ギリシャ神話

ウラノスの時代の終わり

どうも!イレーネです。

さて、本日も引き続き、

ギリシャ神話の世界の創造

についてのお話です。

これまでのところでは、原初にカオス(混沌)が生まれ、ガイア(大地)が生まれ、

ガイアは自分の生んだウラノス(天)と結ばれて、多くの神々が誕生しました。

こうして、

ガイアとウラノスは初期の創造神

としての役割を果たしていたのですが、それが終わりになる時がやってきます。

ウラノスは息子クロノスに倒される

さて、前回では、ウラノスとガイアが子供たちを次々と生み出すところまでお話ししました。

しかし、ウラノスは、妻ガイアから

ヘカトンケイル(百手巨人)たち

が誕生すると、

その子たちをを恐れ、ガイア(大地)の奥に隠してしまいました。

腕が100本、頭は50の怪物ですから、我が子といえど恐ろしかったんですね!

しかし、ガイアは生み出した子供たちを、再びお腹に戻されて苦しむことになります。

生まれた子供たちを無理やりお腹の中に戻されたのですから、苦しいですよね!

そこで・・・

ガイアはある策略を思いつきます!

ガイアはなんと、

鋼鉄の大鎌

を作り出し、自分が産んだ子供たちに、自分の復讐をしてくれるよう頼みます。

そう、これは・・・

自分の子供たちに、この大鎌で父親を倒せ

と告げたのです。

鎌ってこんな感じ?

これで倒せ!と

ん? いや、これは草刈り鎌・・・

大鎌というからには・・・

これくらいは大きさのある武器だったでしょう!

いや、これで立ち向かって来られたら、結構こわい!

ひど〜!

しかも、ガイアは自分で手を下すわけじゃなくて、自分の子供たちの手を汚させるとは、現代なら児童相談所に通報だ!!

母なるガイア、怒らせると意外と恐ろしいんです!

そして、こんな母親の申し出に、当然ながら子供たちは尻込みしてやりたがりません。

そんな中・・・

末っ子のクロノス

だけは、自分がその役割を果たして見せましょう!

と申し出たのです!

母ガイアは喜んで、大鎌をクロノスに渡し、父ウラノスを待ち伏せさせることにしました。

やがて、何も知らないウラノスが、ガイアの元にやってきて・・・

ガイアの愛を求めて、その上に覆いかぶさりました。

すると・・・

待ち伏せて隠れていたクロノスが、

例の大鎌で父親の陰部(大事なところ 😉 )を 刈り取り、放り投げてしまったのです!!

痛てて〜〜〜〜〜〜〜〜!!!

・・・と、世の男性は思わず声をあげたんじゃないでしょうか??

全く、ぞっとするような報復!

(そういや、こんな事件、実際にもありましたね! この神話を知っていたのかな?)

ひどいな〜、そこまでするか?!

と思わず突っ込みたくなりますが、ガイアの怒りはそれほどに深かった・・・

とはいえ、自分の旦那と父親に、これほどのことをするなんて、

やはりギリシャ神話、恐るべし!

というか、ツッコミどころ、多すぎだろ!

良い子はくれぐれも、真似しないでね!!

美神アプロディテの誕生

さて、こうやって、ウラノスは大事なところを刈り取られて、

息子のクロノスに支配権を奪われることになりました。

そしてその後、

ウラノスの切り取られた大事なところが、どうなったかというと・・・

ウラノスの大事なところから流れ出した血は、大地の上に流れて、

そこからやがて・・・

恐ろしい復讐神・エリニュスたち

巨人(ギガス)たち

そして

メリアと呼ばれるニュンペ(樹木などの精)たち

などが生まれました。

さすがウラノス、大事なところを切られても、まだまだ創造を続けることができたのですね!

そして刈り取られた大事なところは・・・

なんと!

クロノスが海に投げ捨ててしまった

ということです。

ヒドイ・・・

そして、その大事なところは、しばらく海を漂っていました

(想像するとグロい)

そうして長いこと、海面をぷかぷか浮いて漂っていたそうですが、

やがてその大事なところの周りに白い泡が立ち

(想像するとグロい・二回目)

その中から、美しい乙女が生まれたということです!!

そう、こうして誕生したのが、ギリシャ神話で名高い、

美と愛の女神・アプロディテです!!

「泡」はギリシャ語でアプロス(泡)です。

その泡の中から生まれたから、

アプロディテ

と呼ぶのだそうです!!

ここまで聞くと

「愛と美の女神が、海を漂う男性の大事なところから生まれたなんて!」

うげっ、と幻滅される方も多いかと思います。

軽くドン引きですか? 致し方ない・・・

確かに想像するとグロいのですが(3回目)、神話が語る物語はこうなっているのです。

そう、だから、日本でも大変人気のあるこの名画・・・

サンドロ・ボッティチェリの『ヴィーナスの誕生』


サンドロ・ボッティチェリ『ヴィーナスの誕生』1483年頃(ウフィッツィ美術館蔵)

この女神ヴィーナス(=ギリシャ神話の女神アプロディテのローマ名)は・・・

海を漂う男性の大事なところから生まれた場面を描いているのですね!

さすがに、この絵の中にその大事な部分までは描かれていない模様。

(というか、もし描かれていたら教えて欲しいな〜!どっかに小ちゃく、とか)

話を戻すと、こんな風にアプロディテの誕生というのは、

愛と美の女神としては、非常に残念な神話

なんか、もっと美しい感じを日本人としては求めてしまいますけどね・・・

そうはいかないのが、さすがのギリシャ神話です!

こうして生まれたアプロディテに、

エロス(愛)

ヒメロス(欲望)

がお供をしたということです。

愛と欲望、ってところもなかなか生々しいですけどね!

さすがアプロディテ!

そして、アプロディテの特権としては

娘たちの(甘い)ささやき 微笑みと欺瞞

甘い嘉悦 情愛と優美

が与えられたということです。

ふふふ・・・

これは現代も変わらず、

「男性が必ず落ちる5点セット」

ですね!

それを備えたアプロディテは、最強の女神なわけです!

このお色気の魅力に逆らえるかって??

ムリ、ムリ!!

*女神アプロディテについて詳しくは、こちらの記事も合わせてどうぞ!

ティタン神族たち

さて、こんな風に、

ガイアとウラノスから生まれた世代の神々は

「ティタン神族」

と呼ばれたました。

とは言っても、

アプロディテもティタン神族に入るの?

など、この区分けについてははっきりしたことは分かっていません。

しかし、この

「ティタン神族」

は、のちに生まれるゼウスを中心とした、

「オリュンポス神族」と、激しい戦争を繰り広げた

ということなんです。

その戦争「ティタノマキア」については、また次の機会に!

それでは、また!

*この記事が気になった方は、こちらの記事も合わせてどうぞ!



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