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古代ギリシャの政治家アルキビアデスはとんでもなかった!

更新日:

こんにちは、イレーネです。

アメリカの大統領選、まさかのトランプ氏が当選しましたね!

数多くの暴言を吐いて、世界的に問題視されている政治家が大統領に!

と、驚くばかりですが、

実は、民主政治の大先輩である古代ギリシャの政治家だって、

すごいとんでもない人たちいっぱいいたよね・・・

ということで、本日は古代ギリシャの政治家の中から、

え〜? ときっとびっくりされる人をチョイスしてお届けします。

アルキビアデスです!

ものすごいイケメンだったアルキビアデス

民主主義の生まれたのは、古代ギリシャ

というのは、多くの皆さんのご存知通り。

でも、民衆が政治家を選べるって、リスキーなところも実はあったりするんですよね。

だから古代ギリシャの政治家なんて、「え〜ほんとにこんな人いたの?」って言いたくなる人、いますよ〜。

その代表格が、本日ご紹介する軍人・政治家

アルキビアデス!

その人生は、「ほんとにこんな、とんでもない人いたの?!」と思わず笑っちゃうほど。

アルキビアデスは、紀元前450年頃に生まれた、アテナイ市の政治家であり、軍人です。

若い頃は、かの有名なソクラテスの弟子の一人だったことでも知られています。

アルキビアデスは、ソクラテスに心酔していて、自分の同性愛の相手になってほしい!

とさかんにアプローチして誘惑しましたが、ソクラテスは全くなびかなかったらしいですよ。

実はアルキビアデスはものすごい美少年として知られていて、ずっとちやほやされていたので

自分が色目を使えば落ちない人は(男女ともに)いない!

とかなり調子に乗っていたらしいので、そういうところをソクラテスはいましめていたのかもしれません。

あるいは単にタイプじゃなかったのかもしれません。

でも、ソクラテスはソクラテスなりに、この弟子を可愛がっていたみたいです。

が、ソクラテスに恋愛の相手にされなかったのは、自分のルックスに絶対の自信のあったアルキビアデスにとっては、結構傷ついた一件だったらしいですよ。

まあ、相当、自分のルックスの良さを鼻にかけたイケメンだった、というのは確からしいです。

そこらへんの詳しいことは、プラトンの『饗宴』に書いていありますので、

興味ある方は読んでみてくださいね!

念のため付け加えておくと、当時のギリシャでは男性同士の恋愛は当たり前だったので、

アルキビアデスとソクラテスが現代の意味で言うようなゲイだったというわけではありません。

アルキビアデスもソクラテスも女性と結婚もしていますし。

いや、当時はゲイもストレートもなかった、というところです。

成長してもイケメンで調子に乗っていた

まあ、そんなふうに、子供の時から美少年でちやほやされて、

恋愛でもソクラテスに振られたくらいで、あとは人生思いのまま!みたいに過ごしたアルキビアデスは、

その後立派な美青年に成長しました!

その美しさで、まわりの人たちを夢中にさせる力を持っていたみたいですよ。

美少年だった子役が成長したら・・・は、アルキビアデスの場合には当てはまらなかったみたい。

そんなわけで、モテモテのまま青年期に入ったアルキビアデスは、女も男も思いのまま!

ヒッパレテという奥さんをもらったらしいですが、

この奥さんも夫であるアルキビアデスの女グセの悪さに嫌気がさして、家を出てしまったこともあるらしいです。

でも、奥さんが離婚調停を起こそうとしたら、世間体を気にしてか、それは妨害してさせなかったみたいですよ。

普段奥さんをかえりみないくせに、別れてあげないなんて、自分勝手なヤツ!

女にだらしなくて、自分のルックスに自信満々のイケメン・・・しかもワガママ

困ったもんです。

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アルキビアデスの像と伝わる、美しい青年像

若くして政治家に

でも、アルキビアデスは、ただ女遊びしてるしか能がないようなタイプじゃなくて、

例えば弁論がすごく得意!

だったんだそうです。

演説が上手いといえば、現代ではオバマ大統領が有名ですが、古代から政治家の第一条件は演説のうまさ。

しかも、ソクラテスの元で勉強もしているし、頭も良かったみたいです。

そんなアルキビアデスには、自然と政治家としての道が開けていきました!

政治家として表舞台に立つのに、抜群のルックスも味方したんでしょうね。

今の政治家の人たちだって、票のために整形するくらいですもんねえ。

でも、政治家としては、ペロポネソス戦争に停戦をもたらしたニキアスに一歩リードされていたので、

これが調子に乗ってるアルキビアデスにとっては面白くなかったみたい。

ニキアスの評判を落としたくて、密かに敵対するスパルタ市へ手を回してペロポネソス戦争再開へ向けて暗躍し、

見事(?)地獄のようなペロポネソス戦争を再び始めさせてしまった、と伝わっています。

え〜、平和条約大事にしようよ!!

と今なら思うのですが、美しくて口もうまい(弁論が得意)アルキビアデスに、みんな丸め込まれてしまったのですね。

女たらしで金遣いも荒くて、性格も強引で傲慢だったんですけど、

不思議とアテナイ人には人気だったらしいです。

ん〜、人の心って不思議。

gancheva / Pixabay

気に入らなければ祖国も裏切る!

そんな政治家として飛ぶ鳥を落とすいきおいのアルキビアデス。

彼が目をつけたのは、シチリア島!

シチリア島に遠征して、アテナイの支配下に収めるべし!

と盛大に民衆をたきつけ、シチリア遠征を実現してしまいます!

政敵ニキアスは反対だったらしいのですが、なぜか遠征軍の将軍にアルキビアデスと一緒に選ばれて連れて行かれてしまいました。ニキアスにとってはいい迷惑。

でも、この時アテナイ市では、一つの事件が起きます。

これが有名な・・・

ヘルメス柱像破壊事件!

一晩のうちに、アテナイ市にあるヘルメス神をかたどった柱のほとんどが、顔の部分を破壊されてしまったのです。

一体誰がやったのか、すぐには犯人が捕まらなくて、アテナイ市は騒然となります。

この機を逃さなかったのは、普段からアルキビアデスが気に入らなかった政敵たち。

アルキビアデスがいない間に、欠席裁判でこの事件の罪を着せ、死刑判決を下してしまったのです!

これに怒ったアルキビアデスは、なんと、あっさり祖国アテナイ市を裏切って、

であるスパルタ市の側にまわり、祖国アテナイを戦いで打ち破ってしまったのです!

え〜、なんていうか、無節操?!

でも、あっさりスパルタについたアルキビアデスは、スパルタの町に住み着いて、

なんとここでも人気者に!

なんていうか、イケメンって、とにかく得なのね!

しかも、口がうまいから! 口のうまいイケメンって最強かも?

でも・・・女グセの悪さは変わらず、なんとスパルタ王妃とデキてしまって、子供まで生まれる始末。

これに怒ったスパルタ王アギスは、ついにアルキビアデスを暗殺しようとするのですが、

アルキビアデスは今度は、隣の超大国ペルシアへと逃げて行ってしまいました・・・!!!

milito10 / Pixabay

ペルシアまでも逃げていく!

さて、

そんなわけで、スパルタから逃げ出して、

ペルシアに逃亡したアルキビアデス!

ペルシアの地方総督ティサフェルネスの元に身を寄せたのですが、

なんとあっという間に信頼を得て、側近のトップにのし上がってしまったそうなんです。

なんつーか、人たらし、って言うんでしょうかね。

とにかく、アルキビアデスに接する人たちは、夢中にならずにはいられなかったらしいです。

そういう人って、いるんですね〜

Mariamichelle / Pixabay

アテナイに返り咲く!!

さて、これまでも度々戦ってきて、ペルシアという巨大帝国を恐れていたギリシャ人は、

アルキビアデスがペルシアの信頼を得ているのを見て、ペルシアを味方につけてくれるのではないかと当然期待します。

それを知ったアルキビアデスは・・・

追い出された形の故郷アテナイ市に、返り咲きのチャンスを嗅ぎつけます!!

時を同じくして、アルキビアデスの敵となったスパルタは、ペルシア総督に告げ口をしていて、アルキビアデスを見放すよう画策。

アルキビアデスは機を見てペルシア総督の監視下から逃れ、今度はアテナイ軍に合流し、スパルタ軍を打ち破ります。

こないだまで、スパルタの世話になっていたのにね〜

でもとにかく、数々の武勲をあげて、アルキビアデスはついにアテナイ市に帰国。

まさに・・・

放蕩息子の帰還状態

だって、アテナイ市は以前はアルキビアデスを追放したくせに、今度は大喜びで迎え入れたのですよ。

まあ、武勲をあげていたから、っていうのはわかりますが、アテナイの人たちだって、節操がないですよね。

そんなこんなで、今度はアルキビアデスは、アテナイで将軍にまでしてもらって、軍勢を率いて戦う立場になるのです。

どんだけ逆転が続くの、アルキビアデスの人生。

gaelipani0 / Pixabay

再びアテナイ市を追われる

こうしてついに故郷に錦を飾ったアルキビアデス。

でも、その栄光は長く続きませんでした。

ある時、アルキビアデスが留守にしている間に、副官のアンティオコスが艦隊を大敗北させてしまったのです。

これに怒ったアテナイ市では、またまたアルキビアデスを快く思わない人たちの声が高まり・・・

結局アルキビアデスは、再び故郷アテナイを離れることに!

まさに流転の人生!

でも、アテナイの人たちだって、追放したり、歓迎したりと、節操がなさすぎるよねえ〜

AndyGarcia / Pixabay

最後は暗殺・・・

結局またまた故郷のアテナイを追放されたアルキビアデスは、

ギリシャ北部のトラキア人たちの元へ逃げ込みます。

その後、再びペルシアを頼っていこうと思い立ち、

その途中で、小アジアのフリュギアへと立ち寄ります。太守ファルナバゾスという人を頼って、保護してもらおうとしたんですね。

太守ファルナバゾスは、アルキビアデスを歓迎しましたが、その背後には、今や敵となったスパルタの影が・・・

実は太守ファルナバゾスは、スパルタから

アルキビアデス暗殺命令

を受けていたのです・・・

暗殺の刺客たちは、アルキビアデスの家を囲んで、外から火をつけ、

驚いて飛び出してきたところを、槍と矢を浴びせかけ、ついにアルキビアデスはその波乱の生涯を終えたということです。

わがままで身勝手に生きてきたアルキビアデスだけど、

なんだか、最後はちょっと、かわいそう・・・

ulrikebohr570 / Pixabay

いろんな意味でケタ外れだったアルキビアデス

というわけで、

アテナイ随一のイケメンで、その魅力で国々を渡り歩き、

故郷を追われ、裏切りを重ね、あくまでも自分中心で生き抜いたアルキビアデス

めちゃくちゃだよ!

っても思うんですが、不思議と周りの人たちに愛されて、

その波乱万丈の人生は、もはやドラマを超えている!?

そんな破天荒な古代ギリシャの政治家・軍人であるアルキビアデスを思えば、

まあトランプ氏もまだまだ??

でもこれからデモなどアメリカ国内も荒れそうなので、

追放、帰国、追放、を繰り返したアルキビアデス並みに波乱万丈な政治家人生が待ってるかも?!

今後アメリカがどこに行くのか、注意深く見守っていきたいですね!

*アルキビアデスの詳しい話は「プルタルコス英雄伝」に載ってますよ〜

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