ギリシャ神話の中で出てくる怪物
「キマイラ」
ってご存知ですか？
ヤマザキマリさんととり・みきさんの人気マンガ
「プリニウス」
第４巻の中で出てきて、気になった方も多いかと思います。
これはギリシャ神話に登場する、火を吹く恐ろしい怪物なんですよ！
というわけで、「キマイラ」について簡単にご紹介していきます！
「キマイラ」はギリシャ神話の火を吹く怪物！
現在発売中の、
「プリニウス」第４巻
この中では、ポンペイの町を大地震が襲い、ウェスウィウス山が火山なのではないか？
と、主人公プリニウスは疑いを抱きます。
そんな火山についての話の中に「キマイラ」が登場するんですね。
さて、その
「キマイラ」（Χίμαιρα）
とは・・・
ギリシャ神話に登場する怪物で、
ライオンの上半身、蛇の尻尾、ヤギの頭を持ち、口からは炎を吐き出す
と言われています。
父はテュポン、母はエキドナ。
ヘシオドスの
『神統記』
で書かれているところでは、母はヒュドラとなっています。
さて女怪（ヒュドラ）は 手のつけられぬ火を吐くキマイラを生んだが
これは 恐るべき怪物で 体躯巨大 脚も早く 剛力であった。
怪物（キマイラ）には三つの首があって 一つは 目つき鋭い獅子の首
ひとつは牝山羊の首で もう一つは猛々しい竜（ドラコン） 蛇の首であった。
（『神統記』より）
ということで、キマイラとは、
口から火をはいて、体も大きくて、走ると早くて、力も強い、
首が三つもあって、一つはライオン、一つはヤギ、一つは蛇 の首がついていた・・・
っていう、恐ろしい怪物だったのですね！
そんな怪物ですけど、性別は一応、女性となっているようです。
さて、そんなふうに猛烈に火を吹く怪物「キマイラ」
火山の噴火はそんな怪物「キマイラ」が現れる前兆
だと考えられたそうです。
ですので、ウェスウィウス火山の噴火が重要なテーマであるマンガ『プリニウス』では、
「キマイラ」がたびたび、会話の中で登場してくる、ということなんですね！
＊マンガ『プリニウス』について興味のある方は、こちらの記事もあわせてどうぞ！
キマイラは英雄ベレロポンに退治される！
そんな恐ろしいキマイラですが、
ギリシャ神話の中では、
に矢で射られて退治されてしまったということです。
ベレロポンとは
翼の生えた神馬ペガソス
に乗ることで有名ですが、
ペガソスの力で空高く飛び上がって、キマイラを背から矢で貫いたそうです。
恐ろしい怪物ですけど、その最後はちょっとかわいそうですね！
まあ、「手のつけられない火を吐く」怪物だからしょうがないかもしれないけど、平和的解決はなかったのかい？！
キマイラは「火を吹く怪獣」の原型？？
さて、そんなギリシャ神話の怪獣「キマイラ」の最大の武器は、
口から吐き出す炎！！
人間の想像する恐ろしい生物って、口から炎を出すのかな？
我々日本人にとって、火を吹く怪物といえば、キマイラよりも断然
ゴジラ！！
『シン・ゴジラ』も大ヒットしましたよね！
ところで、
なんでゴジラは火を吹くのかな？？
そこらへんは、ゴジラに詳しい方々に今度聞いてみたいのですが、
やっぱり人間の考える「恐ろしい怪物」って、火を吹くものなのかも？！
こちらも映画でおなじみの「ドラゴン」も火を噴く描写が多いように思います。
銃のない古代だと、「火を噴きかける」って、最大の攻撃だったかもしれない。
腕力で立ち向かえないし。
そう考えると、火を吹く怪物「キマイラ」は、ゴジラの遠い祖先のようなものかもしれません。
そのうちいつか、「ゴジラ対キマイラ」って新作ができると面白いなあ〜
・・・できないか？
ギリシャ神話だけじゃなくて、日本のキマイラも恐ろしい？！
というわけで、ギリシャ神話に登場する、
火を吹く恐ろしい怪物、キマイラ
についてご紹介しました！
マンガ『プリニウス』の中では、ローマ人たちが火山をキマイラと関連させて恐れていましたが、
考えてみれば日本だって活火山だらけ。
今後も富士山の噴火、阿蘇山の噴火など、もし起きたら日本中が大混乱になることは必至です。
日本のキマイラがおとなしくしててくれることを、祈るばかりですね！
これから火山のニュースを聞いたら、ギリシャ神話のこの恐ろしい怪物についても、思い出してあげてくださいね！