こんにちは、イレーネです。
本日は、
村上春樹さんのギリシャ、ヨーロッパ滞在記
遠い太鼓
に出てきた、村上さんがギリシャで初めて滞在した島
スペツェス島
をご紹介します!!
なかなか日本人が訪れることのないような小さな島、一体どんな滞在だったのでしょう?
ヴァレンティナの案内でスペツェス島へ
村上春樹さんの旅エッセイ
遠い太鼓
この中には、初めて村上さんがギリシャで滞在することになった
スペツェス島
が出てきます!
実は私もスペツェス島には行ったことがなくて、
将来のために予習をしながらまとめてみます!
このスペツェス島に村上春樹さんがやってきたのは、1986年のこと。
まずギリシャの首都・アテネに入って、そこでヴァレンティナという女性に、
しばらく滞在する家を探している、というと、
そこで紹介されたのが、彼女の知り合いのサマーハウスがあるというスペツェス島でした。
スペツェス島はサロニコス諸島と言われる
ペロポネソス半島の東の端っこに連なる島々の一つ
この中で、
エギナ島やポロス島、イドラ島は、エーゲ海クルーズのルート
でもあるので、行ったことがある人も多いかもしれません。
しかし、スペツェス島はそれらの島よりちょっと外れているので、
ここまで行ったことある人は、なかなか通だな!!
本当に小さな、夏の間の観光業が主な産業の島。人口は4000人ほど。
そんなわけで、
スペツェス島は穴場的存在
なので、他の島々より静かで、村上春樹さんが創作活動に励むにはもってこいの場所だったのかもしれませんね!
それにしても、本に書かれているヴァレンティナの家のあっせんは笑っちゃうほどいい加減なので、なんともギリシャらしいエピソードです!
そこらへんは本に詳しいので、ぜひ読んで笑っちゃってください!
*エギナ島については、こちらの記事をどうぞ!
スペツェス島のドラマのないドラマ
そんなふうにして、
スペツェス島で、ヴァレンティナに教えてもらった家を借りることにした村上春樹さん。
スペツェス島へは、アテネ近郊のピレウス港から、高速艇を使えば二時間ほどで到着します。
しかし、スペツェス島に到着してタベルナに入ったら、ちょっとした事件が!!
なんと、
「ワインが出せない」
と言われてしまうのです。
その時の村上さんのリアクションが面白い!
僕はそれを聞いて心底びっくりした。唖然として、声も出なかった。ワインがない? ギリシャのタヴェルナにワインがない? そんなの日本の鮨屋に入って「ごめんなさい、今日醤油を切らしちゃってて」と言われるようなものである。
ふふふっ!うまい!
「醤油のない鮨屋」
かあ〜。
確かに、ギリシャ料理をワインなしで食べるなんて、そんなの、肝心な味の決め手がなくなってるようなものですよ!
そして、どうしてワインがないかという理由がまた笑えます。
なんと、選挙の日だから!!
でも、どうして? 日本では選挙の日だからお酒が飲めないってことないけど・・・
それが、タベルナの女主人によると
「ほら、ギリシャ人ってみんな選挙のことになるとすごおおおおおおく興奮しやすいのよ。みんなかっかしてるし、そんなところにお酒が入ると殺人事件だって起きかねないわけ。だからアルコール類はご法度なの。一滴も出しちゃいけないの。」
さ、さすが、熱い血のギリシャ人!!
まあ、でも、この文化の違いが、ギリシャの面白さです
この後、村上さんは、シーズンオフの間をスペツェス島で過ごし、観光客の引いた後の、のどかな島で創作活動に励みます。
島のさびれた映画館を訪ねてみたり、ギリシャでは珍しい嵐に見舞われて家が浸水してしまったり。
そんなこともありながらも、基本的には朝7時に起きて、朝ごはんを食べたら、お仕事。
そして、昼に散歩をして昼食を済ませたら、またお仕事。あるいは外出。そして夕飯。
と、規則的に、淡々と、のどかな島の日々は続きます。
村上さんがコンスタントに作品を発表し続けられるのは、こういうきちっとした生活の上で成り立っているんだなあ。と、感心。
そんな、村上さんのギリシャの生活をのぞけるのが、この本の一番の楽しみですね!
村上春樹ファンなら是非一度お訪ねください!
というわけで、
村上春樹さんが滞在して創作活動を行っていたギリシャの島
スペツェス島をご紹介しました!
村上春樹ファンの皆さん、「遠い太鼓」を片手に、ぜひ訪ねてみてはいかがでしょう?
でも、村上さんご本人も書いている通り、シーズンオフよりは、夏のシーズンに行った方が、観光は楽しめると思いますよ〜!!
良いご旅行を!
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