いよいよ年に一度のお祭り
アカデミー賞
のシーズンがやってまいりました!
2018年の第90回アカデミー賞の発表は、現地時間の3月4日です!
話題の映画『シェイプ・オブ・ウォーター』がどこまで席巻できるか?
などなど、注目の授賞式!
発表が楽しみですね〜
いよいよ発表近づく!第90回アカデミー賞!
いえね、普段はそれほど映画賞って気にしていないんですけど、
アカデミー賞のシーズンになると、映画業界も
「アカデミー賞ノミネート!」
って一気に活気づくので
毎回結果を楽しみにしてしまいますよ
今年2018年の第90回アカデミー賞は、3月4日(日)発表!
(*現地時間。日本では5日(月)に発表になりますよ!)
いよいよですね!
まあ、正直、アカデミー賞を取った作品が、自分の中でのベストワン映画だったことなんてほとんど無いので、
個人の映画の好みと映画賞って、全く別モノなんだなあ〜と思いますが、
映画業界の地盤沈下が叫ばれる中で、これだけ話題になる映画賞も滅多にないと思うし、
「一年に一度のお祭り」として、楽しむことにしています!
アカデミー賞は世相を反映していることもあって、
「白人ばかりの映画賞」と批判されたら、慌ててそれ以外のノミネート&受賞を増やしたり、
時代を読み解くって意味でも面白いですよ!
これだけ女性の社会進出が進んでいるアメリカでも、
アカデミー賞では、女性監督がこれまで一人しか監督賞を受賞していない!
なんて、アメリカ社会での女性の「ガラスの天井」が垣間見えるところでもありますよね〜。
そして、今年のアメリカ映画界の一番の大問題といえば、
セクハラ問題!!
これまでアカデミー賞が高く評価してきた映画プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインによる数々のハラスメント行為が明るみに出て、
アカデミー賞自体の旧体質も厳しい目に晒されることになりましたよ!
アカデミー会員は白人男性高齢者ばかり、という実態も明るみに出て、
女性や、マイノリティー、そして性的少数者(LBGT)といった、抑圧を受けてきた人たちを正当に評価できるのか?
現在の社会状況の中で、アカデミー賞は、反省して自分を時代に合わせて変えていくことができるのか?
注目です!
これで、男性優位のハリウッドに新風を吹き込むことができるようになるといいですね!
作品賞のノミネートは??
さて、そんな映画界大揺れの中で迎える
第90回アカデミー賞
最高の評価を得た映画作品に贈られる
作品賞
が一番の注目です。映画自体が最高の一本であると認められることですからねー。
ということで、この作品賞ノミネート作品をざっと見て、今年の賞の行方を占ってみましょう!
『シェイプ・オブ・ウォーター』
今年の作品賞のノミネートの中で、
何と言っても1番の注目は、
最多13部門ノミネートで、作品自体の評価もものすごく高い
ギレルモ・デル・トロ監督の
です!!
まあ、これは絶対取るでしょ? と予想します!
ギレルモ・デル・トロ監督の力量も文句なし、
そして、メキシコ出身の監督作品、
しかも口のきけない女性が主人公ということで、
アカデミー賞が批判にさらされている「多様性」の問題もクリア!
でも、そんなアカデミー賞の政治的な部分ってちょっと映画ファンとしては興ざめしちゃうところなんですけど、
自分としてはとにかくこの作品自体が素晴らしいと思っていますよ〜
ファンタジーの意欲作です!
『ダンケルク』
そして、
クリストファー・ノーラン監督の
も、もちろん注目です!
まあ、この作品については、
アカデミー賞を取ろうが取るまいが、すごい映画!
この作品については、もうこれ以上言うことはないですね〜
体感時間30分くらいの、ノンストップの戦場体験!
見終わったら、「生きててよかった・・・」と脱力しますよ!
そして IMAX の最新撮影技術を駆使して、もう一つレベル上の映像体験を提供したという点でも、革命的な作品でした!
クリストファー・ノーラン監督にここまでやられたら、世界の映画界も追従していくしかないんだろうな〜
10年後の映像制作も見据えた、映画作品だったと思いますよ!
『レディ・バード』
そして・・・
ハリウッドでの女性の立場の低さを象徴するのが、
女性監督の評価の低さ!
これまで作品賞・監督賞に輝いた女性は、
キャスリン・ビグロー監督ただ一人!
たった一人ですよ?!
この状況を改善すべく、今回ノミネートされたのは、
グレタ・ガーウィグ監督
『レディ・バード』
ホワ〜、こういう自主映画みたいな作品が、
アカデミー賞作品賞にノミネートされる日が来るとはね?!
アカデミー賞会員のおじさん方なんて、目をパチクリさせてそう〜
自分は大好きですけどね、こういう、田舎町で閉塞している若者たちのお話は!
グレタ・ガーウィグ監督は、アメリカ出身、まだ34歳という若い才能です!
こういう女性監督たちが、これからたくさん登場すると、ハリウッドも本当の意味で変わってきそう。
女性監督の活躍といえば、昨年はスマッシュ・ヒットとなった
パティ・ジェンキンス監督
がありました!
なかなか大作映画を撮る機会がないハリウッドで、
初めて巨大バジェットを任されてアメコミ・ヒロインを撮り、
期待以上の手腕を発揮して世界中で大ヒット!
女性監督して数々の記録を打ち立てた作品でした!
この作品もノミネート、どこかの部門でも入らないかな?と思っていたら、
見事にオール・スルー!!
ここでは、まだまだハリウッドの「ガラスの天井」は歴然として存在しているのでした!
もう、せっかくギリシャ神話のアマゾン族が主演の映画なのに〜
と、ちょっとガッカリ。
『ゲット・アウト』
そして、「白人ばかりのアカデミー賞」と批判を受けた反省からか、
人種的多様性の問題を扱った
ジョーダン・ピール監督
『ゲット・アウト』
もノミネート!
この映画も、自主映画っぽい雰囲気で、よくぞアカデミー賞にノミネートされたなあ、
と関心しきりなのですが、
とにかく面白い!と大評判だった作品
人種的多様性とかじゃなく、純粋に作品の出来栄えとして選ばれてほしいなあ。
『君の名前で僕を呼んで』
そして、人種的多様性ときたら、
性的多様性(LBGT)も入れようね?
とアカデミー会員が話し合ったかどうかは知らんが、
ゲイの恋愛を扱った作品もノミネート!
ルカ・グァダニーノ監督
『君の名前で僕を呼んで』
この作品も、ヨーロッパの映画賞に好かれそうな感じですが、
これをアカデミー賞に持ってきたところに「よくやった」というお声をかけたくなる方達も多いかも?
はっきり言って映画ファンからすると、性的多様性(LBGT)を扱った映画なんて、珍しくもない・・・
というところで、映画としてどれだけよくできてるかという方が大事なんですけど、
そこはまあ、アカデミー賞ですからね〜
脚本には、これもアカデミー賞のおじさまたちが大好きな、
ジェームズ・アイボリーが入っているので、どっかの部門では絶対取りそう。
そう、日本出身のカズオ・イシグロ先生の
『日の名残り』
を撮ったのがジェームズ・アイボリー監督。
そういう意味では、この作品も応援したい!
『ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男』
そして、
なぜだか、アカデミー賞は、イギリスが大好き!
イギリス出身の映画監督、俳優は、いつでも高評価!!
今回もイギリス映画作品、当然ながらノミネート!
ジョー・ライト監督
『ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男』
アメリカの映画祭で、イギリスの政治家の映画が最高賞を取ったらある意味笑える!
この映画の一番の注目は、
主演のゲイリー・オールドマンが誰だか分からないくらいに作り込まれた
特殊メイク!!
この驚きのメイク、実は
日本人メークアップ・アーティストの辻一弘さん
の手によるものです!
この見事なメイクで、
アカデミー賞メイクアップ&ヘアスタイリング賞にノミネート!!
これは、ぜひ、取ってほしい!!
はっきり言って作品賞はどうでもいい(笑)
辻さんに、ぜひ、栄冠を勝ち取ってほしいですね!
『ファントム・スレッド』
そして、こちらも、
映画監督はアメリカ出身の
ポール・トーマス・アンダーソン監督
ですが、
アカデミー賞が愛してやまないイギリス俳優
ダニエル・デイ=ルイス
の出演作品
『ファントム・スレッド』
この作品で、
アカデミー賞3度獲得というアカデミー賞に愛された男
ダニエル・デイ=ルイス
が俳優引退を表明しております。
じゃあ、もう、今回もアカデミー賞取るんじゃないですかあ(棒)
いや、俳優さんとしての力量に疑いはないですけど、
あまりに偏りすぎるのもどうかと思いますよ。
でも結局、好きな俳優さんってみんなバラバラだから、最大公約数で投票すると、結局こういう結果になるのかなあ。
『ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書』
それでいうと、これもアカデミー賞が愛してやまない二人の俳優も登場ですよ!
スティーブン・スピルバーグ監督
メリル・ストリープ
トム・ハンクス主演
『ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書』
いえね、こう言っては大変失礼とは思うんですけど・・・
もうこのメンツ、いいんちゃうか・・・?
ご本人も「またかと思われる」って言ってるくらいですしね・・・
いえ、その力量は、文句ない。疑いようはないですよ。
でも、もう、「名誉会員」的な扱いで、いいでしょう?
もう、アカデミー賞を取ろうか取るまいが、実力はみんな認めきっているんですから!!
これで、今年の作品賞は、この作品ってなったら、一番シラケるわ〜・・・
『スリー・ビルボード』
そして
イギリス出身のマーティン・マクドナー監督
フランシス・マクドーマンド主演
『スリー・ビルボード』
これ、まだ見てないんだけど、面白そう!!
主演のフランシス・マクドーマンドさん、ステキです!
『ファーゴ』面白かったよ!
大穴で来るとすれば、この作品だとは思っています。
でも、今年のアカデミー賞は
「多様性」(ダイバーシティー)
を相当気にかけてはいると思うんで、この作品はそういう点では不利に働くかなあ。
そこらへんも、政治や社会状況に左右されるアカデミー賞ならではですよねー
でも、作品自体の出来栄えという点では、全く引けは取らないと思うので、
あとは自分たち映画ファンが、しっかり見て、評価すればいいと思うんです!
まあとにかく、お祭りですからね!!
さあ、果たして、今年はどの作品が作品賞に輝くか?
発表を楽しみに待ちましょう!
ギリシャ勢は今年は姿なく・・・
そして、
去年のアカデミー賞では、
その行方も楽しみに見守っていたのですが!
今年はなんと、
ギリシャ勢のノミネート、ゼロ!!
せめて、ギリシャ神話のアマゾン族を扱った
『ワンダーウーマン』
は、どっかにノミネートされるかと思ったら!
スルー!!
まあ、仕方がない!
ギリシャ出身の注目の映画監督
ヨルゴス・ランティモス監督の
『聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア』
3月3日から日本でも公開されるのですが、
この作品も国際的に高い評価を受けてますので、来年あたりまたノミネートされるかもしれません?
ギリシャは細々とだけどコンスタントに世界で評価される映画人を送り出してきてますので、
今後もその活躍に期待ですね!!
今年のアカデミー賞はどうなるかな??
というわけで本日は、いよいよ現地時間の3月4日にせまる
第90回アカデミー賞の発表!
話題の映画『シェイプ・オブ・ウォーター』がどこまで席巻できるか?
作品賞候補の映画に注目してみました!
一体結果がどうなるか、発表が楽しみですね〜
年に一度の映画賞のお祭りですから、楽しみましょう〜