久しぶりに、それ、実はギリシャ語です、シリーズをお届けしますね!
今や日本でもすっかり日常会話に定着した言葉、
「トラウマ」
これも実は、ギリシャ語だった、って知ってました〜??
「トラウマ」はもともとは「傷」ですよ!
というわけで、
何気なく使っているその言葉は実はギリシャ語ですよ!!
っていう話なんですが、
そうなんですよ、
日本語でも「心の傷」って意味ですっかり日常会話に定着してきた言葉
「トラウマ」
これ、結構使いません?
なんか傷つくようなことがあると、「それ、トラウマになるわ〜」みたいな感じで。
「過去のトラウマに触れる」とかいうと、触れちゃいけない過去のいやな思い出みたいなのを指しますよね!
もうすっかり日本語になったと言ってもいい、この「トラウマ」は、もともとは、
ギリシャ語の「トラウマ」(τρᾶυμα)
という言葉なんです!
本来の意味としては、
「傷」って意味ですよ〜
あ、意味は変わってないんだね? と思いましたよね?
そうですね!
でも、このギリシャ語の「トラウマ」(τρᾶυμα)は、心理的なのじゃなくて、身体的なのも含むんですよ〜
この「トラウマ」(τρᾶυμα)は、英語の「トラウマ」(trauma)に引き継がれて、
主に、心理的にとってもショックを受けるような経験とか、
心の深い傷を表す言葉として使われるようになりましたよ。
これを日本語でも輸入して使って、今の「トラウマ」になったわけですね!
長い旅をして、日本にも定着したこの「トラウマ」大事に使って欲しい言葉です!!
「トラウマ」は「心的外傷」
さて、この ギリシャの言葉「トラウマ」が、
こんなふうに日本でも定着した背景には、
心理学の用語が一般的に浸透してきた事情があるんですね〜
心理学の方で、
「心的外傷」
と言って、精神的にすごく衝撃を受けたような出来事があると、
その後もその心の傷が様々な苦痛をもたらすことを指しています。
この「心的外傷」の英語が、
「psychological trauma」
で、これを略して
「トラウマ」
と言って日本で使われるようになったんですね!
だから日本語で、ショックなことがあると「トラウマになりそう」と言うのは、
この「心的外傷」から来ているわけです。
こんなふうに、心理学の用語にギリシャ語が使われているって、よくありますよ!
さすが、ギリシャ神話が欧米の文化の根底に流れているんだな、ってよくわかりますよね〜
*心理学の「カッサンドラ症候群」についてはこちらの過去記事をどうぞ!
*心理学の「エレクトラ・コンプレックス」については、こちらの過去記事をご参照ください!
セクハラ被害と心的外傷「トラウマ」
こういうふうに、
「心的外傷」=「トラウマ」
って話をしていると、昨年の2017年はいつにもまして、
これまで明かされていなかったセクハラ被害が次々と明るみになった年でしたよね〜・・・
自分の意に反して、性的関係を強要された女性に限らず男性たちも、皆長い間心の傷(トラウマ)に苦しんだ、と告白していました。
これまで被害について声をあげることができなかったのも、トラウマが深すぎて一歩を踏み出すことができなかった、って聞いているだけで辛い話ですよね〜・・・
ゴールデングローブ賞の授賞式では、セクハラに抗議するため多くの出席者が黒のドレス/スーツを着用して話題になりましたが、
今回の授賞式だけで一過性で終わるのではなく、今後、これから2018年以降には、こういうことが繰り返されない世の中になるといいですね!
*「ワンダーウーマン」ガル・ガドットの黒ドレスは美しかった・・・
GAL GADOT DID THAT pic.twitter.com/Tb5G4Y3JH9
— victoria (@emilybextt) 2018年1月8日
「トラウマ」がなくなりますように・・・
というわけで本日は、
日本でもすっかり定着した、
「心的外傷」を表す言葉
「トラウマ」(τρᾶυμα)
とは、実はもともとはギリシャ語なのでした!
というお話でした!
私たちはそんなところでもギリシャ語を話していたなんて、びっくりですよね?!
でも、裏を返せば、それだけ日本はストレスの多い、心理的負荷の高い社会で、
私たちはいろんな「トラウマ」(τρᾶυμα)を抱えながら生きているから、
そんな私たちにぴったりだったのがこの言葉なのかもしれませんよね。
そう考えてみると、ちょっと寂しい気も・・・
私たちがみんな、いろんな「トラウマ」(τρᾶυμα)に悩まされることなく暮らせるようになるといいですね!
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