大人気の「ハリー・ポッター」シリーズ第2弾
「ハリー・ポッターと秘密の部屋」
ご覧になった方も多いと思いますが、
実はこのシリーズ第2弾もたくさんのギリシャ神話ネタが散りばめられています!
そこでこの映画では、どのポイントがギリシャ神話に由来するネタなのか、簡単にご紹介していきますね!
元ネタがわかると、映画がもっと楽しくなること間違いなしですので、よければぜひ読んでいってください!
「ハリー・ポッターと秘密の部屋」はハリポタの学園生活2年目!
さて、この超人気シリーズの二作目の映画
『ハリー・ポッターと秘密の部屋』
この映画では、ハリーたちもホグワーツ魔法魔術学校の2年目を迎えます!
そして、映画の主人公を演じる3人
ハリー・ポッター役 ダニエル・ラドクリフ
ハーマイオニー・グレンジャー役 エマ・ワトソン
ロン・ウィーズリー役 ルパート・グリント
みんな1作目に比べると一気に大人になっててびっくり!
さすが子供の成長は早いですよね!
さて、そんな「ハリー・ポッター」シリーズの第二作目ですが、
今回も、ギリシャ神話を知ってる人なら「ニヤリ」としてしまうギリシャネタが散りばめられていました!
というわけで、
主なギリシャ神話ネタ、3つご紹介しちゃいます!
あ、一応ネタバレも含まれるので、まだ一度も「ハリー・ポッターと秘密の部屋」を見たことがなくて、これから見る方は以下は読まないでね!
*この「ハリー・ポッター」シリーズ1作目の「ハリー・ポッターと賢者の石」に出てくるギリシャ神話ネタについて詳しくは、こちらの記事も合わせてどうぞ!
ギリシャ神話ネタその1:バシリスク
今回、ハリーたちの2年目で、
ホグワーツ全体を揺るがせたのは、生徒たちを次々と襲う、「あるもの」!!
何人もの生徒たちが、学校のあちこちで、生きてはいるものの動けない「石」となって発見されます!
そんなふうに生徒たちを「石」に変えてしまった犯人は、
伝説の大蛇「バシリスク」!
この「バシリスク」(basilisk)というのは・・・
伝説上の大蛇で、目と目があうとと死んでしまうんだとか!
英語では、この伝説にちなんで
「バシリスクのような目つき」(Basilisk glance)
という表現もあって、
にらまれると死んでしまうというバシリスクに由来して、一瞬のうちに不幸をもたらす人やもののことを指します。
そしてこの「バシリスク」という名前は、
もともとはギリシャ語で
「バシリスコス」(βασιλίσκος)
から来ています。
「バシリスコス」というのは、「バシレウス」(βασιλεύς)=「王」の小さいバージョン。
つまり、「小さな王様」という意味で、「蛇」のことも指したんだそうです。
これはもともと、エジプトのコブラのことを指していたんじゃないか、とも言われていますが、
そこから想像がふくらんで、伝説上の化け物のような蛇に変わっていったのでしょうね!
そんな、古代ギリシャの時代から知られていた伝説の大蛇が、
なんと「ハリー・ポッター」シリーズで現代によみがえっているなんて、CG技術の進歩もすごい!!
でも、この映画に登場するCGのバシリスク、結構リアルで気持ち悪いんですよね〜・・・ ヘビが苦手な人は見ないほうが身のためかも?!
ギリシャ神話ネタその2: ハーマイオニーの手鏡
さて、そんな伝説の怪物「バシリスク」がホグワーツを恐怖におとしいれるのですが、
ハリー・ポッターの大親友の一人
彼女もなんと、バシリスクに石にされてしまい、ハリーたちは大ピンチ!!
しかし、石になったハーマイオニーは、大きなヒントを手に握っていました!
それが・・・手鏡!
ハーマイオニーは石になる前に図書館のところにいたそうですが、なんで手鏡を持っていたの?
実は、生徒たちを次々と石に変えていたのが「バシリスク」だと気がついたハーマイオニーは、
目を見ると死んでしまうから、直接見なくて済むように、
手鏡越しに相手を確認したのです!
この「目を見ると死んでしまう相手を、鏡に映して見る」というモチーフは、もちろん!
有名なギリシャ神話の
にも出てくるものです。
「ペルセウスのメドゥーサ退治」についてここで簡単にご紹介しておくと・・・
メドゥーサは、髪はヘビで、目を見たものを石に変えてしまうという怪物です。
英雄ペルセウスがメドゥーサを退治するのですが、その時に直接目を見ないように、
磨きこんだ青銅の盾にその姿を映して、首をはねた、と言われています。
ハーマイオニーはこの神話を知ってか知らずか、
というか作者のJ.K.ローリングさんはこれだけギリシャ神話に詳しい人だから確実に知っているんだけど、
目を見ると石にされる相手を手鏡に映して確認する
という行動をとったんですね!
あ、一応、「青銅の盾」は鏡じゃないではないか! というツッコミに先に答えておきますと、
古代では女性たちは、青銅をピカピカに磨いて手鏡に使っていたのでした!
ガラスの鏡が普及する前の時代のことですね。
だからペルセウスも、ピカピカに磨いた「青銅の盾」を鏡代わりに使ってメデューサを見たわけです。
というわけで、ギリシャ神話に詳しい人なら、
「石になったハーマイオニーが手鏡を持っていた」
という時点で、ちょっとピンとくるところがあるのですが、
皆さんは分かりましたか〜??
*ペルセウスの神話についてく詳しくは、こちらの記事も合わせてどうぞ!
ギリシャ神話ネタその3:不死鳥
そして、この「ハリー・ポッターと秘密の部屋」で、
ハリーを窮地から救ってくれるのが、ダンブルドア校長のペットである、
不死鳥のフォークス
不死鳥がペットなんて、さすがダンブルドア校長!!
この不死鳥は、
英語では「フェニックス」(phoenix)
と言いますが、
これは古代ギリシャで
「ポイニクス」(Φοῖνιξ)
と呼ばれていた神話伝説上の鳥のことです。
名前もそのままギリシャ語で使われていますよね!この英語読みが「フェニックス」というわけです。
実はもともとは、この不死鳥が登場するのはエジプト神話で、それがギリシャ神話でも受け継がれたそうですよ。
この鳥は正確には、全然死なないわけじゃなくて・・・
500年経つと、一度焼け死に、その後に灰の中から再びよみがえるんだそうです!
このよみがえりのシーンは、映画の中でも美しく再現されていて、CG技術ってすごいな〜と感心しちゃいますね!
この「不死鳥」(ポイニクス)も、当然誰も見たこともないのに、ず〜っと神話伝承で受け継がれてきたのでした。
そんな伝説の不死鳥が、現代の映画にまで姿を現しているのかと思うと、
神話の生命力のしぶとさに、感動すら覚えます!
やっぱり人類って、そういう不可思議なお話が、好きなんですよね。
今でいうならネッシーか、雪男とか、伝説上の生物はいろいろ語り継がれていますが、こういった空想力はまだまだ滅びる事はなさそうですね!
「ハリー・ポッター」はやっぱりギリシャ神話率の高いシリーズ!
というわけで、
「ハリー・ポッター」シリーズ二作目の
『ハリー・ポッターと秘密の部屋』
に出てくる、ギリシャ神話関連のネタを三つ紹介してみました!
毎回ギリシャ神話関連のネタが仕込まれていて、見ていて楽しいこのシリーズ!
ギリシャ神話を知っておくと「あ、あれ?」と思うところもたくさん出てきて、きっと楽しめますよ!
次にこのシリーズを見るときには、その元ネタについてもぜひ思い出してあげてくださいね!
*この映画『ハリー・ポッターと秘密の部屋』は、動画配信・DVD&ブルーレイで見られます!