いよいよ映画の祭典米アカデミー賞が発表になる季節です!
今年2017年度は、3人ものギリシャの人たちがノミネートされているのですが、
映画「ロブスター」で
ヨルゴス・ランティモス監督が脚本賞にノミネートされています!
これまでも数々の賞を受賞してきた天才監督、
いよいよオスカーも制することができるのか?
大注目です!
ギリシャの若手注目株ヨルゴス・ランティモス監督!!
さて、今回のアカデミー賞で世界から注目されている
ヨルゴス・ランティモス(Γιώργος Λάνθιμος)監督
ギリシャのアテネ出身、1973年生まれの43歳。
その才能を国際的に高く評価されている若手映画監督で、
長編第3作目の
「籠の中の乙女」(原題:Κυνόδοντας / 英語題名:dogteeth)
この作品で、
2009年 第62回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門でグランプリ受賞!!
2010年 第83回米アカデミー賞で、外国映画賞にノミネート!
そして、長編第5作に当たる
「ロブスター」
この映画で、第68回カンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞!
それに続いて、今回第89回アカデミー賞でも脚本賞でノミネートされています!
ランティモス監督、オスカーも獲得するか?!注目ですね!
「ロブスター」の独特な世界観・・・
そんなギリシャから出た注目の才能が
ヨルゴス・ランティモス監督なのですが、
今回アカデミー脚本賞にノミネートされた
「ロブスター」
この映画について、ちょっとご紹介。
この映画は、活動拠点をロンドンに移したランティモス監督が、
初めて全編英語で撮った国際デビュー作です。
映画のストーリーは・・・
奇妙なルールが適用されている国(?)での出来事。
独り者は強制的にホテルに送り込まれ、
45日以内にパートナーを見つけなれば、動物に変えられる。
妻と別れて独身となったデイヴィッドも、ホテルに送り込まれる。
そこで相手を見つけようとするが、うまくいかず、
ホテルの外の森へ脱走する。
そこには、同じように脱走した独身者たちが身を隠して暮らしていて・・・
という、奇想天外なストーリー。
一体どうやって、こんな摩訶不思議な物語を思いついたんだろう????
と映画が始まっても、しばしボーゼン。
そんな奇妙な世界の中でも、住民たちはごくマジメで、
でもその大まじめぶりがちょっと笑えたりもします。
そんな笑いは、すごくシュール!
その点、どことなくウェス・アンダーソン監督の世界を思い出させましたね!
「グランドブタペスト・ホテル」
もすっごく奇妙だったし・・・
でも、似ているようで違うところは、
ランティモス監督の「ロブスター」は、
もっとずっと、人間の見苦しいところも出てきて、残酷だったりします。
命も軽かった。
キレイごとの無い、むき出しの世界。
人間たちも、殺し、殺され、
動物たちも殺し、血を流し・・・
そんなところに、たくさん哲学的なメタファーが込められているみたいなんですけど、
私は一回見ても、よく理解できなかったな・・・
もう一度よく見てみると、また感じるところが出てきそう。
見た人たちで内容を話し合っても、それぞれがまた違った解釈をしてそうな、
そんな複雑な映画です。
そういう風に、多くを考えさせる脚本が高く評価されて、アカデミー脚本賞にもノミネートされているんですね。
まだ見ていない方は、ぜひ一度この映画「ロブスター」の世界を体験してみて欲しいです!
超豪華出演陣!
そして、この映画のもう一つの見所は、
超豪華キャスト!!
主人公のデイヴィッドには、
コリン・ファレル!!
あのカッコイイ人が、これ以上ないくらい、平凡な中年太りのおじさんになってて、
役者さんの変身ぶりって本当に驚かされます!
そして、デイヴィッドと心が通じ合う近眼の女に、
レイチェル・ワイズ!!
さらに、独身者たちのリーダーを演じているのが、パルムドール受賞でトップ女優入りを果たしたフランスの至宝
レア・セドゥ!
というか、こんなまぶしいくらいの美女たちが、
なんで独身で森の中に逃げているのか、全くわからんのですが、
まあそういう設定なので仕方がない。
そして、「007」シリーズの「Q」でおなじみ
ベン・ウィショー
が出てたのも、嬉しかった!
こういう売れっ子俳優たちが、揃って出演してくれるのも、
ランティモス監督の才能が高く評価されている証ですよね!
ぜひ、本編を見てこの豪華俳優陣の共演を楽しんで欲しいと思います!
「ロブスター」はオスカーを取ることができるか?
というわけで、ギリシャの新鋭
ヨルゴス・ランティモス監督の「ロブスター」
アカデミー脚本賞にノミネートされていて、もうすぐ受賞結果が発表されますね!
映画を見てみて、個人的には、この作品はアカデミー賞向きではないのでは?!
と思うのですが、どうでしょう?
カンヌでは評価されても、アカデミー賞はもうちょっと分かりやすいのが好まれるような。
かのギリシャの大監督テオ・アンゲロプロスもそうですが、商業映画路線じゃないんですよね。
でも、ランティモス監督の独特の世界観は高く評価されているので、
米アカデミーがどう評価するか、まだわかりませんけどね!
まあでも、賞を取ったにせよ取らないにせよ、
ランティモス監督はすでに自分独自の世界を確立しているので、
マイペースで創作活動を続けていってほしいと思います。
この監督の才能に触れてみたかったら、ぜひこの「ロブスター」ご覧ください!!
追記:『ロブスター』はアカデミー賞受賞ならず!
この後アカデミー賞授賞式が行われて、
残念ながらランティモス監督の
残念でしたが、アカデミー賞はノミネートされるだけでも名誉なこと!
ランティモス監督には必ずまたチャンスが巡ってくると思いますので、
その時までオスカー獲得のニュースを楽しみに待ちたいと思います!
*『ロブスター』は現在、DVD&ブルーレイ発売中です!
動画配信サイトでも配信中!