こんにちは、イレーネです。
久しぶりに「ハリー・ポッター」シリーズの新作映画
『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』
が公開されて、今再び、ハリ・ポタのブームが起きそうな予感!
それに合わせて本日は
「ハリー・ポッター」の登場人物の、ギリシャとの関連についてご紹介します。
ホグワーツ魔法学校で、ハリーと対立する生徒役の
ドラコ・マルフォイ!!
この「ドラコ」もギリシャ語由来の名前なんですよ〜
目次
「ドラコ」はギリシャ語の「ドラコーン」から
シリーズを通じてハリー・ポッターとことごとく対立する、
典型的な悪役の同級生が
ドラコ・マルフォイ
いっつもハリーに突っかかってきて、嫌ですよね〜
そしてこの「ドラコ」って名前なんですが、変わってますですよね。
映画の中でも、「ドラコ」と名乗って笑われています。
この「ドラコ」というのは、その起源をたどれば、
ギリシャ語の「ドラコーン」(δράκων)
元々の意味では、「大蛇」、あるいは単なる「蛇」を指す言葉でした。
この「ドラコーン」が、ラテン語に受け継がれて「ドラコ」となり、やがて英語の dragon に変わったわけなんですね。
つまり「ドラコ・マルフォイ」の名前の由来は、とっても古い、ギリシャからローマ期にかけての「ドラコン」からなんですね。
そう考えると、笑っちゃいけないくらいに由緒正しいですよ!
でも、ギリシャの時代だと、「蛇」や「大蛇」に使われていたようなので、今の私たちが「ドラゴン」と聞いて想像するような、翼を持って空を飛ぶような空想上の動物とは、ちょっとイメージが違ってたようです。
でも、「蛇」って実は、この「ハリーポッター」シリーズではとっても重要な役割を果たすんですよね!
ドラコ・マルフォイは「スリザリン寮」に入りますが、
「スリザリン寮」のシンボルは「蛇」!!
なるほど、「ドラコ」の名前の意味を知っていれば、この組み分けは、本当に納得!
作者の方も最初からそのつもりでキャラクターに名前をつけていたのでしょう。
ですので、この名前の意味を知っていれば、ドラコのことも、もっと理解できるようになるかもしれません!
*ドラコは第1作から登場の、メインキャラクターですね!
星座の「りゅう座」は「ドラコ」
そして、「ドラコ」といえば、
星座の世界では
「りゅう座」
を指します。
この「りゅう座」にまつわるギリシャ神話としては、
ヘスペリスの園の黄金のリンゴを守っていた竜
を表している、と言われています。
このリンゴの木は、ゼウスがヘーラーと結婚した時の贈り物で、
100個の頭を持つ竜と、ヘスペリスたちが番をしていました。
このリンゴを、ヘーラクレースが「12功業」の一つとして取りに来ましたが、
自分が取りに行ったんじゃなくて、アトラースに代わりに取りに行ってもらったんだそうです。
どうやったかというと、アトラースの代わりに天を支えてあげるから、と言って、
リンゴを取ってくる間代わってあげていたんですって。
でも、リンゴを取ってきた後、アトラースはもう天を支えるのはしんどいから嫌だったんですが、
ヘーラクレースが、じゃあ体勢を整える間、ちょっとだけ変わって、というと、
簡単にだまされて、また天をかついじゃったんだそうです。
それで、その隙にヘーラクレースはリンゴを持って逃げ出した、という。
アトラース、人が良すぎでしょ!
まあそんなわけで、ヘーラクレースは竜が守っている黄金のリンゴを手に入れたと言われています。
なんだか、身もふたもない話・・・
でもこの「りゅう座」に関しては、この他にも幾つかのバージョンがあるので、複数の神話が語られていたようですよ。
*アトラースについて詳しい話は、こちらの過去記事もご参照ください。
ドラコ・マルフォイのお母さんもギリシャ神話由来の名前
このように、「ドラコ・マルフォイ」の「ドラコ」は、
ギリシャ神話に関連する名前なんですけど、
ドラコのお母さんの
ナルシッサ・マルフォイ
この名前も、ギリシャ神話に由来する名前ですね。
「ナルシッサ」というのは、「ナルキッソス」の女性版ですね。
「ナルキッソス」は、ギリシャ神話で有名な、泉に映った自分の姿に恋してしまった美少年の名前。
そう、あの「ナルシスト」の語源になった人ですよ。

カラバッジオの「ナルキッソス」
その名前を持つお母さんはさぞや「ナルシスト」?!
と思いきや、「ハリー・ポッター」シリーズの中で、特にナルシストなシーンは出てきませんでした!
ただ、このお母さんは、映画の中でカギになる「ブラック家」の出身で、「ブラック家」はギリシャ神話系の名前が多いんですよね。
この「ナルシッサ」のお姉さんは、これもギリシャ神話由来の
アンドロメダ
となっています。英雄ペルセウスが怪物から救うエチオピアの王女の名前ですね!
「ブラック家」は、魔法族の中でも由緒正しい家柄、という設定なので、こういう古い神話から名前を取るのがふさわしい、ということなのでしょうね!
*「シリウス・ブラック」についてはこちらの過去記事をご参照ください
*ギリシャ神話の「ナルキッソス」については、こちらの記事も合わせてどうぞ!
ドラゴン神話は世界中に!
そういうわけで、
「ドラコ・マルフォイ」の「ドラコ」は、「ドラゴン」の古い形であるギリシャ語「ドラコーン」から取っているんですが、
想像上の動物とされる「ドラゴン」
については、古代ギリシャに限らず世界中にありますよね!
これは本当に驚くべき!と思うのですが、
西欧の「ドラゴン」のみならず、東洋でも「竜」がありますしね。
この「翼の生えた蛇で、空を飛んだり火を吐いたりする」と想像された動物、
当然ながら人類の誰も見た事ないはずですけど、世界中でみんな、想像上は「ある」と思ってるのも面白いですよね!
ウェールズでは、国旗にまでドラゴンです。これ、かっこいいんですよね。
でも、難しいから一般人にはとても書けないけど・・・
そのほか現代では、「ドラゴン」といえば、「コモド・ドラゴン」(コモドオオトカゲ)を連想する人も多いかも!
たかがトカゲと思ってはいけない、獰猛で恐ろしい「コモド・ドラゴン」!!
大型の動物、人間だって、襲って食べてしまうらしいですよ! こわ〜・・・
これぞ、「ドラゴン」の名にふさわしい生物?!
これに翼が生えて空を飛んできたら、本気で「死ぬ」と思う。
だから、これと駆けっこしたイモトさんは、本当にすごいと思う・・・
「ドラコ・マルフォイ」の名前にも注目してね!
というわけで、ちょっと脱線してしまいましたが、
「ハリー・ポッター」に出てくる
「ドラコ・マルフォイ」
という名前は、
ギリシャ語の「ドラコーン」に由来している
というお話でした。
「ハリー・ポッター」シリーズには、こういうギリシャ系の名前の登場人物が、ものすごく多いんですよね。
それで、その名前と性格や立場が関係がある設定になっているので、元々の言葉や神話上の登場人物を知っていると、楽しいんですよ。
次に「ハリー・ポッター」シリーズを見るときは、ぜひ名前にも注目してくださいね!
*ドラコは映画の第1作からずっと登場のメインキャラクターです!意地悪だけど、なんだか憎めないんですよね!
「ハリー・ポッター」シリーズは、動画配信ならいつでも見れまーす
U-NEXTの『ハリー・ポッターと賢者の石』のページへ
ハリー・ポッターを観るなら<U-NEXT>
(本ページの情報は2020年4月時点のものです。最新の配信状況は U-NEXT サイトにてご確認ください。)
*この記事に興味を持った方は、こちらもどうぞ!