こんばんは、イレーネです。
本日は、
ギリシャ語の数の数え方!
やっぱり基本的な数の言い方は覚えておいたほうが便利ですよね〜
旅行に行った際などにも、ある程度は分かっていた方が、断然便利です!
ということで、ギリシャ語の数の数え方、見ていきましょう!
旅行に行った時に、ぜひ役立ててくださいね!
「0(ゼロ)」は「ミーデン」
それでは、まずはじめは、
「0(ゼロ)」!
これは、
「何もない」という意味の
「μηδέν」(ミーデン)
です。
あ、ちなみに、
「アイアン・メーデン」
の「メーデン」は 英語の maiden (少女)
なので、ギリシャ語は関係ないですよ〜
「1」は男性形と女性形で違うよ!
そしてお次は、
「1」
ですが、
これは男性形と女性形で違うので、注意が必要ですよ!
男性形なら
「ένα(ς)」(エナ(ス))
女性形なら
「μία」(ミア)
となります。
ですから例えば、タベルナで
「ビール一杯」
は
「μία μπύρα」(ミア・ビーラ)
ですが、これが
「ウーゾ一杯」
なら
「ένα ούζο」(エナ・ウーゾ)
となるわけです。
ビールは女性名詞で、ウーゾは男性名詞なんですね。面白い!
あ、でもいきなり男性・女性の区別をつけるのは面倒ですし、
旅行に来た外国人が多少間違えても、ギリシャの人たちは笑って見逃してくれますよ〜
「2」は「ディオ」
そして数字の
「2」
は、
「δύο」(ディオ)
です。
これはご存じ、
英語の「duo」(デュオ)の語源
となっていますよ。
実はギリシャ語でも、
古代には「デュオ」
と発音していましたよ!
この言葉の意味は、ギリシャ語では単なる数字の「2」ですが、
現在では英語だと、
音楽などで組んでいるコンビ
を指しますよね。
音楽のグループだと、「バンド」も多いけど、二人組の「デュオ」も結構多いですよね〜
「ゆず」さんとか「コブクロ」さんとか、不動の人気を誇っていますよね!
こういうデュオで頑張っている方達にも、「それはギリシャ語ですよ〜」って教えてあげたいな!(笑)
「3」も二つあるよ!
そして次は
「3」
ですが、
これも男性形と女性形で二つあって、
男性形は「τρεῖς」(トリス)(*古代では「トレイス」)
女性形は「τρία」(トリア)
です。
ちなみに・・・
この言葉は英語でも引き継がれていて、
triangle (トライアングル)=三角形
でよく知られているように、
接頭辞 tri- (トライ)は「3」を意味します。
さらにちなみに、英語で
「トライデント」(trident)
は、「三又の鉾(ほこ)」で
海の神ポセイドンの持ち物ですよ!
*ポセイドンの「三又の鉾」について詳しくは、こちらの記事もどうぞ!
*「トライアスロン」もこのギリシャ語が語源の言葉なんですよ〜
「4」は「テッセラ」
さて、次は
「4」!
は
「テッセラ」(τέσσερα)
です。
でもこれも
古代ギリシャ語では、
「テッタレス」(男/τέτταρες )
「テッタラ」(女/τέτταρα)
というふうに、ちょっと違っていました。
この古代語の方を引き継いで、
今の英語では
「テトラ〜」(tetra-)
という接頭辞は、
「4」
を表しています。
例えば、
海で見かける
「テトラポッド」
これは
4本の足があるから「テトラ(4)+ポッド(足 πούς)」
という名前なんですよ!
「5」は「ペンデ」
さて、次は
「5」
これはギリシャ語では
「ペンデ」(πέντε)
と言います。
(*古代ギリシャ語では「ペンテ」と発音)
これも現代の英語に引き継がれていて、
英語の penta-
という接頭辞は、
「5」
という意味です。
有名なところでは、
「ペンタゴン」
って聞いたことあると思いますが、
これは
「五角形」
という意味ですよ。
ですので、
アメリカの国防総省が
「ペンタゴン」
と呼ばれているのを聞いたことがある方も多いと思いますが、これは
国防総省の建物が五角形
をしていることに由来します。
「6」は「エクシ」
そして、
「6」
は、ギリシャ語で
「エクシ」(έξι)
です。
これも
古代ギリシャ語では「ヘクス」(ἕξ)
というように、
ちょっと発音が違っていたと考えられています。
これもまた現代の英語は、この古代の発音を受け継いでいて、
英語の hexa-
または
hex- は「6」
を意味するんですね。
だから、
「ヘキサゴン」
というのは、
「6角形」
のこと!
この番組、懐かしいなあ〜
「7」は「エプタ」
そして、
「7」
は、ギリシャ語で
「エプタ」(επτά)
と言います。
これも古代ギリシャ語だと
「ヘプタ」(ἑπτά)
と、ちょっと発音が変わります。
ですので、これも英語で
hepta- は「7」
という意味で、
「ヘプタゴン」(heptagon)は「7角形」
という意味なんですが、
こっちはクイズ番組がないので、日本人でこの英語を知ってる人がいたら、相当すごいと思う!!
ちなみに、ギリシャ語では
「ラッキー7」的なことは言わないらしいですよ!残念?
*映画『メッセージ』には、「ヘプタポッド」という未知の生物が登場しますよ!
「8」は「オクトー」
それでは次は、
「8」
のギリシャ語ですが、
「オクトー」(οκτώ)
と言います。
ん?
聞いたことがあるって?
それはそのはずです。
英語の octo- は「8」
という意味でギリシャ語を受け継いでいますが、
「オクトパス」(octopus)
といえば、日本人の大好きな、あれですよ!
タコ!
英語の「オクトパス」(octopus)
は
「オクトー」(8)+「パス」(足)で、「8本足」!!
という意味です!
なんと、ギリシャ語の
「オクトープース」(ὀκτώπους)=タコ
という言葉をそのまま受け継いで使っているんですよ〜
日本で「オクトパス」はだいぶおなじみの言葉ですが、
まさかギリシャ語をしゃべっていたとは、気づいている人は少なかろう・・・
現代のギリシャ語では、
「タコ」は
「オクタポディ」(oχταπόδι)
あるいは
「クタポディ」(χταπόδι)
と、ほとんどそのままで呼ばれています。
ちなみに、アテネからほど近いエギナ島では、
「タコの炭火焼」が名物ですので、
観光に行った際にはぜひ寄っていってくださいね!!
*ギリシャ語と「タコ」についてはこちらの記事もどうぞ!
*タコの名産地エギナ島についてはこちらの記事もどうぞ!
「9」は「エネア」
そして、
「9」
は
「エネア」(εννέα)
です。(古代ギリシャ語だと「エンネア(ἐννέα)」)
この「エネア」も、
英語で ennea- とつけば「9」
の意味になります。
「エネアゴン」(enneagon)
といえば
「9角形」
ですが、知っている人は少ないですよね〜
というか、「9角形」ってあまり見たことないですよね。
が、しかし!
実はこの「9」は、有名な哲学書に名前が付いているのです!
新プラトン主義の哲学者プロティノスの著が
「エンネアデス」
興味ある方は読んでみてくださいね!
でも難しいよ!
「10」は「デカ」
そして本日最後に
「10」
は、
「デカ」(δέκα)
これは日本人には一番覚えやすいですよね、
「デカ」=「刑事」
だと思ってる人も多いでしょうが・・・
ところでなんで刑事のことを「デカ」って呼ぶんでしょうね??
話は戻って「10」の「デカ」ですが、
これは現代の英語にも受け継がれて、
decade が「10年間」
を表すのは、
「deca」が「10」
だからですね!
そしてちなみに・・・
みなさんご存知の
ボッカッチオの「デカメロン」
このタイトルは、
ギリシャ語の「デカ・ヘーメライ」(δέκα ἡμέραι)=「10日」
に由来するそうです。
10人の男女が10日間お話をする物語ですからね。
というわけで、意外な名作のタイトルにもなっていたのでした!
知らなかったよね〜
おしまい!
というわけで、以上ここまで、
ギリシャ語の数をご紹介しました!!
意外なところでも、現代に受け継がれているので、
覚えやすかったんじゃないかと思います!
簡単な数だけでもわかっていると、旅行中もいろいろ便利なので、
ぜひ覚えておいてくださいね!
「11」以降は、この基本の応用
ですので、
また今度、「11」以上の大きな数も見ていきたいと思います!
ではいったん、ギリシャ語の数の講座はこれにておしまい!
またね!
*合わせてアルファベットもぜひ覚えてね!
*この記事に興味を持った方は、こちらの記事も合わせてどうぞ!