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ギリシャにまつわる映画

「オデッセイ」見てきたよ!タイトルのギリシャ神話との関連は?

どうも! イレーネです。

現在公開中の話題作

リドリー・スコット監督のSF大作映画

『オデッセイ』 

見てきました!

ギリシャ神話からタイトルをつけている作品ということで、

その内容は一体どこまでギリシャと関係しているのかな?

と気になっていましたので、確かめてきましたよ!

火星に取り残された宇宙飛行士の話

この映画の原作は、

アンディ・ウィアーの小説『火星の人』(The Martian)

です。

主人公の宇宙飛行士、マーク・ワトニー(マット・デイモン)は、

火星探査チームの一員として、調査に加わっていましたが、

突然の大嵐に見舞われ、チームは火星から退避することになります。

しかし、退避用ロケットへクルー全員が移動している最中に、

嵐で飛んできたアンテナがマークを直撃。

吹き飛ばされてしまって反応の途絶えたマークを、クルーは死んだものと判断し、

全員火星から退避して地球へと向かってしまいます。

しかし、実はマークは火星で生きていました!

たった一人生き残ったマークは、

植物学者の知識を生かして、火星で水を作って植物を栽培し、

次の火星探査チームが来るまで、生き残るための戦いを始めます。

NASAも救助の手立てを試行錯誤しますが、火星は地球から遥か彼方。

果たしてマークは地球に戻ってくることができるのか?

という映画でした。

『オデッセイ』特別映像
映画「オデッセイ」予告Z

ギリシャ神話と関連はあったのか?

では、肝心の、

タイトル通りギリシャ神話と関連はあったのか?

という点はどうだったかと言うと・・・

うん、そうですね、

ざっとあらすじを聞いてお気付きの方も多いかと思いますが

あんまりギリシャ神話と関係なかったです。

映画のタイトルの「オデッセイ」の元となっている

ホメロス作『オデュッセイア』

この作品との類似点としては

・主人公がたった一人になって、孤独の中で故郷への帰還を目指す

という点くらいでした。

逆に『オデュッセイア』と違う点としては、

主人公オデュッセウスは

・故郷では死んだものと思われていた (映画:マークの生存は地球にも伝わる)

・妻だけは帰還を信じてひたすら待ち続けていた (映画:マークは独身だった模様。家族は登場せず。)

・オデュッセウスには迎えは来なかった (映画:マークはNASAが救出を試みる)

ということで、

そうですね、

全然『オデュッセイア』と関係ないじゃん!!

と思われる方も多いと思います。

ははは・・・

詳しくは、『オデュッセイア』を読んでいただければ、より納得できるかと思います。

まあそんなわけで、タイトルとしては肩透かしなのですが、

『火星の人』(The Martian)

というオリジナルタイトルに対して、

邦題を『オデッセイ』とつけてくれた日本スタッフには、

その健闘をたたえたいと思いますよ〜

うん、ギリシャ文化宣伝費を差し上げてもいいくらいじゃないですか?!(笑)

*実は監督は「オデュッセウス」じゃなくて、「ロビンソン・クルーソー」だと言っております

映画「オデッセイ」インタビュー:監督リドリー・スコット

ギリシャの神々の名前を持つ宇宙船

しかし、実は映画の中の宇宙探査ロケットには、

ギリシャ神話の神々から名前が付けられています!!

そういう点では、やっぱりギリシャ神話と関係する映画とも言えるんじゃないでしょうか?

この映画の中ではマークたち火星探査クルーは、

「アレス3」という火星探査機

に乗って着陸していたのですが、

「アレス」というのは、

ギリシャ神話の戦いの神・アレス

から名前を取っています。

ゼウスとヘラの間の子とされていてますが、

気性が荒くて粗暴なので、ギリシャではそれほど重要な神とは考えられていなかったようです。

この「アレス」という名前は実は、現実のNASAの宇宙計画でもロケットの名前に付けられてるんですよ!

アレスI

名称:アレスI(ARES I)
開発機関・会社:アメリカ航空宇宙局(NASA)
運用機関・会社:アメリカ航空宇宙局(NASA)
打ち上げ国名・機関:アメリカ/アメリカ航空宇宙局(NASA)
打ち上げ場所:NASAケネディ宇宙センター

アメリカは2020年までに、アポロ計画以来の有人月探査を行うことを目指しています。2011年にスペースシャトルが引退した後、国際宇宙ステーションへの宇宙飛行士や物資の輸送、将来計画されている有人月探査や火星探査には、開発中の新しい有人宇宙船「オリオン」が使われます。この「オリオン」を打ち上げるロケットが、アレスI(ARES I)です。
(JAXAのウェブサイトより)

ということで、映画の中の「アレス3」とはちょっと違いますが、

「アレス」はNASAの有人宇宙探査計画の、核となるロケットなのです。

では、映画の中ではなぜ、「アレス」が火星探査機の名前になっているんだろう?

という疑問が湧きますが、これはおそらく、

ギリシャ神話のアレスが、ローマ神話のマルスと同一視されていたから

なんじゃないだろうかと思います。

ローマの軍神マルス(Mars)は、実は、

火星 (Mars)

に名前を与えているわけですからね!

そう考えると、火星に着陸する探査機が、「アレス」と名付けられているのは納得!!

なわけです。

そして、映画の中では、

有人宇宙船は「ヘルメス号」

という名前ですが、

これももちろん、

ギリシャ神話の神・ヘルメス

から名前を取っていますね。

ヘルメスはゼウスとマイアの子で、使者の神、商業活動の神、通行の神、音楽の神、そして盗人の神、など、たくさんの役割を持っていた、かなりユニークな神様です。

しかし残念ですが、現実のNASAの宇宙計画では、「ヘルメス号」はないみたいです。

作ってくれ! と思いますが、今は無いみたい。

その代わり、

「オリオン」という名前の宇宙船が開発中!

オリオンはギリシャ神話に登場する美しい猟師です。

「オリオン座」

の名前の由来にもなっていますので、日本でも有名ですね!

でもオリオンは、女神アルテミスに殺された、という神話があるので、宇宙船の名前としては不吉じゃないかな〜・・・

宇宙で事故に合わなければいいけど!!

*この映画に出てくる神様の名前が気になる方は、こちらの記事も合わせてどうぞ!

宇宙を見てギリシャ神話との関係を思うのもいいかも?

というわけで、全体としては、

映画の内容自体では、ギリシャ神話の内容とは当たらずとも遠からず、みたいな感じだったのですが、

これまでの宇宙開発にはアポロ計画からずっとギリシャ神話の名前が付けられてきていますし、

そもそも星にはギリシャ神話の神々の名前が付けられていますし、

そういう意味では、この「オデッセイ」を見て、

宇宙とギリシャ神話の世界のつながり

に思いをはせてみるのも楽しいのではないでしょうか?

映画「オデッセイ」本編未収録映像: ARES3 Farewell(アレス3 フェアーウェル)

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