どうも! イレーネです!
コロナの影響で映画館に行くのを先延ばししてた映画
『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』
見てきました!
これはすごい、想像を超えるいい映画!見ておいてよかった!!
今行くのを迷ってる方達も、上映終了になる前に、ぜひ観て欲しいです!
個人的には今年のベストワンです!
コロナの延期を乗り越えて上映中!
という事で、ついに観てきました!
『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』
実は映画館に行くのも久しぶりで、今感染拡大中に行くのもどうしようかと迷ったのですが、
今後また緊急事態宣言発令ともなれば、また映画館も閉鎖になったりして、
この映画を映画館の大スクリーンで観るチャンスは最後かもしれない!
と一念発起して、出かけてきました!
もちろん、感染対策もバッチリしていきました。
マスクはもちろん、除菌ウエットシートも持って。
で、久しぶりに映画館の大きなスクリーンの前に座って見てきたのですが、
あああああ〜、もう、大当たり〜〜〜!!
この映画、このコロナで見逃してる方が多いんじゃ無いかと思うと残念で残念で・・・
もともとはこの映画も、3月の春休みに合わせて公開する予定だったのが、コロナでずれ込みにずれ込んで、
6月12日(金)に、やっと公開になったんですよね。
それでも、映画館が開いても感染者数はずっと落ち着いていなかったから、夏にはコロナが落ち着く、という噂?!を信じて、もうちょっと待ってみようかな、と思っていたら・・・
誰だ!夏には収まるって言ってたヤツは!
結局真夏にまた急上昇してきて、また映画館に行きにくいような雰囲気になってしまって・・・
もう、本当に、公開のタイミングが悪かったとしか言えない・・・
でも!
これは本当に、とてもよく作られたすごい映画!
個人的には本年度ベストワン!
って言っても、2020年は何ヶ月も映画館行けてなかったからそれ言うか、って話ではあるんですが、
それでもここまで見た映画の中でベストワン!!
これ、多くの方達に見てほしいい〜〜〜
もちろん、現在の状況を考えると、持病がなく、ご高齢ではなく、体調の良い方達に限りますが、そういう方達はぜひ!
*普通、予告編の方が面白かったりするけど、この映画は予告編より断然本編が良いですよ!
グレタ・ガーヴィグおそるべし!『若草物語』が現代に蘇る!
というわけで、映画館で見て完全にノックアウト!されて
家に帰ってもず〜〜っと頭から離れない映画
『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』
いや、やられましたね・・・
この映画を撮った新進気鋭の注目の
グレタ・ガーウィグ監督
その力を見くびっていたかもしれない・・・
もちろん、ガーウィグ監督は私も大好きで、脚本も兼ねた
『レディ・バード』
は最高でした!
あの、思春期にありがちな自意識過剰さで、自分のことを「レディ・バード」と呼んじゃうイタさとか、何者かになりたくて一人で奮闘する主人公に、誰もが感情移入しちゃったと思います。
ああいうふうな残念な青春でイタくて笑えて泣ける映画はたくさんあるけど、主人公が女の子で、そのカッコ悪さとかをさらけ出して笑える映画って、これまでなかったなあって。
グレタ・ガーウィグ監督の自伝的要素も強かったようで、こういう映画、よくぞ作ってくれた!って喜んだ人、多いと思います!
女性初のアカデミー監督賞を受賞なるか?!と注目された作品でもありました。最高だったもん。
残念ながら受賞は逃しましたが、ガーウィグ監督の才能が一気に世界から注目されるきっかけになりましたよね!
で、そんな大注目の才能・ガーウィグ監督の最新作が、この映画!
もちろん見ずにはいられない!
でも正直、映画を実際に見る前は、ちょっと不安もありました。
『レディ・バード』とか、脚本・主演をつとめた『フランシス・ハ』とか、どちらかというとインディーズ系の味を残したような作品で持ち味を発揮してきた監督で、現代の女性像をリアルに描き出してきたのが特徴ですもんね。
それが、古典的名作『若草物語』かあ〜・・・
キャストも、盟友シアーシャ・ローナンの再登板は嬉しかったけど、
メリル・ストリープ、エマ・ワトソン、ローラ・ダーンなど、ハリウッド大作に出てくる出演料の高そうな俳優陣がずらりで、
そういう作風の監督じゃないし、大丈夫かな? と・・・
大丈夫とは思うけど、つまらなかったらどうしよう・・・という不安があったのですよ。
でも!!
もう、見はじめてすぐくらいに、そんなこと思ってたのも忘れるくらい、あっという間に映画の世界にグイグイ引き込まれちゃって、上映時間はあっという間!
見終わったあとで 135分 もあったんだ〜と知ったんですが、全然そんなことを感じさせないあっという間ぶり!
体感的には1時間切ってたかも!?
普通、映画見てると、いっつも「お、そろそろ中盤かな」「そろそろクライマックス」とか、映画の世界以外のことをついつい考えちゃう時間があるんですよね、中だるみ的な?
でも、そういうのが全然ない!!
しかも、アクション映画みたいに戦闘シーンとかの緊迫感で持っている映画じゃなくて、日常生活と会話中心の映画でそういう時間が全くゼロ!
すごい!やられた〜
この映画構成の巧さとか、ガーウィグ監督、まだ37歳ですよ?!おそるべし!
というか、これからさらに成長と共にどれだけすごい映画を撮れるのか、楽しみすぎます!
時間軸を巧妙に操る映画
というわけで、見終わって興奮冷めやらぬ映画なんですが、
何がすごいって、二つの時間軸を複雑に組み合わせた巧妙なストーリー運びで、
しかも時間軸が入り組んでるのに見てる方がどっちなのか迷うこともなくて、全部うまく構成されているんです!!
みんなが知ってる『若草物語』の、4姉妹がまだ一緒に住んでいるところと、
その後ジョーがニューヨークに行って作家活動に励んでいる時の二つの時間が、うまく切りはりされて進んでいって、しかも全然不自然じゃない!
それは、編集のうまさ、監督本人が書いた脚本の巧みさ、両方あります!
いや、実は私、『若草物語』に続きの物語があるって、知らなかったんですよね。
4姉妹が一緒に暮らして物語だとばっかり思ってた。
この映画の原作は、ルイーザ・メイ・オルコットが1868年に書いた『若草物語』
でも実は、この小説には続編があって、
『続 若草物語』
『第三若草物語』
『第四若草物語』
まで続いているんだそうです!知らなかった!
で、この映画では、『続 若草物語』で描かれている、ジョーのニューヨークでの作家修行にまつわるエピソードも盛り込まれているんです。
知らなかった〜、そうか、ジョーはあのあとニューヨークに行っていたのか・・・
この続編も一度読んでみたいですね!
そして、ガーヴィグ監督は、この二つの作品の時間を行ったり来たりさせながら、
今まで見たことのないような『若草物語』の世界を作り上げているんです!
ですから、この映画は、誰もが「あー、あの『若草物語』でしょ?」って思うような映画とは違っていて、
過去と現在をカットで複雑につないでいく斬新かつスピード感あふれる構成になっているんですよ〜!
ついでに言えば、ニューヨークと、マサチューセッツのマーチ家の実家と、パリにいるエイミーという3つの場所も行き来してます。
この時間と空間をすごーく上手く味方につけた、というのが、この映画のすごいところ!なんです!
これは自分でやろうとしたら途中でワケわかんなくなっちゃいそうだけど・・・・
そこはさすがに、アカデミー監督賞を受賞する女性監督第1号になる、と噂されているガーウィグ監督だけのことはある!
お見事!
『若草物語』はガーウィグ監督を待ってた!?
そして、映画を見て気づいたんですけど・・・
最初はガーウィグ監督が『若草物語』なんて、時代遅れ(失礼!)な素材を撮るのか・・・
なんて思ってたんですけど・・・
いや、そうじゃなくて・・・
ガーウィグ監督こそ、作家志望のジョーの代弁者だったんですよね!
原作の小説はもともと作者のルイーザ・メイ・オルコットさんの自伝的な内容で、
作家志望のジョーは作者本人の代弁者でもあったはずです。
そのジョーが主人公のこの映画で、ガーウィグ監督は自分の分身みたいなシアーシャ・ローナンに、自分の思いを代弁させているんですよね!!
この映画の中では、ジョーの作家修行のシーンを盛り込むことで、
女性が創作活動を行うことの困難や、世間のステレオタイプとの戦いなど、
あるいは印税交渉とか、本が実際に出版されるまでの過程など、
おそらくは監督自身が今現在格闘しているだろう映画作りの困難が想像できるようなシーンが登場してくるんです!
だから映画の舞台は100年以上も前のアメリカなんだけど、
その主人公ジョーの姿は、『レディ・バード』とか、『フランシス・ハ』の主人公の奮闘と重なってくるんです・・・
考えてみれば、オルコットさんも、今よりもずっと女性の社会進出が難しかった時代
1868年!に、この『若草物語』を書いて、作家として身を立てて成功した独立独歩の女性!
まさにジョーみたいな、勝ち気で、情熱的に創作に取り組む女性だったんでしょうね。
そしてグレタ・ガーウィグ監督自身も、未だに女性進出に困難のあるハリウッドで、
アカデミー監督賞にノミネートされるなど、道無き道を開拓し続ける女性でもあります!
ハリウッドでもセクハラ騒ぎがありましたが、映画界って今でもとっても女性の不平等がまかり通っているところでもあるんですね・・・
そう考えると、オルコットさんがジョーに託した女性像を、今まさに生きているガーウィグ監督が映画にした!
って、これは偶然ではないですね!
『若草物語』のジョーは、本当に自分の気持ちをわかって表現してくれる監督を待っていたのかも・・・
今の時代にグレタ・ガーウィグ監督が『若草物語』を蘇らせたのは、不思議な縁に導かれてのことかもしれません?!
*『フランシス・ハ』のガーウィグ監督が演じた主人公と、この作品のジョーは重なるところもあるかも・・・この映画もとってもいいので、オススメです!
おそるべし天才シアーシャ・ローナン!
そしてこの映画が、とんでもなくイキイキとして一回見始めたら夢中になってしまうのは、
主人公ジョーを演じた
天才シアーシャ・ローナン!!
の役割が大きいです!!
もう、すごい!!
とにかく天才としか言いようがない!!
感情の微細な表現がものすごく上手で、主人公ジョーの感情の動きを見ている私たちも一緒に体感できる感じです!
ちょっとした目線の使い方、表情の動かし方で、全て感情がどんどん流れ込んでくるようで、
あっという間にジョーにひきつけられて目が離せないんです!
セリフも、台本通り言ってるんでしょうけど、とても台本があるようには思えない。
本当にこういう人がいて、そのまま実在しているのを見ているような、そんな錯覚を覚えます!
ジョーのかんしゃくを起こして火のように怒るシーンとか、ふざけて笑ったり、時には涙したり・・・
一緒に感情のジェットコースターに乗り込んでいるみたいに揺すぶられます!
ああ〜、もう、演技の天才としか言いようがない!
『レディ・バード』でも、ちょっとイタくて、でも自分を信じて突き進む主人公を演じて素晴らしかったですよね!
ガーウィグ監督の分身のようでした!
この新作でもまたタッグを組んでくれて、本当によかった!
多分、監督としても、主人公のジョーにかなり自分を投影してて、だから『レディ・バード』で見事に自分を演じてくれたシアーシャ・ローナンの再登板を決めたのでしょうね!
もう、このキャストがどハマりすぎて、とにかくありえないほどいいコラボ。
vs ティモシー・シャラメ
そしてこの映画の注目としては、
ジョーに恋するローリー役で、『レディ・バード』でも好演を見せた
ティモシー・シャラメ
も再登板!
もはや実力は誰もが認める次世代スター!主演作も高評価!
彼も天才シアーシャ・ローナンと再びタッグを組んで、引っ張られるように神演技でした!
二人のシーンは、もう、息を飲んで見守ってしまいましたよ・・・
この映画のベストシーン!
というか、映画史に残るレベルの心打つシーンでしたわ・・・
シアーシャ・ローナンとティモシー・シャラメの才能がスパークして、すごい化学反応が画面から炸裂していました!
ティモシー・シャラメとしても、これだけの天才とサシの演技で、気合も入ったんだろうなあ〜
思わず涙が出てしまったシーン。
これだけのシーンを作り上げてしまったという
シアーシャ・ローナンおそるべし!
vs エマ・ワトソン
そして、この映画では、長女のメグ役でエマ・ワトソンが出ているのですが・・・
主人公ではない二番手、という立ち位置で抑えめにしてたとは思うんですけど、
シアーシャ・ローナンに比べると影が薄れちゃって・・・
いや、大好きな女優さんですしとにかく美しいし、自分もファンなのですが・・・
この映画では正直、彼女のシーンがあまり印象に残らないくらい。
天才シアーシャ・ローナン、それほどにおそるべしですよ。
一緒に出てくる俳優さんが、うっかりすると存在消えちゃうので、サシで演技するなら相当がんばらないと。
ドレスのエピソードとか、エマ・ワトソンの良さを出すシーンも多かったんですけどね、
見終わってみると、あれ?です。
でもまあ、俳優さんの相性もあるかもしれません。
『美女と野獣』であれほどキラキラだったエマ・ワトソンが・・・
思い起こすとシアーシャ・ローナンのシーンしか、思い出せないほど・・・
もう一度『美女と野獣』を見てキラキラな姿を思い出してあげたい!
vs エリザ・スカンレン
そんな中で、病弱でピアノが得意なベスを演じた
エリザ・スカンレン
は、抑えた演技でかなりの印象を残してくれました!
ジョーとベスのシーン、とてもよかった!
この二人は、かなり融合がうまく行ったケースと見た!
息がぴったり!
今まで他の作品で見たことなかった女優さんですが、これから見る機会が増えそう!
というふうに、共演陣とのシーンを振り返ってみると、
天才シアーシャ・ローナンのすごさがまた分かるんですよね〜
とにかくシアーシャ・ローナンが画面に出て演技してると、ついつい目がそっちに行って、固唾をのんで見守ってしまいますよ。
うっかりしてると、他の俳優さんが消えちゃう。
前々からすごい、とは思ってたけど、この役が特に合っていたから、余計にそう思うのかもしれない。
この演技にはアカデミー賞だろうが英国アカデミー賞だろうが、なんでもあげても足りません!
この彼女の名演技、一人でも多くの方達にぜひ目撃してほしいなあ〜
もしまだ見てなくて、迷っている方がいたら、ぜひ見に行ってくださいね!
コロナ下の映画館について
さて、最後におまけですが、
現在新型コロナの感染者数が増えている状況ですので、映画館に出かけることをためらわれる方も多いのではないかと思います。
以下、このコロナ下で私が映画館で見た対策を情報として書き留めておきますね。
映画館に行った自分も、マスク、除菌シートは持参して、対策していったのですが、
映画館内にもあちこちにアルコール除菌液は設置してあって、何度も手指を消毒できるようになっていました。
そして入場前には、体温チェックもされて、平熱の人だけ入れるようになっていました。
座席は、一つ飛びで着席するようになっていて、観客同士が密着しないように配慮されていました。
飲食時以外はマスクをするように求められました。
もちろん映画上映時はみなさん黙ってじっと映画を見るだけですので、飛沫が飛び散ることはほとんどないと思います。
というわけで、映画館側としては、できる感染対策は全てやっているという印象です。
しかし、私自身が持病もなく健康で元気なので平気で映画館にも出入りできる、という面はもちろんありますので、
全ての方が大丈夫ということはもちろん言えませんし、
また、友達同士でマスクを外してワイワイおしゃべりしながら、飲食しながら映画を見るような方達が万一隣り合わせたら、というリスクも絶対ないとは言い切れないので、万全ということは無いと思います。残念ながら。
ですので、これは結局個人個人で判断していくしか無いのかな、と思います。
以前のように、全ての人たちが安心して映画を楽しめるようになるためには、この新型コロナが終息してくれる以外には無いのでしょうね。
1日も早く新型コロナが終息して、また以前のように気楽に映画館で映画を楽しめるようになってほしいですね!
『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』絶対見るべし!
ということで本日は、
コロナの影響で映画館に行くのを先延ばししてた映画
『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』
見てきましたよ、という話題でした!
これは本当にすごい、おすすめ!これまでの『若草物語』を超えるいい映画です!
超える、というか、現代に合わせて蘇った、というべきかな。
とにかくどれくらいすごいのかは実際に見てもらうのが一番いいので、まだ見てない方は上映終了になる前に、ぜひ観に行ってくださいね〜
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