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ギリシャ神話

[星座のギリシャ神話]しし座はネメアのライオン!

ヤーサス! イレーネです。

いよいよ夏本番!

どこか遠くに出かけて星空を見上げる機会も増えるのではないでしょうか?

ギリシャ神話といえば、星座とのつながりが欠かせませんよね。

というわけで、星座にまつわるギリシャ神話をご紹介していこうと思います。

第1回は、しし座!

しし座のギリシャ神話、ご存知ですか?

夏はしし座の季節!

今、日本でも子供達は夏休み!

そのちょうど夏休みに重なる時期は、しし座の季節!

しし座は黄道十二宮の5番目にあたり、

7月23日-8月22日 に生まれた人たちが、しし座になります。

そういうわけで、今の時期はまさに、しし座、真っ盛り!!

日本の学校のちょうど夏休みの時期にも重なりますし、みんなが活動的になる時期を支配するのがしし座なのですね〜

でも実は、星座としてのしし座は、春の星座です。

α星は、1等星レグルスは、「獅子の心臓」とも呼ばれる星です。

β星の2等星デネボラは、うしかい座のアークトゥルス、おとめ座のスピカとともに、「春の大三角」を形成します。

そして、しし座の特徴的な形は、「しし座の大ガマ」とも呼ばれているんです。

言われてみれば、草刈りカマにも似ています!

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By: Till Credner[/btn]

しし座の性格

さて、そんな夏生まれの人達の星座「しし座」

その性格は・・・

さすが、百獣の王・ライオンの星の元に生まれただけあって、

その性格は常に自信にあふれ、集団の中でも目立つタイプ。

支配星は太陽。

火の星座で、炎のように燃え盛る星座。

そのため、天性のスター気質。

自分独自の価値観と個性を持ち、

クリエイティブな方面に才能を発揮します。

情熱的で頑張るタイプ。公平でまっすぐなタイプで、影でこそこそするようなことは嫌い。

愛情においても情熱的で、恋人に誠実に愛情を注ぎます。

・・・と、いうように、

まさに百獣の王・ライオンを体現したような星座が、しし座!

なのですね〜

ギリシャ神話の「ネメアのライオン」=しし座!

となると、この星座にまつわるギリシャ神話も、さぞや、堂々たるライオンのお話・・・??

と思う方も多いかもしれませんが・・・

一体どうなんでしょう?

このしし座にまつわるギリシャ神話では、

しし座のライオンは、ネメアの谷にいた大ライオンのことだと言われています。

ネメアの谷いた大ライオンとはどんなものだったのかというと・・・

ネメアのライオンは、テュポンとエキドナの間に生まれた猛獣だと言われています。

父親のテュポンとは、ガイア(大地)の息子の、巨大な怪物です。

力と大きさで群を抜き、山々よりも大きかったと言われています。

肩からは、100の竜の頭が生え、腿のところまでは人間の姿、その下には毒蛇が生えていました。

羽が生え、目からは火を放ち、ゼウスに火のついた岩を投げつけて刃向かったと言います。

ゼウスはこのテュポンと戦い、最後にはシチリア島のエトナ山に投げつけて倒しました。

それ以来、エトナ山から火が噴き出るようになったということです。

[btn class="bg big"]『テュポン』(紀元前540年〜530年頃)[/btn]

そして、母親のエキドナはどういう怪物だったかというと、名前そのものズバリ、「蛇」の女です。

上半身は女性の姿で、下半身は蛇になっていたと言われています。

ネメアのライオンは、この両親から生まれました。

ん?

鋭い方はここで気がついたと思いますが・・・

両親ともに蛇の怪物なのに、その子供がライオンなわけ?!

そうなんです。遺伝学上では考えられないことが起こる。

それがギリシャ神話の醍醐味です!! (キリ)

そんなわけで、両親ともに蛇の怪物から生まれた怪物ライオンが、

ネメアの谷に住み着いて、住民たちに被害をもたらしていたということです。

この「ネメア」という土地は、ペロポネソス半島に実在していて、

今ではワインの産地として有名です。赤ワインが美味しいですよ!!

ヘラクレスのライオン退治

さて、そんなふうに怪物のライオンがネメアの谷に住み着いていて、

住民たちは皆困っていたわけなのですが、

そこへライオン退治にやってきたのが、ギリシャ神話の英雄・ヘラクレスです。

英雄ヘラクレスは、最高神ゼウスとアルクメネの子。

ゼウスの浮気に怒る女神ヘラによって、生まれた時から様々な嫌がらせを受けていました。

しかし、それにもめげず、体格も大きくなり、運動能力も人一倍の立派な青年に育ったヘラクレスは、

戦でも戦果をあげ、テバイの王様から娘のメガラを妻として与えられることになります。

ヘラクレスとメガラの間には、たくさんの子宝に恵まれ、幸せな日々を過ごしていました。

しかし、ヘラの怒りはまだ凄まじく、テバイで暮らすヘラクレスの元に、

ヘラは残酷な狂気を送り込みます。

その狂気によって正気を失ったヘラクレスはなんと!

自分の子供たちを全員火に投じて焼き殺してしまいました!!

ひえ〜!

そんなひどいことが平気で起こるのが、ギリシャ神話の怖いところですね!

そういうわけで、ヘラクレスは自分の子供を全員殺してしまい、その後に正気に戻って、大変嘆き悲しんだということです。

そして、自分の罪を背負って、テバイの国から自分を追放処分とし、

今後どうやってこの罪を償うかを、デルポイの神託所に訪ねました。

デルポイの神託所とは・・・

アポロン神の巫女たちが、神の声を聞いて、人々の問いかけに答えを教えてやる所です。

いわゆる予言術。巫女たちは本当に神様の声を伝える存在だと考えられていました。

古代ギリシャの人達は、この神の予言を聞くために、デルポイの神託所に出かけて行ったそうですよ。

デルポイは現在では「デルフィ」と言って、その遺跡は世界遺産になっています!

ギリシャに行ったら、ぜひ、一度訪ねてみてくださいね!

MemoryCatcher / Pixabay

さて、そのデルポイの神託所で、

ヘラクレスはこんな神託を受けました。

それは・・・

ティリュンスの王エウリュステウスに12年間仕え、命令された12の功業を果たすこと!!

こうして、ヘラクレスは、命令される12の難行に挑むことになります。

これが有名なヘラクレスの「12功業」!

その一つ目が、この「ネメアのライオン退治」だった!

というわけなんですね!

ちなみに、その他の12功業は、以下の通り。

1) ネメアのライオン
2) レルネのヒュドラ
3) ケリュネイアの鹿
4) エリュマントスの猪
5) アウゲイアスの家畜小屋
6) ステュムパリデスの鳥
7) クレタの牡牛
8) ディオメデスの人喰い馬
9) アマゾンの女王の腰帯
10) ゲリュオンの牛
11) ヘスペリデスの黄金の林檎
12) 地獄の番犬ケルベロス

これ全部、ヘラクレスは見事成し遂げて、最後は神様の列に加えられることになるのです!

ヘラクレスとネメアのライオンとの戦い

さて、こういうわけで、

ヘラクレスはネメアのライオンと戦うことになったわけですが、

簡単に倒せる相手なら「12の難行」=「12功業」にはならないわけで、

当然ながらこのネメアのライオンは相当手強い相手でした!!

まずは、弓で戦いを挑みましたが、弓では到底倒せない相手だとすぐわかります。

そこで、ヘラクレスは弓から棍棒に持ちかえて、それを力の限りふるってライオンに迫ります。

すると、ライオンはさすがにひるんで、二つ入り口のある洞窟に逃げ込みました。

そこで、ヘラクレスは一方の出口を塞いでから、他の出口から中に入り、

今度はライオンを力一杯締め付けました。

[btn class="bg big"]ルーベンス『ヘラクレスに殺されるライオン』[/btn]

そうして力一杯締め付けて、ようやくライオンを窒息死させることができて、

ヘラクレスは「12功業」の一番めの「ネメアのライオン退治」を達成することができたのです。

ちなみに、ヘラクレスはライオンの皮をかぶって描かれることが多いのですが、

この時のネメアのライオンの皮をかぶっているのだ、という説もあります。

[btn class="bg big"]『ヘラクレスと息子のテレポス』(ルーブル美術館蔵AD1~2)[/btn]

星座のイメージと違う?ネメアのライオン

そういうわけで、ギリシャ神話の中では、

ネメアのライオンは英雄ヘラクレスに倒されてしまったんですが、

なんだかこれって、星座占いの「しし座」のライオンのイメージと随分違うなあ〜〜〜

って思われる方も多いかもしれません?!

そうですよね、12星座の「しし座」って、もっと強くて、みんなのリーダー!ってイメージですもんね。

でも、ギリシャ神話の中のライオンは、ヘラクレスに倒されてしまって、なんだかかわいそう!

こういうふうに、ちょっとギリシャ神話と星座のイメージが違うのは、

もともと天文学はギリシャのお隣オリエントの方で先に発展して、それをギリシャ文明が輸入して使ったので、

ギリシャ神話は、まあ言わば後付けの伝説なんですね。

だからちょっと、イメージと違うところも出てくるかもしれないけど、

空の星を見上げて、ギリシャ神話に思いをはせるって、やっぱりロマンチックじゃないですか?!

ですので、これからまた、空のしし座を見上げる時があったら、

ぜひこの「ネメアのライオン」を思い出してあげてくださいね!!

なんだか愛おしく思えてくること、間違いなしですよ〜!!

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