日本人にも人気の旅行先、ギリシャ
青い海と白い家々の写真に憧れて、ギリシャの地に降り立つと・・・
その瞬間から、おとなしい日本人は、
ギリシャ人の発する声・声・声(つまりはおしゃべり)
に、圧倒され続けることになります!
本日は、そんなギリシャ人の声(おしゃべり)について!
しゃべる時は、大きな声で!
さて、あなたは憧れのギリシャ旅行に出発したと想像してみてください。
長いフライトを終えて、ギリシャに着いての初日、
あなたは、ついにやってきた神秘の国・ギリシャに感動して、
アテネならパルテノン神殿を見上げてうっとりするでしょう。
そんな時、街角でうっとりたたずむあなたの横に、ギリシャ人がついとやってくると・・・
たままたあなたの隣に立っていたギリシャ人と友達だったらしく、
いきなり大声で話し始めます!
例)「マリア〜!! ティカニス〜?! *?@#$$¥%&(理解不能のギリシャ語)!!!!!」
二人は久しぶりだったらしく、大きなゼスチャーと共に、ワーワー盛り上がり、
パルテノンを見上げてうっとりとしていたあなたは、たちまち現実世界に引き戻されます。
そして、あなたの眼の前を横切って歩いていくギリシャ人は、
スマホに向かって熱心に大声で喋っています
例)「ネー、ネー!!*?@#$$¥%&(理解不能のギリシャ語)!!!!!」
ベーラベーラベーラ大声のおしゃべりはその姿が遠ざかっていっても、あなたの耳にはまだ響きます。
そんなに大声じゃなくても、話は通じるのじゃないか・・・?
と、静かな会話に慣れた私たち日本人なら思うかもしれませんが、
彼らにとってはこれが通常のトーン
かくして、あなたの神秘的な国・ギリシャのイメージは、
けたたましいギリシャ人たちによって打ち破られるのです。
これが、古代遺跡に行っても同じこと。
静かに古代の人々の文化に浸っているあなたの横に、ギリシャ人家族も見学に訪れてきたら・・・
例)子供「*?@#$$¥%&(中国人がいるよ〜)!!!!!」
と一斉にけたたましくおしゃべりを始めます。
そして家族でまたあーでもないこーでもないと、ベーラベーラベーラベーラおしゃべりがスタート。
しかも大声。
至近距離でそんな大声で叫び合っていると、「ケンカしてるの?」と思う方もいるかもしれませんが・・・
いいえ、違います。ケンカじゃないです。
普段からこうなのです。
え? そんな大声のおしゃべりが響いていると、遺跡を見学するのに気が散る?
いえ、気にしてはいけません。
どこに行ってもこうなのですから、自分に集中するのです
遺跡を見たければ、遺跡に集中するのです。
そう、呼吸を乱されてはいけません。
これは一種の瞑想の修行?!
アテネで、パルテノン神殿が望めるおしゃれなカフェで一息つこうと入っていっても、
隣のギリシャ人3人組が、一秒の沈黙も許されないがごとく、大声でしゃべり続けていることでしょう。
ああ、そうです。
そこであなたは気がつくのです。
ギリシャ旅行に来る前に眺めては憧れていた、こんなふうなギリシャの美しい写真・・・
こんな美しいギリシャの写真は・・・
ギリシャの騒音までは伝えてはくれません
しかし実際は、大声でしゃべり続けるギリシャ人の声が、周りには必ずあったはずなんですよね〜
ベーラベーラベーラ、一体何話してるんだろ? ってくらいの大声が・・・
ギリシャではしゃべってナンボ!!
というわけで、ギリシャ旅行の初日から、あなたは思い知らされるのです。
そう・・・
ギリシャには、「沈思黙考」という言葉はない
考えは人にしゃべって初めて存在するのです。
しかも大声で。
だから、不満があったら、デモに出て大声で言うのです。
ギリシャでテレビをつければ、ニュース番組で解説者たちが並んでいますが、
全員が一斉に大声でしゃべるので、これでよく聞き分けられるな・・・
聖徳太子か?!
と、しばしポカーン!
でもでも、考えてみれば、ギリシャは古代だって、
哲学者ソクラテスは、その思想を書物に書かずに、弟子たちにしゃべって伝えていたのです。たぶん大声で。
だから弟子のプラトンが書いた本を見ると、「ソクラテスと弟子や誰かのおしゃべり」が書かれてるでしょ?(「対話篇」と言います)
*こういうやつも、しゃべってる記録。
アリストテレスだって、ブラブラ歩きながら弟子たちにしゃべってたんですよね?(「逍遙学派(ペリパトス派)」と言います)
だから、ギリシャ人にとって、
しゃべることは大事! たぶん一番(?)大事!
うるさいな〜、とか文句を言ってはいけませんよ。
だって、その「おしゃべり」から、古代から偉大な思想が誕生してきたわけですからね!
彼らの方からしてみれば、日本人みたいに、静かに口数少なくしゃべっている人たちを見ると、「?」と不思議に思っているかもしれません。
それ、話し声聞こえるの? ・・・と。
「声の力」は偉大だ!
しかしなんでそんなにギリシャ人は、しゃべるの?
しかも大声で・・・?
と、日本の多くの方が思うかもしれませんが、
やっぱり人に伝えたい事があるのでしょうね。
主張があるなら、大声にして伝える!
でも日本の人たちだと、「大きな声で話して、間違っていたりしたら恥ずかしい・・・」「人と違ってたら恥ずかしい・・・」と思っちゃいますよね。
いや、ギリシャでは
そんなことは関係ない。
とりあえず主張はしゃべって、でも結局は全ての主張が通るわけではなくて、現実的なところで落ち着いていたりします。
とりあえず
主張は「声を大にして伝える」
そして主張が通るか通らないかは、また別の話ですね。
まずは声に出してみる、話はそれからだ!
まあ、そんなわけで、ギリシャでは
声に出して伝える、って事が大事な文化なんじゃないかな〜と思うわけです。
え? 大声でしゃべってばかりで、何の役に立つの?って?
いやいや、その大きな声が美しければ、みんな聞くわけです。
そう、20世紀最高のソプラノ、マリア・カラスのように・・・
*カラスはギリシャの産んだ最高のソプラノ!
ん、ちょっといい例すぎたかな?
とはいえ、
「声を大にして伝える」文化にもいいところはそれなりにある!!
と思いますので、
ギリシャに行ったら、いつもよりはちょっぴり大胆に、
自分の思うところを相手に伝えてみてはいかがでしょう?
きっと、新しい体験ができると思いますよ!
日本に帰ってきたら、人格変わってたりして?!