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[ギリシャ難民問題]トルコへの難民送還はどうなる?

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ギリシャを揺るがす大量の難民・移民流入問題

シリア内戦がまだまだ混迷を深めているなか、

EUは大量の難民にパンク状態で、

トルコとEUの間で難民の送還を取り決めました

[ギリシャ難民問題]トルコへ難民を送還開始・・・これでいいの?

しかし、EUを、ギリシャを頼ってきた難民たちを、強制的にトルコに送り返す、

という強引なやり方に、ギリシャでもまだまだ議論が紛糾しているようです。

地中海では難民を乗せた船が転覆して、多くの犠牲が今も続いていますし、

今後一体どうなるのでしょう?

トルコは「安全な第3国」ではない?

トルコとEUの間の取り決めでは、

トルコからエーゲ海を越えてギリシャにやってくる難民たちは、強制的にトルコ側に送り返す、ということになっています。

これは、もうEU側の難民受け入れがパンク状態であることと、

難民たちがゴムボートに乗ってエーゲ海を渡るという危険な航海に乗り出し、多くの犠牲が出ていたからでもあります。

危険を冒してギリシャに渡らないでも、トルコで難民は安全に保護しますよ、というたてまえでした。

しかし・・・

このたてまえが、全く信用ならない、とギリシャの司法当局が判断したというのです。

詳しくは、以下の記事で報道されていました。

EU・トルコの難民送還合意は不備だらけ

<トルコ経由でEUにたどり着いた難民はトルコに送り返すことができる──EUとトルコのそんな合意が、インチキである可能性が出てきた。そもそもトルコは、国際法に定める「安全な第3国」に該当しないのではないかと、ギリシャの司法当局が判断したのだ> 写真はギリシャのレスボス島で送還に抗議する難民や移民たち

Migrants who will be returned to Turkey demonstrate inside the Moria registration centre on the Greek island of Lesbos, April 5, 2016. REUTERS/Giorgos Moutafis - RTSDNDI

Migrants who will be returned to Turkey demonstrate inside the Moria registration centre on the Greek island of Lesbos, April 5, 2016. REUTERS/Giorgos Moutafis - RTSDNDI

ギリシャ当局は最近、トルコ経由でギリシャに到着したシリア難民がギリシャで難民申請することを却下した下級審の決定を覆した。

下級審の判断は、トルコが難民受け入れで国際法に定める水準の保護を提供できるという前提に立ったもの。EUとトルコの合意に基づいてトルコに戻り、トルコで保護を受ければいいという判断だ。だが上級審の見方は逆で、トルコでは十分な保護が受けられない可能性があると判断したのだ。

このことは、EU(欧州連合)とトルコが3月に結んだ難民合意に疑問符を付きつけた。EU域内への難民の流入を抑制するためのこの合意では、トルコ経由でギリシャに到着した難民をトルコに強制送還できることになっているからだ。送還先としてトルコがふさわしくないということになれば、EUは押し寄せる大量難民への対処法を一から考え直さなければならなくなる。

(中略)

トルコは2016年4月、EUに対して、送還されてきた難民は全員保護を受けられると確約し、送還されてきたシリア難民の一時保護を認める法律も通過させた。しかし、トルコが実際に安全な第3国といえるかどうかには大きな懸念がある。そもそもトルコは、難民に関する国際ルールを欧州以外の難民に拡大した「難民の地位に関する1967年の議定書」を批准していないのだ。

トルコの難民受け入れには重大な欠陥があり、最近の法改正をもってしても、労働市場や医療、教育への難民のアクセスにはまだ問題がある。シリアへの強制的な送還も報告されている。これは、生命の危険がある国に送り返さないという、難民条約における重要な原則のひとつ(「ノン・ルフールマン」の原則)に違反している。

これは由々しき問題ですね・・・

ギリシャの上級審は、難民の安全を考えると、トルコに送還するのは適切ではない、

という判断を下したのですが、

その背景には、トルコがシリア難民をシリアに送り返している、という非人道的な行いもあるのですが、

そもそも「難民の地位に関する1967年の議定書」に批准していない国

である、というのは根本的な問題があると思われます。

えっ、これに批准していない国に送還することをEUは取り決めてしまっていたの?!

これはEUとしても、完全に失策じゃないでしょうか。

新たな難民保護の一手を講じる必要が出てきていると言えるでしょう。

トルコは難民をシリアに送り返している?

トルコ国内では、難民に適切な保護を与えられないのではないか?

という懸念は、実は以前から出されていて、

国際人権団体であるアムネスティからも警告が出されていたんですよね。

トルコにいる難民がシリアへ強制送還か

11月19日、さらにおよそ30人の難民グループが同じ国境経由で国外退去させられた。2人の難民がアムネスティに語ったところでは、トルコで書類に強制的に署名させられたという。そして、その書類がトルコから退去することへの同意と共に、今後5年間の再入国を禁止するといった内容であったことを、同行していた護衛から後になって告げられた。さらにその際、複数の難民が金銭や携帯電話を押収されたとのことだ。また移送中に難民同士が互いに手錠を掛けさせられたという録音メッセージが難民からアムネスティに届いている。11月20日にアムネスティはバブ・アル=ハワを経由してシリア側に着いた難民女性の一人と話をしたが、彼女はその日に強制退去させられた7人の女性と2人の子どもを含む20人の難民グループの一人だった。

ということで、こういう非人道的な措置がトルコ国内で行われている、

というのは、早い時期からアムネスティには報告が入っていて、懸念が表明されていたんです。

ギリシャの上級審でも、こういう状況を無視できなかったのだと思います。

EUとトルコ間の強制送還の合意は、こういう懸念の声を無視して取り決められたものでもあったわけですから、

やはり見直す必要があるのではないでしょうか。

では、次の一手は?!

こういうわけで、半ば強引に取り決められた

EUとトルコの間の、難民を強制送還する取り決めは、

今ギリシャの司法当局から「ふさわしくない」という判断が出されました。

これを受けても、なお強引に送還を続けるのか、それとももう一度見直しをしていくのか、

今EUは再び新しい判断を迫られているように思います。

まだまだシリアの国内情勢が落ち着く状況には程遠く、これからも大量の難民が発生し続けるはずですので、

どうやってこの難民たちを安全に保護するのか、各国の首脳陣に再度知恵を絞ってもらいたいものです。

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