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日本語の中のギリシャ語

「オーソドックス」もギリシャ語なんですよ〜

こんにちは、イレーネです。

ファッションでもなんでも、どれだけ目新しいものが流行っても、

「オーソドックス」なものって廃れないですよね〜

トラッド柄やワンピースって、やっぱりいつでも人気ですし。

そんな、

「オーソドックス」

って言葉、すっかり日本語で定着していますけど、

もともとはギリシャ語なんですよ!

というお話を、本日はご紹介!

ギリシャ語から英語へ

さて、本日ご紹介する言葉

「オーソドックス」

この「オーソドックス」も、他のギリシャ語起源の言葉と同様に、

英語の orthodox

から日本に入ってきた言葉です。

で、この英語の orthodox の語源が、

実はギリシャ語の

「オルトドクシア」(ὀρθοδοξία)

直訳すると、

「正しい考え」

という意味になります。

ここから、英語では、主に宗教上の

「正しい教説を信じる」

という意味で使われていて、キリスト教の宗派の

「正教」

を指す言葉になっているんですよね。

これが日本に伝わると、この宗教の意味は抜けてしまって、

単に「正統派の」とか「伝統的な」という意味で使われるようになったんですけどね。

確かに日本では、この言葉が宗教に関係するって、知ってる人の方が少ないかも?

「オーソドックス」と東方正教会

さて、こうして英語に引き継がれた言葉

「オルトドクシア」=「オーソドックス」

ですが、これはユダヤの正教も指しますが、

みなさんが歴史で習った、いわゆる

東方正教会

を指します。

その昔、ローマ帝国が西と東に分かれましたよね。

東ローマ帝国だった方は、東方教会

として独自に発展し、

今現在は、旧東ローマ帝国文化圏の、

ロシア、ギリシャ、ブルガリアなどの国々が、「正教」文化圏に属しますね!

西ローマ帝国だった方は、今はカソリック、プロテスタントと

これまた独自に発展して、日本ではこちらの方がお馴染みですけどね。

正教会は西方教会とは教義などもまた異なるのですが、

一番わかりやすいのは

「イコン画」

の崇拝でしょうね。

偶像崇拝が禁止されているから、その代わりに絵に描いたキリスト像を祀っているのですよね。

教会内に「イコン」があると、正教会だな〜と思えば正解です。

現在でも「正教」は世界の広い地域で信仰され、

キリスト教の一大勢力でもあるんですよ〜

ちなみに、日本にも

「日本正教会」

がちゃんとあります。

神田の「ニコライ堂」が日本正教会の総本山ですよ!

「ギリシャ正教」も「オーソドックス」

さて、現在ギリシャの国教となっている

「ギリシャ正教」

も、そんな「オーソドックス」の東方正教会の一派ということになります。

英語で言うと、

Greek Orthodox

と呼ばれているのですね。

ギリシャ正教も正教会ですから、ギリシャで教会に入ると美しいイコン画がたくさん飾られていますよ。

ギリシャの街中を歩くと、長いヒゲを蓄えて黒い服を着た神父さんたちをたまに見かけます。

西方教会とはちょっと雰囲気が違っています。

ギリシャ正教の教会は、各町に必ずありますので、興味がある方は一度訪れてみるといいと思います。

あ、もちろん宗教施設なので、周りの迷惑にならないように服装など注意が必要ですが。

カソリックやプロテスタントとは違う、正教独特の雰囲気を味わえると思いますよ。

男性だったら、

ギリシャ正教の総本山・アトス山

を訪れてみるのもいいかもしれません!

女性は入山禁止なのですが、男性は許可さえ取れれば行くことができます。

アトス山は自治州でもあり、他のギリシャとは隔絶された世界。

現在も俗世を離れた修道士たちが、静かに祈りの毎日を過ごしている聖なる山なんですよね。

私も一度行ってみたいけど・・・

女性である限りは無理なので残念!

*作家の村上春樹さんはアトス山を訪れていて、エッセイにまとめてくれています。面白いですよ!

奥の深い「オーソドックス」の世界

というわけで、本日は

日本でもおなじみになった言葉

「オーソドックス」

が、実は語源はギリシャ語で、東ローマ帝国以来のキリスト教文化につながってて、

長い旅をして日本にやってきた言葉なんだ

というお話でした!

興味が出たらギリシャ正教についても調べてみてくださいね!

日本ではあまり知られていないので、カソリックやプロテスタントとの違いなども知っておくと、ギリシャを訪れた時に慌てなくて済みますよ〜

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