毎年11月1日は、「ワンワンワン」で犬の日だそうですよ!
そう、犬はずっと古代から、私たち人間のベスト・フレンド!
もちろんギリシャ神話にも、犬にまつわるエピソードがたくさん出てきます。
ということで、
ギリシャ神話に出てくる犬にまつわるエピソードのセレクション!
印象に残るギリシャ神話のベスト3をお届けします!
古代からずっと、人間の仲間として一緒に暮らしてきた犬たち、
実はギリシャ神話にも、いろんな犬が出てくるんですよ!
ギリシャ神話に出てくる犬たちのエピソード!
ということでさっそく、
ギリシャ神話に出てくる犬にまつわるエピソードのベスト3
をご紹介していきますね!
現代の犬好きの方たちにも、印象に残る話が多くあるんですよ!
オデュッセウスの犬
ギリシャ神話に出てくる犬と言って、最初に思い浮かぶのは、何と言っても
英雄オデュッセウスの愛犬・アルゴス
ホメロス『オデュッセイア』の17歌に出てきますよ
オデュッセウスは、故郷のイタケ島を離れ、トロイア戦争に参加して10年、
そして帰路のエーゲ海で10年、合わせて20年も自宅を留守にしていました。
この間、自宅には妻ペネロペイアに結婚を迫る無作法な求婚者たちが押しかけていたため、
20年ぶりに自宅に帰る日が来たオデュッセウスは、すぐに自分だとバレないよう、
老人の格好をして、ボロをまとって戻ってきました。
その変わり果てた姿に、人間たちは誰もこれがオデュッセウスだとは気づかなかったのですが、
オデュッセウスの愛犬アルゴスは、すぐに主人がわかって、
尻尾を振って両耳を垂れた
ということです。
これは、犬の喜びの表現。
アルゴスは、20年も会っていなかった主人でも、すぐにわかって喜んだのですね!
![](https://irenekitakami.com/wp-content/uploads/2016/11/angel-luciano-LATYeZyw88c-unsplash.jpg)
なんていじらしい犬なんでしょう・・・
その姿に、オデュッセウスも思わず涙ぐんだそうです。
しかし、この時アルゴスは、どう考えても20歳は超えているんですよね。
これは、犬としてはとんでもない長寿!
人間の年齢に換算すると、小型・中型犬でも、96歳!!
大型犬はもっと寿命が短いから、そこまで生きる犬はほとんどいないんじゃないでしょうか。
アルゴスも、ものすご〜いおじいちゃん犬だったことは確か。
そのため、20年ぶりに再会したオデュッセウスを見て喜んでも、駆け寄って行くこともできずに、
再会のすぐ後に死んでしまったそうです。
かわいそうなアルゴス・・・
でも、最後に大好きなご主人・オデュッセウスに会えて、きっと幸せだったはずですよね・・・
アクタイオンの犬
次にご紹介したいのは、
猟師アクタイオンの犬
古代ギリシャでも、人間たちの狩猟は猟犬たちとともに行っていました。
アクタイオンも、自分の育てた犬50頭とともに、山で狩りをしていたそうです。
その時アクタイオンは、たまたま女神アルテミスが水浴びをしてるところを見てしまいました。
裸を見られたアルテミスは怒って、アクタイオンを鹿に変え、
かわいそうに自分の猟犬たちに噛み殺されてしまった、と神話では伝えられています。
自分の犬たちに噛み殺されるなんて、残酷ですよね・・・
女神もそれくらい許してあげてよ!
そんなアクタイオンの悲劇は、美術作品のモチーフにもよく使われていて、
犬に噛み殺されている痛々しい瞬間が描かれています。
![](https://irenekitakami.com/wp-content/uploads/2016/11/360px-DSC00403_-_Tempio_E_di_Selinunte_-_Artemide_e_Atteone_-_Ca._450_a.C._-_Foto_G._DallOrto.jpg)
そして、この神話はのちの時代になってもよく美術作品に使われた主題で、
こちらは、ちょうど女神アルテミスのヌードを目撃しちゃったシーン
![](https://irenekitakami.com/wp-content/uploads/2016/11/519px-Tizian_Diana_Aktaion.jpg)
というふうに、アクタイオンの死は数々の名匠の手によって現代に残されることに。
これも、
「自分の飼い犬に噛まれて死ぬ」
という、人間としては考えられない不幸に見舞われた人物だから、
余計にその悲劇的な死に注目が集まるということでしょうね。
地獄の番犬・ケルベロス
そして最後にギリシャ神話の犬としては、
冥界の神ハデスに仕える
「地獄の番犬」ケルベロス
が有名ですね!
ケルベロスは冥界の入り口を守っている番犬で、
この犬がいる限り、人間は気楽に冥界と行き来することはできないのです。
なぜなら、ケルベロスは、多い伝承では50の頭、あるいは一般的には3つの頭を持つ怪物犬。
こんなのがいたら、そりゃー、地獄の門のセキュリティーは万全です!
このケルベロスを、怪力の英雄ヘラクレスは生け捕りにした、というお話もあるんですよ。
こちらの壺絵では、ヘラクレスがケルベロスに首輪と綱をつけて、ちょっと笑える
![](https://irenekitakami.com/wp-content/uploads/2016/11/632px-Herakles_Kerberos_Eurystheus_Louvre_E701.jpg)
こんなふうに、地獄の番犬を飼い犬のように扱えるのは、ヘラクレスだけ!
でも、もともと「地獄の門を守る番犬」という発想は、古代ギリシャの人たちも、番犬として犬を飼ってたから生まれたんでしょうね。
この三つの頭を持つ「地獄の番犬」ケルベロス、
人気映画シリーズ「ハリー・ポッター」でも登場してますよ!
三つの頭を持つおっかな〜い犬・・・もちろん、ギリシャ神話を知ってる人なら、何か分かりますよね?
まあこの映画の場合、ちょっとギリシャ神話オリジナルとは違いますけどね・・・
でもこんな強い犬がいたら、ちょっとやそっとでは、門を通過することはできませんよね!
まさに完璧な番犬です!
犬も大事にしようね!
というわけで、
11月1日には
「犬の日」
というのがあるくらい、人間にとって身近な存在である犬たちにまつわる、
ギリシャ神話に登場してくる犬のお話
を集めてみました!
こうしてみるとバラエティー豊かなお話が多いのですが、
古代ギリシャの時代よりずっと前から、犬は私たち人類のそばにいて、共に暮らしてきたんですものね。
たくさんの神話が生まれるのも、当然ですね!
人類のみなさん、これからも、犬を大事にしていきましょう!