「コンスタンティノープル」は、「オスマン=トルコ帝国」の都市となり、

「イスタンブール」

と呼ばれることになったのです。

しかし、現在も、東ローマ帝国時代の遺構は街のあちこちに残り、

東ローマ帝国時代の、キリスト教の正教の総本山

「ハギア=ソフィア教会」(ギリシャ語で「聖なる英知教会」)

は、現在イスラム教のモスクに改修されているものの、

その堂々とした姿はほとんどそのまま現代に引き継がれています。

周りにはイスラム建築のミナレット(尖塔)が建てられ、内部のイコン画は塗りつぶされていましたが・・・

(*現在は博物館となり、イコン画も修復されて見ることができるようになっています。)

このように、繁栄を極めた「コンスタンティノープル」の陰で、

だんだんとエフェソスはその栄華を失っていったのですね。

エフェソスが衰退した理由としては、そのほかには、

南からのアラブ勢力の侵攻などもあって、7〜8世紀には衰退してしまったそうですよ。

また、海岸線が移動して、港湾都市としての機能も果たせなくなってしまったのも大きいようです。

古代都市によくあるんですが、古代には海沿いで地の利がいいから都市を建設したのに、

だんだん上流からの堆積物が溜まって海岸が埋め立てられてしまって、海岸線が遠くに移動してしまうんですよ!

これは、都市生活のために、上流の木を切り倒してしまうことなんかも関係あるらしいです。

環境破壊って、古代の昔からあるんですよね。

そんなわけで、港湾都市として栄えたエフェソスは、その機能を失って衰退してしまった、ということですね。

古代の交易は海運がメインですから、それが無くなると、人も集まってこなくなるわけです。

それに比べると、「コンスタンティノープル」は海峡沿いの街ですから、ずっと海運に適して便利だったのですね!

現在もトルコの首都として繁栄し続けている姿を見ると、二つの都市の運命の違いに驚かされますね。

古代ギリシャ人の築いた都市エフェソス、ぜひ訪ねてみてね!

というわけで、

世界遺産にも指定されている

エフェソスの遺跡

この遺跡について簡単にご紹介しました!

現在はトルコ領ではありますが、

実は古代に栄えたギリシャ人の建設した植民都市だったという、

古代ギリシャ人の遺した大遺跡!

ほとんど都市丸ごとが残っている広大な遺跡、

機会があればぜひ一度は訪れてみてくださいね!

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